和の料理人がイベントでパスタを作るまでの備忘録。
先日“俺たちのビストロ“というイベントで、パスタを作った。
どんなパスタを作ったのかは、前回のnote【童心ナポリタン 本気の遊び心】を読んでもらえると嬉しい。
今回話すのはナポリタンにたどり着くまでの試行錯誤。
結構大変だったので、備忘録も兼ねて記していきますね。
・難点
俺自身は和食一筋でやってきたので、仕事はもちろん、賄いや趣味程度でしかやれていない。
更に、お月見という難しいテーマ。
更に更に、22人前という量。
更に更に更に、一緒に作るメンツにパスタガチ勢が何人もいるという。。。
ハードルがめっちゃくちゃ高い、マジで。
しかも過去の内容的にも独特な料理を求められるイベントなんで、それもまた難しい。
・構想1 里芋ニョッキ
何はともあれ、作るには構想を練らねばならぬ。
まずは知識を付けよう。
お月見について調べまくった。
月見の起源や、何をするのか、食べるもの、ススキ、月の兎、お団子、芋名月、栗名月、豆名月、、、などなど
片っ端から調べた。
そして目を付けたのは里芋。
お月見食の代表格【お団子】は里芋を模した物、と言うところから里芋でニョッキを何種類も試作した。
オイルやクリームなどの系統と相性が良く、もっちり美味かったけど
どこかで食べたことあるような味にしかならなくて面白みが無くて断念。
・構想2 さつまいもニョッキ
里芋の構想から派生してサツマイモでも挑戦。
チーズやクリームと相性がよく、モッツァレラと合わせてみた。
串刺し、ホエーと合わせたり、中にモッツァレラ仕込んだり、炙ったり、してみた。
悪くは無い、あれを詰めていけば面白い料理になったかもしれないが、パスタってよりかはアミューズやデザートだな。
芋団子としてしか扱えなくてコレも断念。
ううむ、いつかなんかに使いたいな。
・構想3 菊花酒パスタ
供える物の定番である“日本酒“
その派生から生まれたのが“菊花酒パスタ“
ニンニクとオイルと塩のパスタに
菊花と日本酒をかけるシンプルなパスタ。
日本酒のアルコール分を飛ばさないのが最大のポイント。
ペアリングを一皿にまとめた感じ。
かなり美味しいし、完成度も高かったし、黄色の感じや、酒感といい月見っぽかったけど
菊は九月九日重陽の節句だし、、、、という理由で断念。
でも面白かったからnoteに書いた。
詳しくは【菊花酒パスタ】
これからも重陽の節句にはコレを作ろうかな。
・構想4 稲のパスタ
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