4月を奪ってしまい、本当にごめんなさい。

５月が始まりました。

実は僕、みなさんから4月を奪ってしまったこと、ずっと謝りたかったんです。

僕の名前、コロナっていいます。

本来4月は、みなさんがエイプリルフールで嘘を楽しんだり、子供は入学式や新学期を迎え、ウキウキワクワクするイベントが盛り沢山のはずなんです。

サラリーマンの人は、新入社員が初々しく街を歩く姿に春を感じたり、お花見をして散る桜を見て飲むお酒で、仕事の疲れをぶっ飛ばす、そんなはずなんです。

それなのに、僕に感染した人数や危険性をニュースで報道させるばかりの日々となってしまい、本当にごめんなさい。

僕のせいで、本当にごめんなさい。

多くの人が４月を感じられない、ある種の喪失感を抱いているはずです。

これ、全て僕のせいです。本当にごめんなさい。

恨むなら僕を恨んでください。

日本から、世界から、４月を奪ってしまい、本当にごめんなさい。

学生のみなさん、学校を奪ってしまいごめんない。

部活動だけでなく、インターハイまで奪ってごめんさい。

将来の希望を奪ってしまい、ごめんなさい。

サラリーマンのみなさん、会社を奪ってごめんさい。

飲食店のみなさん、お客さんを奪ってごめんなさい。

医療関係者のみなさん、自由を奪ってごめんなさい。

僕のせいで、生きている心地がしない、そんな人もたくさんいるかと思います。

明日の生活すら、ままならない人もいると思います。

謝って簡単に許してもらえるとは思っていませんが、いまの僕にできることが謝ることしかできなくて、本当にごめんなさい。

全部僕のせいです。僕が悪いんです。

だから、僕以外の誰かを責めないでください。

安倍総理にムカつかないでください。

誰かが誰かを責め立てないでください。

責めるなら僕、コロナを責めてください。

来年は、絶対にみなさんから４月を奪わないことを、ここに約束します。

本当にこの度は、私コロナのせいで、多大なるご迷惑をおかけして、大変申し訳ありませんでした。