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朝ごはんに柿たべた、おなじ色
キッチンで、朝食のパンを切る。そうすると、ある日、ふわっと漂う金木犀の香り。とっても幸福なこの瞬間。
夏が終わった、と思う。
そしてわたしは、わくわくが止まらなくなる。
これから訪れる、つめたくて、きらきらして、美しい季節。9月ながら、待ちきれない。
散歩しよって、家を出る。こころに決めて、大きく息を吸い込んでみる。肺に、これでもかってくらい、たっくさん。
期間限定の金木犀を、一年分、味わう
たった1ヶ月半、また来年
冷たい珈琲のうえで溶けたバニラ
車の消えた交差点、浮ついた私、手には空缶
消えろと願った身体の一部、余分なもの
燦く向日葵いっしゅん、夏もそう
もう夜が涼しい8月31日
季節は四等分されていない