『真実』

『真実』
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そしてオススメです!
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【ネタバレあり】 .
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. 【目次】
●役者という仕事
●現実を虚構で埋める
●嘘と誠
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. 【役者という仕事】
娘は家族を連れ、母が居座る城へと向かう
母は国民的な大女優だ。彼女が自伝をだした。
タイトルは『真実』。
だがそこに綴られた内容に真実など書かれておらず、
娘は激怒する。役者という仕事は演技を行う。
それはつまり他者になりきるということ。自分とは違う人間が抱く感情を表現すること。実生活で芽生えた感情を転用することもあるそうだ。(劇中撮影するSF映画のラストシーンの撮り直しがそう)その為自分であり自分でない感覚に陥るのではないだろうか。
そして実生活で誰にも見られたくない部分は誰にでもあるだろう。それをカメラの前で必死に隠すのも頷ける。私達は友達との写真でさえも、楽しそうに映ろうと努力するものだ。
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. 【現実を虚構で埋める】
大女優であるファビエンヌ(ドヌーヴ)は
自らの実力を認められず、体を売ってのし上がる。
彼女は現実を直視することが出来ず自分の不正義な行動を嘘で正当化し、嘘で埋め尽くす。
心の底では悪気を感じているが彼女は
それを苦しみながら埋めているのだ。
なぜ埋めるのか?
誰かに劣っているのが許せない。
いや、そうではなかった。
相手がサラおばさんであるから許せなかった。自分が注げなかった娘への愛を注ぐことが出来、自分より芝居が上手い彼女だから許せなかったのだ。この真実を認める事が出来ず、彼女は嘘を引きずり生きて行くことになる。彼女が執事に謝る際、台本が必要なのがまさにそうだ。心で話せず、文字でしか話せない。
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【嘘と誠が入り混じる世界】
ラストで母と娘は和解する。(表面上)
腐れ縁とでも言おうか、親子なのだ。瞬間瞬間で絆の再確認を行う両者。そしてあの夜へと導かれる。
母は娘への愛を語る。
そして娘は母へ抱いていた密かな想いを
自らの娘(孫)を通して伝える。
直接ではないこのやり取りに対し、
不敵な笑みを浮かべるシーンが印象的だ。
本当の真実とは目には見えないものか。
はたまた嘘の中に織り込まれたものか。
作品の根幹とも言える屈指のシーンだった。この世の中は何が真実で何が嘘なのかわからない。そんな世界で生きていく私達にとって、真実とは。他者へ語る言葉の意味合いではなく、何を伝えたかったのか。ラストで娘は母に真実を告げたかったし、聞いて欲しかった。その想いが真実なのかもしれない。
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. 【まとめ】
今作はここには語り切れないテーマがあった。 “母と娘”、“役者論”、“嘘と真実”意外に映画の中に映画を、
女優の中に女優を描く意味、そして何よりこの作品自体是枝監督がそれぞれの役者に当て書きしたというではないか。この多重構造に、映画というメディアを通して真実を語ろうとする監督の想いが反映されている気がしてならない。
映画はフィクションである事が多い。
だがそこで描かれている内容はフィクションなのか?
テレビのニュースは事実を伝える。
だがそこで伝えられている内容は真実なのか?
嘘のフリをした真実、真実のフリをした嘘。
今作を通して映画論まで思考を誘ってくれる是枝監督に感謝です。
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