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YouTube書評『トパーズ』村上龍。誰も言わない感想と文章の分析。

新作です。ぜひ観てください。感想も貰えたらいいな。


253、『トパーズ』村上龍。誰も言わない感想と文章の分析。

00:00 純粋な心、村上龍の文学を代表する作品
01:50 トパーズの文体について
04:25 村上龍の狂気
05:05 小説世界の分析
12:10 トパーズの映画、三島由紀夫の『憂国』
18:40 梶井基次郎『檸檬』との比較
21:20 村上龍の天才的な技

この作品の台本を公開。

トパーズ
著作憲法をよく理解した上で教育目的で引用しています。
この書評は読む人ではなく、書く人のためのものなので、当然ネタバレはしています。
バイト先の会社が倒産して、給料が貰えるのか分からないながらも、まだシフトは入っているから時間通りに仕事に行っている。フィクションよりフィクションっぽい。小説に書ける。チャンネル登録をしよう。
 
どこまでもどこまでもどこまでも純粋
 
村上龍自選小説集2 集英社 1997年発行
初出「小説すばる」1988年
 
文章の分析
長い文が続く
「、」読点も無くなっていく
 
私の小説を例にしてみた。
『皆で浴衣で盆踊り』
まだ、ぶっ倒れたばっかりだし、回復には程遠いし、天使の両目が美術の先生の、先生にしてはちょっと胸が開いてるかな、みたいな純白のブラウスの、胸が見えるか見えないか辺りの、その見えるか見えないか、がいいんだよな、という、よこしまなことを考えていたから返事が遅れた。
 (中略)
座った時の彼女の、先生にしてはちょっと短いかな、みたいな、先生っぽい色の、紺色のスカートの、スポーツしてます、みたいな、そのやや筋肉の付いたスポーティーな足を見ていたので、返事が遅れた。
 
『品川から大宮まで』
僕達、後日、学校の校門で会うことにして、いつまで待ってもそれらしき人はいなくて、いるのは背の高い秋らしいスーツを着た素敵な若者で、その人が僕の所に来て、諭志君、って呼んで、僕は落ち葉みたいに真っ赤で下を向いた。僕達の上から風に巻かれた葉がバサバサ落ちて来た。
 
読点がなくなっていく=狂気
二段組で8ページ 小説のよさに長さは関係ない

1.      昼下がりに合った男
2.      芸術家
3.      宝石屋
4.      長身のウェイター
5.      ママさん
6.      ヤマギシ
7.      映画(これも登場人物)
8.      ベルベットの服を着た若い女
9.      着物を着た若い女
10.  着物を着た若い女
11.  タクシー
12.  ベルボーイ
13.  小太りの男
 
効果的な小説の書き方 せこい手口?
·       多くの登場人物 
·       場所の移動(元いたホテルに戻って来る)
·       三人称
 
トパーズの頭金? トパーズの中でも高級で大きいことを伝える
 
国際性 三島由紀夫みたいな
映画『Tokyo Decadence』
日本を外から見ている
女性の心が理解できる
8ページの作品に、小説になければならない要素が全て揃っている
字数はきっとある程度決まっていたにしても
 
映画を創る小説家 三島由紀夫『憂国』
映画「トパーズ」1992年 一流どころが出演している
人騒がせな人達
加納 典明 島田雅彦 草間彌生 音楽:坂本龍一
日本の純文学小説界を牛耳っている 権力が集中するのはよくない
8ページの原作を1時間43分の映画に
エピソードは加えられている
村上龍 原作、脚本、監督
小説とかなりストーリーが近い 雰囲気も近い
Tokyo Decadenceで検索すると一部観られる
 
小説最後の文 跳躍 村上龍の特徴
著作憲法をよく理解した上で教育目的で引用しています。
 
とても小さな人形に恋をしているようないい気分になって、(中略)その後、あたしはトパーズの指輪を一時間近く、ずっと見つめていた。
 
こういう文章が書けるということは……
 
純粋な心を持つ主人公、ある芸術家に恋をしている
どんな気持ちになるだろう? 考える、考える……


再生リスト書評「誰も言わない感想と文章の分析」 


248、『限りなく透明に近いブルー』村上龍。書かなきゃいけないことが、ちゃんと書いてある。誰も言わない感想と文章の分析。 


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Photos: Александр

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