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JKコンサル【最終回】いつも心に花束を。

前回の「もし女子高生が人生コンサルタントだったら。」はこちらから。

星野は、これまでのセッションを
振り返っていた。
ビジネスで大事なことは、長期的利益を確保するために新しい価値を創造すること。
星野は考え込んで問いかけます。
「でも、そもそも価値の正体ってなんだろう。」

レナは微笑みながら答えます。
「それは、とってもシンプルで、
人って幸せをなれる、
幸せを感じられるものに
価値を感じるの。」

星野は納得げに頷きます。
「そっか。だから、人によって
価値観って違うのか、
人それぞれ置かれた状況が変わると
幸せを感じられるものも
変わっていくんだね。」

望月は語ります。
「おっしゃる通りです。
例えば、成功したら幸せになれるはずと
みんな信じているけど、
成功しても幸せになれるとは限らない。
むしろ、不幸になる人も多いわ。
それは、目に見えるモノに囚われすぎるから。
成功には、数値化できる基準がある。
目標があり、ゴールがある。
でも、幸せは目に見えないし、
感じるしかないの。」

星野は深くうなずきます。
「確かに。成功は物質的なことに
注力していて、
目に見えない本当に大切なことまで
犠牲にしてしまう人もいるもんな。」

望月もそれにこたえます。
「幸せは、いまここにある出会い、
自分の居場所、体験を通じて
心で感じるもので、
同じ幸せが明日あるとは限らない。
誰も約束された幸せはないわ。
それでも、明日は、新しい出会い、
新しい居場所、新しい体験が
待っているかもしれないと願うの。
人はそれを希望と呼ぶのかも。」

星野はいう。
「そうか、その幸せを求める気持ちに
こたえることがビジネスの本質
なのかもしれないな。」

望月は、「そうだよ。
でも、忘れちゃいけないことは
そのビジネスも星野さんにとって、
人生の一部でしかないの。
星野さんにとって1番大事なことは
利益や理念でもなく、
心の中と世界中にある愛を明らかにすること。
利も理も人を動かす手段であって
本来の目的じゃないの。
愛は目に見えないから
分かりにくいけどね。」

星野は深く考えます。
「これは、人類のシークレットコードだね。
本当の愛を見つけることが
人生のゴールなのかな。」

望月は微笑みながら言います。
「さすが、星野さんです。
もう私がお伝えすることは無さそうですね。
これからは、誰かのために星野さんらしい
言葉の花束を届けてね。」

星野は黙って頷いたーーー。

その後、彼の覚悟は運命を引き寄せる。
職場の新規プロジェクトリーダーに選ばれ、
新しいリーダーとしての一歩を
踏み出した。
「私は、これまでたくさんの失敗をしてきた。
たくさんの苦労を味わってきた。
この苦労の輪廻を断ち切るために、
私の持っている失敗談を共有し、
みなさんの教訓にしてほしい。」

星野は新たなリーダーとしての
自分の選んだステージに立つのでした。
「新時代を切り開くには、
AIを最大限活用することがカギだ。
既存の業務は、AIに任せて、
生産性を向上させながら、
カスタマーファーストを
ぶれない軸として
お客様の内なる声を集めよう。
そのニーズに応えることが、
新しい価値に直結しているはずだ。」

昨今のAIの発展は凄まじいものがある。
でも、AIは万能ではない。
AIにはきっと愛は理解できない。
なぜなら、愛を定量化できないし、
その時空を超えた文脈 つながり
理解できないからだ。

愛は人間の持つ力の源泉だ。

もし、私たちが自分以外の誰かのために
愛を届けるための愛の器だとしたら
明日もまた、愛を届けられますように
強く願いながら眠りにつくだろう。

そして、1度しか出会えない
新しい朝を出迎えよう、
太陽とともに。 ー完ー

皆さま、お付き合い頂き、ありがとうございました💗
JKコンサルのお話はいかがだったでしょうか。
誰でも簡単にライトノベルを始められる時代になりました。
興味のある方がいましたら、
少し制作裏についても
紹介していきたいと思います。

第一話のこちらからです。

最後までご愛好頂き、ありがとうございました!

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