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困難だらけのスタートアップ なんでそんなに一生懸命働けるんですか?と聞かれたので・・・

先日学生時代の友人たちとご飯を食べながら、仕事の話などしていたのだけど、スタートアップ企業で働いているのが私だけだったこともあり、困難だらけの毎日を面白おかしく話していたら(大変であればあるほど、面白く語ってしまう)

「ねぇ、大変そうな感じなのにさ、なんでそんなに一生懸命働けるの?」

ということを聞かれて、
「うん、確かに・・・」
となった。

意外にも深い問いである。
スタートアップ企業に向いてる人の特徴にもつながるようにも思えてきたので、
書き留めておく。

結論から言うと、

【一生懸命頑張っているという気持ちもなく、無我夢中で1日が過ぎている

それが「スタートアップで楽しくやっていける人」なのかなぁと私は思う。

どういうことか、
説明してみたい。

できないことが「できないまま終わる」のって・・・?

前回のnoteで書いたのだけど、スタートアップの案件は常に身の丈を超えている。
基本、普通に仕事をしていてはクリアできない「量」であったり、
「誰もやった前例がない」であったり、
「道筋が見えない」だったりする。

どうやってやるのかわからない、できる気がしない仕事を前に、
「うまくできない、進まない→もう嫌だ」
こういうタイプの人はスタートアップには向いていないかもしれない。

向いているのは
「うまくできない、進まない→悔しい」
こういう人な気がする。

「やれ」と言われたからやるのではなく、
「これができない自分が悔しい」からついついやり遂げたくなってしまうのである。

もう一回言う。
頼まれてもいないのに、ついついやり遂げたくなってしまう笑

こうなるともう、お給料とか残業代とか関係ない。
社会のためにでも、会社のためにでもない。
自分の気が済むかすまないかである。

当然、弱い人間であるからその日の体調やコンディションで
「だめだ、今日はここまで・・・!」
という日もある。
けれど、基本的なメンタルの立ち位置が自然と「ついついやり遂げたいと思ってしまう」ところにいるのである。
ポイントは「そんな大変なことやめておきなよ」ということがわかっているのに「ついつい」というところです笑
そういう気質なのです。

アイディアが生まれ、採用されたときに・・・

今日も一つあった。
「今、こういう問題があるんですけど、どうしましょうかね。こういう方法にするって方法もありますよね。」
というちょっとしたブレストが発生した。
この手のブレストはスタートアップでは、毎日複数回発生する。

「うーーん・・・、あ、そうだ!こういうのはどうですかね?」
「それが良いですね!そうしましょー^^」

その時に閃いたアイディアが、
「そうだねそうだね、それだね!」
と賛同を得られて、
「さっそく手配してきまーす!」
とサクサク進んだ時。
これは気持ちいい。
たぶん、脳内にオキシトシンがたくさん放出されたと思う。

スタートアップで新しい事を作り上げている時、
ほぼ一日中、これの繰り返しで面白いように良いアイディアが出る時がたまにある。
自分からも出るし、周りからも出る。
出続けて、妙なグルーヴ感が生まれる。
これは本当に楽しい瞬間。

何も決まってないからこそ、
自分達で決めていけるのだ。

どんなアイディアでも出せば通るというものでもない。
「うーん(それはちょっとなぁ)」という空気を感じて、
「・・・では、ないですよね、いや、違う、はい。では、これは!?」
という壁打ちが続く時もある。
それはそれで
「これだ!」
にたどり着いた時の幸福感。
それをそのメンバーで共有できるのも楽しい。

ネガティブ思考の人が混じっていると、
このグルーヴ感が生まれにくい。

ちょっと違うかもなぁ・・・というアイディアが出ても、
否定しない、されない。
「あ、じゃぁこれは?」
「うーん」
「こういうのは?」
「んー」
「こんなのもあるかも!?」
「それだ!」

どんどんアイディアを出すテンポが大事。
こういう話し合いが楽しいし、時間を費やして疲れてるはずなのに、
なぜか会議前よりも元気になるから不思議。
誰かこの現象に名前をつけてほしい。

実は仕事の中身って・・・

ここからは、自分自身ではなく、環境について。

「好きを仕事に」という思想が広まり、「自分探し」「自己実現」という迷宮に迷い込んでいる人が多いように感じる。

興味が全くないことよりは、興味がある分野の方が「始めやすい」という側面はあるだろう。
だけど、それよりも仕事が頑張れるかどうかを左右するのは「一緒に仕事をする人が誰なのか」なのではないかと、
歳を重ねるごとに思いを強くしている。

仕事の中身がなんであれ、
「この人たちと働いてるの楽しいなぁ・・・」とさえ感じられれば、
私は仕事を頑張れるタイプ。
そして、今まで「ここでは頑張れない」という職場には出会っていない。
運が良かったのかもしれないが、
いつも同じ職場に「この人面白いw」と思える人がいる。
ありがたい限り。

仕事の内容に強いこだわりがないのであれば、
自分に合う人間関係があるかどうか、を基準にしてみるのもいいと思う。
スタートアップは人数が少ないがゆえに、どんなメンバーが集っているのか、雰囲気はどうなのかは、大きな企業以上に大事です。

まとめ

こんなふうに、
「できないこと」に対して、「悔しい」「できるようになりたい」「やり遂げたい」と奮闘し、
同じようなテンションで頑張っている仕事仲間と、
どうやったら解決できるか、一番いい方法はどれかとアイディアを出し合い、
「これだ!」という答えにたどり着いて、なんとも言えない幸福感をそっと噛み締めたりなどしていると、
あっという間に1日が終わる。
「一生懸命頑張ってやっている」という気持ちもなく、
無我夢中で1日が過ぎている。
それがスタートアップに向いている人だと思う。

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