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ドイツこぼれ話

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#コラム

ドイツの公共交通機関:常態化するストライキとその背景

ドイツの公共交通機関:常態化するストライキとその背景

ドイツは最近ストライキ祭りである。
国鉄と私鉄の2種類があり、交互にストライキを起こしているのでほぼ毎週どちらかが使えない。

ストライキを起こす理由はその時によって様々で、最近起きた際の理由は労働時間の短縮、12時間の休息要請や休日手当ての増額など⋯⋯。

彼らがよく起こすのがWarnstreik(警告ストライキ)という種類のもの。労働条件改善の話し合いをする前に、企業側に対し「こっちはやる気だ

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ドイツの女性専用駐車場:安全と配慮の象徴

ドイツの女性専用駐車場:安全と配慮の象徴

ドイツの一部の駐車場には、女性専用の駐車エリアというものがある。
特に地下駐車場や立体駐車場でよく見かける。この存在理由は、女性が暴力や性的暴行から身を守るため、不安を和らげるために設けられている。

女性専用駐車場は、出口付近や明るい場所、防犯カメラの撮影エリアなど、女性の安全と安心を最優先に考えて配置されている。
その効果は大きく、女性が駐車場を利用する際のストレスや不安を軽減し、日常生活の中

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煙突掃除夫:ドイツの幸運を象徴する職業の意味

煙突掃除夫:ドイツの幸運を象徴する職業の意味

幸せになれるというラッキーモチーフといえば代表的なのは四つ葉のクローバーや青い鳥が挙げられる。しかしここドイツでは煙突掃除夫もまたそこに名前を連ねる。

そもそも煙突掃除夫とは何なのか。
名前の通りただ煙突を掃除するだけなのか。

ラッキーモチーフとして数えられている理由を語る前に、まず彼らの基本的な情報、仕事内容を簡単に書いていこうと思う。

ドイツには7,500の事業所があり20,000人の煙

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未来を危うくする飲み物・ドイツで注目されるエナジードリンクの問題

未来を危うくする飲み物・ドイツで注目されるエナジードリンクの問題

今年まで通っていた職業訓練学校ではクラスメートのほとんどが20代前半までの若者だった。
職場でもAzubiと呼ばれる、要は見習いの若者たちが多くいる。
彼らはエナジードリンクを愛飲する。MonsterやRedbullのギラついたデザインの缶を口にする姿をいまだによく目にする。

しかしこれらのエナジードリンクは、多くの場合、カフェインと糖分が豊富に含まれ、不健康な飲み物の代表的存在でもある。

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ドイツの保育士不足問題

ドイツの保育士不足問題

ドイツでは保育園/幼稚園、総称“Kita”での慢性的な保育士不足が深刻な社会問題となっている。親たちは子供を受け入れてくれるKitaを見つけるために大きな労力を強いられているのが現状だ。

我が家にも2歳の子供がいる。3ヶ月かかって幸いにも比較的早く見つけることが出来たが、昔出会った女性はお腹に子供がいる時点ですでにKita 探しに着手すると言う気の入れようだった。

最近読んだ記事によると、ベル

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