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「海」+「なつやすみはアートであそぼう」展

昨日は久しぶりに平日の一人休暇。科博と丸の内にあるEPSON SQUAREへ。
どちらへも、行きたい気持ちは7月からあったものの、少しずつ予定変更。

科博では常設展をウロウロするつもりだったが、特別展「海」へ。リュウグウのサンプルリターンの話があるようだったので。

EPSONは、もう行ける日がないと諦めていたのだが、友人たちとのLINEのやり取りの中で、平日休みに行けるじゃないか、と気づいた。友人たちに感謝。

EPSONへは、友人たちとも行こうとしていたが予定が合わず、家族と行こうとした日は私が風邪症状。家族はその日も今も元気なのだが… 結局、行かなかった。会期~9月1日。

上の写真はいただきもののマステ。いろんな色のバージョンになった、多色刷り版画のデザインが面白い。どこに使おう。


「海」展の写真は会期中なので出さないが、いろいろと面白かった。
海の展示が、リュウグウのサンプルリターンの話から始まるというのが、最新情報を反映していた。

サンプルのレプリカは、ニコンミュージアムで見たことがあるが、本物は初めて。液体を持ち帰れたなんて、有意義過ぎるプロジェクトだなと思う。

最新情報はその話だけではなく、いろいろな場所に展示されていた。
そもそもジャンル自体がいろいろ。

海・生命のみなもと、という展覧会のタイトルからは、海からの生物の進化というイメージしかできていなかったが、展示内容は多岐に渡っていた。

リュウグウから得られた、水や生命の起源の知見は進化の話だが、天文学でもある。
海といっても、まだまだ調べるのが難しい深い海の話もある。それを調べる機材の展示もあったし、調べた生物の動画や地層、断層、チムニーの話もあった。

生き物に影響を与える、海流の変化や漂着した軽石ラフトも。
軽石は火山の影響だが、ヒトが原因なのが間違いない、環境問題としての海への影響の話も。
酸性化した海ではマイマイの殻が透けているらしい。そんな模型の展示も。

環境問題に対応した、新しい船の模型もいくつもあった。
たくさんの車を積めるBELUGA ACE、硬質帆を推進力にするWIND CHALLENGER、名前を一般公募中の北極域研究船など。

古い舟もあった。丸木舟。台湾から与那国島へ渡る、旧石器時代の航海を考えた実験の話。以前にシアター36〇で家族と観た話の舟。実験自体は2018年なので古くない。

貝の装飾品や、貝塚の研究の話もあった。
装飾品は…
私としては、自分を飾るという意識がないので理解しにくい。古い装飾品を見るといつも、古来から人は自分の身を飾るものなのかと、自分にない感覚にビミョーな気分になる。

DASH海岸ジオラマも。
海の環境が悪くなっているという感覚は、当時もあったから始まったのだろうが、まだ生物多様性の重要さが、一般的ではなかった頃の話と思う。
それでも、当初はほとんど見当たらなかった生き物が、今年には130種以上確認されたというのだから、大きな実績まで伴っている有意義な実験だと思う。

海の生き物の種類も、拡大模型でしか見えないものからクジラまでいろいろ。

そう。クジラといえば、文系自由研究としてnoteに書いた、ハシビロコウに似たのが展示されていた。ナガスクジラ。

ハシビロコウは、クジラと頭部が似ているらしい。ネット検索したシロナガスクジラが似ているのかと思い、そうnoteに書いていたが、昨日のナガスクジラの方がハシビロコウに見えた。

クジラが吹き出すブローを採取するドローンや、その採取時の動画の展示もあったり。

いろいろな角度から見る「海」は面白かった。

特別展「海」の後、常設展はどこへ行こうかと思ったのだが、上の写真の展示エリアを楽しむことにした。上の写真がメインのエリアでは全くないのだが… そこは地球館1階の「系統広場」。

床に系統樹のラインと、何が変化して分かれたのかの文字が書かれている。
系統樹の、細かく分かれた枝の末端付近の壁には、標本など展示物がある。円形に近い壁に囲まれたエリア。

特別展での話は生物だけではなかったが、技術も含めて進化を感じた展覧会の後。
やはり地球館1階を歩いて、未体験のものを見つけたら楽しむ、ということにした。

で、その系統広場で何を見つけたかというと…
面白かったのだが、どことなく人騒がせなマシンだった。

何がどう動くのか動かせるのか、パッと見でわかりやすい画面の機械ではなかった。が、私としては、テキトーに押しているうちに扱えるような検索機。
調べたい生物や植物を検索するマシンだった。科や名前、展示コーナーなどをキーに。

系統樹の末端になる生物や植物の名前と一緒に、目・科・種も表示され、それを眺めるだけでも、いろんなカテゴリの知らない言葉が出てきて面白かった。

それ以上の詳細の説明がある機械ではない。それでも面白くてたくさん調べた。が、それがメインのマシンでもなく… わかりやすいメインの機能は、どことなく困った影響を伴っていた。

その系統樹の末端にある展示物まで、床にある系統樹の中から該当の進化のラインが、目立つ色に点滅しながら光る、という機能。
個人的興味で操作する度に、床の長いラインが目立つ色で光るのだから、それはどことなく人騒がせな事態になっていた。

何が起きるかというと…
まず、小さな子たちが光るラインに沿って歩き出す。
大人でも、つられるらしい。歩いている方向が変わり、ラインの先へ向かってしまう人が出る。
私が別な検索をし直そうと操作しただけのことで、「あ、消えちゃった」と言う人が多数出る。

「動画撮ってたのに消えちゃった」という声も聞こえた。それはとても面白いことをしていたところを、邪魔してしまったと思った。

系統樹は、その期間の長さがラインの長さと連動しているらしいので、どんな間合いでどう分かれて現状なのか、撮るなら写真よりも動画の方が面白いだろう。自分がそのラインに沿って歩くことで、進化を感じるエリアでのこと。

進化の初めから撮り始めていた人がいたなんて気づかず、私も申し訳ないなと思ったり。激しく人騒がせな操作にならないように、自分の興味だけではなく、少しは周囲も気にして操作していたのだが…

私の操作と連動していると気づいた人もいたようだが、操作しやすいマシンでもなかったらしく、たくさん光る+見慣れて誰も気にしない、という状況にはなってくれなかった。

私はあまり気にしなかったが、ユーザインターフェースの工夫が足りなかったということか。

マシンは5つくらいあったと思う。
それぞれのマシンが向いている方向にある、展示物までの床が光る。

私は操作しながら、その目立つラインの末端を見て、「そこにそんなのが展示されてるのか」と、後で近づいて、まとめてゆっくり見て楽しんだ。

その中の一つが、系統広場で撮った、上の写真だった。科で検索していたのだったか、「研究途中」というカテゴリがあった。そういう途中状態も当然あるだろうが、そんな展示物もあるのかと近づいて探した結果。

微妙に人騒がせなのは困ったが、いくつかのマシンでたくさん検索を楽しんだ。
それにしても、自分がコントロールしているのはマシンなのに、他人までコントロールされてしまうのは、何か間違っているような気がした。

日本館の建築をしばらく眺めて楽しんでから、EPSONへ向かった。

EPSONでは、デジタルならではの試行錯誤を楽しんだ。
完成品としての版画などは、上田美術館から出張してきている。小さなスペースなので5点だったか。

その本物の構図のまま、色を変えてみたら?とか、光を調整する鏡の位置を変えてみたら?とか、設置されたタブレットで、自分で試せるようになっていた。

科学技術館でも似たことを楽しんだので、また遊べて嬉しかった。
オリジナルはドミノの商品写真。
多色刷り版画の、それぞれの色を変えてみた結果。
服の模様まで変わってしまった。
オリジナルはマステに写っている。

少し首が長く描かれた女性の、首の長さを変えてみたら?は多くの人が楽しんだのか、プロジェクターから来場者作品としてたくさん展示されていた。女性の首だけではなく、別な箇所も変えられる遊び心も組み込まれていたり。

色・色の濃さ・ぼかし具合など、海・奥の陸地・手前の植物の色合いを変えられた。
それよりも、周り… 画面からはみ出たMAXの首の長さが気になる。

いろいろ楽しんで満足な休日だった。

最近の夕空の雲は広範囲に赤い。満月が近い月にかかる雲まで赤かった。

満月は明日の午前中らしい。なので、今夜が満月。昨日は自分でも調べた内容だが、すっかり忘れた今朝、友人たちのLINEで思い出した。

今日もこんな穏やかな夕空に、月が上がってくるのだろうか。

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