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旅と空想が好き。 日々の変わらぬことや小さな出来事を愛でながら、そこに住む人々の息づか…

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旅と空想が好き。 日々の変わらぬことや小さな出来事を愛でながら、そこに住む人々の息づかいを感じる瞬間が大好きです。

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*なにをするサークルか* エジンバラ、ヨーロッパが好きな人、海外に住みたい人が集まって 朝(または夜の時間)に読書会や、現地の情報、夢をシェアしたりと、気持ちのいい、前向きになれるあたたかいサークルです。 *活動内容* お茶やコーヒー、お菓子サンドイッチなどを用意してZOOMで集まり、いろんなことを語ったり、オススメの本を読みあったり、アイディアや出来事をシェアしたりします。 頻度はまだ決まっていませんが、週に1度を考えています。 *どんな人に来てほしいか* スコットランド、ヨーロッパが好きな人、そこに住んでみたい人。 旅行で行きたい人。 *どのように参加してほしいか* 自分の叶えたい夢(大きくても、小さくても)や素敵なことを持ち寄って 語り合うのを楽しんだり、最後には全員があたたかい気持ちになれたらと思っています。なので心を緩めたい、リラックスしたい、和気藹々と穏やかで楽しい時間を過ごしたい、そんな方に集まって欲しいです。

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エジンバラの小さなカフェから #5

マジックコーヒーでの仕事はとても楽しいものだった。 毎朝、苦手な早起きをし、目をこすりながら小走りでカフェに向かう。 フラットの玄関を出ると、まだ外は薄暗く、お月様さえ見える日もあった。 月曜はヨガのグループ、火曜日には3人の子供を連れたお母さん、小さなカーラ、2人のIT guys, スティーブ、向かいのパブ、Joiners, Taxiドライバー。 音楽はジャズのジャンルならなんでもかけられる。 ジャズピアノ、ビッグバンド、フレンチジャズ、ジプシージャズ、ボサノヴァ

    • エジンバラの小さなカフェから #7

      いつもの水曜日のランチタイムが過ぎた頃、 お店のドアベルがカランと鳴った。 ヒョロっと背の高い青年がもの珍しそうに入ってきた。 ぎこちなくもスタスタとカウンターの方に歩いてきて カプチーノを注文してくれた。 「ずっとこの街に住んでいたけれど、ここにカフェがあったなんてわからなかったよ」 黒縁のメガネの向こうに見える目元はとても彫りが深く どこか奥深い雰囲気とは裏腹に とても気さくで楽しそうにこちらに話しかけて来てくれる。 とても強いスパニッシュアクセントの軽

      • スペインの魔女との出会い

        エジンバラに来て初めての11月。 日本人にとっても 仕事のチャンスも多いロンドンに下見も兼ねて面接のため数日間滞在していた私は、最後の企業で面接を終えた その足でStansted Airportに向かいました。 エクスプレスで窓の外をぼーっと眺めながら、終えたばかりの面接のことや、この4日間の滞在のことを考えていました。 Oxford Circus, Liverpool Street...と駅ごとに変わっていく風景と一緒に、気持ちも都会モードになったり、人混みが落ち着く

        • THE NEW COOL NOTER 奨励賞を頂きました..☆..

          うれしいことに 以前エントリーをしていた "みこちゃんTHE NEW COOL NOTER賞"で こちらの記事に奨励賞を頂きました。 同賞の講評にもご紹介を頂き、それだけでも嬉しかったのですが、 自分の世界観に従って書いたものを、自分以外の人たちに味わって頂いたり評価いただけることが こんなに嬉しいことなんだと心から喜んでいます。 ~*-*- ☆ -*-* ワーキングホリデーという形で住んでいたエジンバラという街からは いつも不思議な魔法のようなものを受け取って

        • 固定された記事

        エジンバラの小さなカフェから #5

          エジンバラの小さなカフェから #6

          木曜日の午前。 今日はあいにくのくもり空。 空気はツーンと冷たく 今にも雨が降り出しそうな様子なのに 私たちを焦らすように分厚い雲だけがゆっくりと動いていく。 朝一でくるスティーブがいつものおしゃべりにやって来て オーナーのレイモンドと気のすむまで世間話をしてから 仕事に出ていく。 ほかの通勤途中の常連さんたちを見送ってからは まるで通り全体がお休みに入ったように静まり返り、 店の中に1人取り残されたような感覚になりながら せっせとペストリーの入ったショー

          エジンバラの小さなカフェから #6

          毎日が吉日

          ワークビザという希望の光をなくした私は、再び仕事を探すことにした。 「何かあったら、いつでも戻って来なさい」という、前に働いていたパブのマネージャー、スティービーからの心温まる言葉が、毎朝ベッドから起きるたびに何度も聞こえて来た。 携帯の電話帳でスティービーのページを開いては、”Send text message”のボタンを押そうとするも、正直、昼夜混合したシフトにはもうこりごりになっていて、踏みとどまっていた。「パブには戻らない。」自分の中で、パブは最高の楽しい思い出に

          毎日が吉日

          フランスの本棚

          当時付き合っていたノアのフランスの実家を訪れると ご両親のアフィファとダニエルがフランス仕様のごあいさつ(頰にキスとハグ)で迎えてくれた。 リビングには、床から天井に伸びる本棚が間隔を開けて3つ、4つほど壁に埋め込まれていた。焦げ茶色で、表面もプレイナーでほど良く削られているから、温もりが伝わってくる。その中には、本が綺麗に敷き詰められていた。 フランス語が読めないわたしに、アフィファは、そこにあるほとんどが推理小説だと教えてくれた。 初めてのフランスで初めてのお宅(

          フランスの本棚

          エジンバラの小さなカフェから #4

          ある日のお昼。 お店の外にタクシーが止まった。 運転席から出てきたのは片手にNewspaperを持ったちょっと猫背のおっちゃん。 スタスタと歩いてドアを開けて入ってくる。 特に印象的な顔立ちでも装いでもないのだけれど、 素朴なその顔からも、どこか穏やかさが漂っている。 「え〜っと、今日のスープは・・・っと」 と手書きのメニューボードを見てから 「Lentil Soupにパンをつけたのと、食後にラテね」 そう言って窓側のソファに座ってセカンドバッグを横に置くと

          エジンバラの小さなカフェから #4

          エジンバラの小さなカフェから #3

          マジックコーヒーでのしごとは、とても楽しいものだった。 毎朝、苦手な早起きをし、目をこすりながら小走りでカフェに向かう。 フラットの玄関を出ると、まだ外は薄暗く、お月様さえ見える日もあった。 ここで働き始めて3週目にもなると 顔や雰囲気で誰がどのコーヒーでどのサイズが欲しいのかがわかるようになっていった。 ヨガの先生、Benjiとは近所のスーパーで一緒になったり ベジタリアンのご飯をご馳走になったりといい友達にもなった。 * * * この間のシフトで

          エジンバラの小さなカフェから #3

          心のままに 心がみちびいてくれるまま そうすれば 何をすればいいかわかる ”教科書”なんか読まなくったって ほんとうはもう わかってる 何かに教えを請わなくても もうちゃんと自分はわかってる ただひとつひとつ よけいなものをちゃんと 忘れていくだけ。

          心のままに 心がみちびいてくれるまま そうすれば 何をすればいいかわかる ”教科書”なんか読まなくったって ほんとうはもう わかってる 何かに教えを請わなくても もうちゃんと自分はわかってる ただひとつひとつ よけいなものをちゃんと 忘れていくだけ。

          ジーナの悩み

          エジンバラの8月の終わり。 世界中の大道芸人やパフォーマーが集まるFringe Festivalも終盤になって、 観光客の多さや 跳ね上がるrent、詰まり放題のtrafficにため息をついていた地元スコッツたちも、もうすぐ戻ってくる平穏な日常を楽しみにする頃。 1ヶ月かけて開催されるミリタリータトゥーの終わりには、Edinburgh Castleで盛大なFireworksが行われる。 この日は、フラットメイトだったジーナとNorth Bridgeまで花火を見に行った。

          ジーナの悩み

          木と対話する。

          焦りや急ぎは禁物。 いつものごとくファーニチャーメーカーのアンガスが言う一言。 帰国の日が迫ったわたしは、慌てるように友人のアンガスにお願いして 大好きなスコットランドの思い出を持ち帰れるよう 彼のワークショップで木のフレーム作りに励んでいた。 ・  ・  ・ Wood-working が初めての私は 一つひとつのデザインに趣向をこらしながら フレームの内側を斜めにカットしたら絵や写真が引き締まって見えるんじゃないか、表面を小さな目のplanerで削りあげると、温かみ

          木と対話する。

          エジンバラの小さなカフェから #2

          月曜日の朝 冷え切ったお店にストーブをつけて ようやく温まってきた頃に この人たちがやってくる。 今日も時間通り。 道路の向こう側にあるスタジオから 白い息を弾ませながら ゾロゾロと こちらに向かって歩いてくるのが見える。 入り口 ドアから ぎゅうぎゅうと押し寄せ入ってくるヨギやヨギーニたち。 今日は7人だけど、ある日は10人で来たこともあった。 ヒッピーのような頭をした先生を筆頭にして 小さなスペースにやっとの思いで自分たちの席を作って 一人ずつコーヒーや

          エジンバラの小さなカフェから #2

          ある夜の小さな奇跡

          まだシドニーの友人宅に滞在していたとき 海から帰ってヘトヘトの体で 小さなベッドルームで一人床に座りながら ちょっとぼーっとしてた。 友人から親切に間接照明を入れてもらったお部屋で ずーっとインスタグラムを見ていたら 見覚えのある名前からフォローのお知らせが来ていた。 中学時代の同級生の子からだった。 私のことを見かけて、「思わず懐かしくて面白い人だったなーと思って申請しちゃった!」とのこと。 当時の私はとっても内気で、小中高はずっと、周りと打ち解けるのにか

          ある夜の小さな奇跡

          いつでも心は旅してる

          暮らすように旅をする 旅をするように暮らす 今はめっきり後者の方を楽しんでいます。 お家にいても いつもこんな感じで旅のお供だったビーチサンダル (オーストラリアではThongsというらしい...セクスィー...!)を履かせてもらっています。 (もちろんちゃ〜んと洗ってね!) 旅先で譲り受けて以来、ずっとこの子と一緒に歩いてきたから 足馴染みが良くてこれを履いてると足も体も、そして心も♡ 喜んでくれてるのがすぐにわかります。 旅の延長線を、こんな風に感じるこ

          いつでも心は旅してる

          エジンバラの小さなカフェから

          ある素敵な夫婦が笑顔で入ってきた。 ロドニーストリートにあるこの小さなカフェには お散歩中のご近所さんや旅行中のお客さんが、こうしてふらっと入って来る。もちろん常連さんも多いけれど。 10人ほどがやっと座れるくらいの この小さな店に、 ちょっとしたくつろぎの時間を求めて いろんな人が、頃合いを見計らったように入って来るのがこのカフェの魔法。 この幸せそうな夫婦も散歩がてら、この小さなカフェを見つけて入ってきてくれたようだ。 「なんて素敵な街なの。」 そう言いなが

          エジンバラの小さなカフェから