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ある夜の小さな奇跡


まだシドニーの友人宅に滞在していたとき

海から帰ってヘトヘトの体で

小さなベッドルームで一人床に座りながら

ちょっとぼーっとしてた。

友人から親切に間接照明を入れてもらったお部屋で

ずーっとインスタグラムを見ていたら

見覚えのある名前からフォローのお知らせが来ていた。

中学時代の同級生の子からだった。

私のことを見かけて、「思わず懐かしくて面白い人だったなーと思って申請しちゃった!」とのこと。

当時の私はとっても内気で、小中高はずっと、周りと打ち解けるのにかなり苦労したタイプだった。背伸びしていろんな女子グループに混ざろうとしてたけど、それが全然楽しくなくて、いつも一匹狼のような(笑)

小学校の時は、女の子グループよりも男子グループとよく遊んでいたり
地元で学生してた時はずーっと、思うように自分を出せずに緊張と、孤独感と寂しい気持ちを抱えてた。

一方のその子はいつも明るくて面白おかしくて、誰にでも思ったことを正直に伝えていつも笑ってるようなタイプ。正反対だった私はどこか苦手意識があって。

だから地元での学校時代を思い出すたびに、当時の孤独な気持ちとか、閉塞感や重い気持ちがセットになって蘇ってくるから、大人になってもできれば思い出したくない、蓋をして放置しておきたい過去のことだった。

それがこの日の夜、突然この子とのメッセージ。

なんだか向き合いたくないような、正直早く会話を切り上げて
そんな”暗い”気持ちからはできるだけ遠ざかっていたかった。

もう何年も経つことなのに 当時の気持ちが蘇ってくるのが恐くて 正直スマホを遠ざけたいと思ったり。

「写真みて思わず懐かしくなって」

「ホクロの位置でぜったい〇〇(その子)だと思った!笑」

「私のホクロ存在感増してるでしょ」

「面白い人だったなーって」

「あの時はあの時で 実はすごい演じてて毎日緊張してた・・・(笑)」

「大人になって美人になったね」

「素敵なママになったね」

「今どこにいるの?」

さぐりさぐり話をしていくうちに
もう過去のことなんてどうでもよく
いつのまにかメッセージしながら笑ってた。

当時 ずっと苦手だと思ってたその子に

「やりたいことやってるって、かっこいいよ!」

「私そーゆーの好き!」

って言われたとき

スーッと癒されてった。

過去と今とが繋がってるみたい。

肩の力が抜けて、中学からそれまで抱えてた 重たくて暗かった思い出が
一瞬で空気になってキラキラとどこかに流されていくように。

(あの頃の私、本当に本当にがんばってたよね。もう大丈夫:)

今になって思えるけど、あのときの「暗黒時代」(笑)なんて最初から存在してなかったんだと思う。

この日このタイミングで届いた彼女からのメッセージは
神様から届けられた癒しのプレゼントだったんだなって、今になってさらに強く感じる。

この同級生の彼女はオーストラリアに住んでるとのこと。

シドニーからはずっと離れた場所にいて今回は会えないけど
それでも、「応援してるよ!」ってエールまでもらった。

わたしにとっての小さな奇跡の夜。

この日から、わたしの過去や性格に漂っていた哀愁が
ちょっとずつ抜けていったと思う。

過去への癒しを、こんなカタチで届けてくれた神様に感謝して・・・☆





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