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リモートワークでもメンバーの状況を理解する/しくじりマネジメント

リモートワークが増え、メンバーの状況が分からなくなった人は多いのではないでしょうか。
気づかぬうちにメンバーの体調が悪くなってしまっていたり、時には「え、会社辞めるの!」ということを急に宣告されたり。
これまでは職場で毎日顔を合わせて、何となく察することができていたのに、オンライン上での定期的な1on1や会議だけではなかなか様子が分からない!と感じている人も多いのではないでしょうか。

今日は僕がしくじったエピソードをもとにリモート環境におけるマネジメントのポイントをお伝えしたいと思います。「リモートでのマネジメントでも、特に問題は起きていないし、それなりにはうまくいっているのでは」と感じている人にも読んでもらえると嬉しいです。


リモートでもうまくマネジメントできていると勘違いしていた

昨年、僕の職場では極力出社は控える方針でしたが、若手メンバーは出社しても良いことになっていました。
リモートワークを推奨するものの、若手のうちは少しでも先輩との接点を持ってほしい。分からないことがあったらすぐに先輩に質問して解消できるようにしておきたい。と考え、個人に任せていました。

あるメンバーがリモートワークについて「効率が良いので、基本リモートワークにしたいと思います」と言ってきました。体調的にも問題なさそうだし、何かあれば相談してくれるメンバーでもあったため、僕は了承しました。その後は週1で1on1を実施し、適宜相談もしてくれたため、特に問題なく過ごしました。

そして半年が経った頃、メンバーと半期の振り返り。「どうだった?」と聞いたところ、
「成長できていない気がします」
という回答。

本人の自己肯定が下がっていることもそうですが、成長を感じることができていませんでした。僕から見るときちんと成長はしていましたが、確かに急成長できたかというと僕自身も言い切れないと思う半年になってしまいました。


淡々としたメンバーは要注意

メンバーが体調を崩したわけでも、モチベーションが劇的に下がったというわけではありません。ですが、本人が成長を感じられなかった(実際に成長できなかった)理由はなぜでしょうか。

もちろん、様々な要因がありますが、「殻に閉じこもってしまった」ということが大きな要因だと思います。

積極的に自分のアウトプットを高めることに意欲的なメンバーは良いですが、現実的な思考で欲のないメンバーは淡々・粛々と業務に取り組み、及第点を取り続けてしまいます。決して、及第点をとることが悪いことではない(むしろそれもすごいこと)ですが、それでは成長スピードを高めることはできません。自分で”できる範囲の仕事”にとじて、新たな学びを得る機会やアウトプットの質を磨く努力を怠ってしまっていたのです。

いや、その機会・環境を作ってあげることができなかったのです。

自分の知らないことを知り、知識が身につく。
自分がやったことがないことをやって、経験が身につく。
もちろん、”成長”というのは、知識・経験以外にも様々な観点がありますが、若手のうちは実体験を通じて知識・経験を身につけることが最も成長感を得やすいです。

僕は何となくメンバーの状況を分かっている気になってしまって、必要なコミュニケーションがとれていなかったのです。


これからの時代に求められるのは雑相(ザッソウ)

報連相が大事ということは誰しも聞いたことがあるかと思います。報告(ほうこく)連絡(れんらく)相談(そうだん)ですね。説明するまでもないと思います。個人的に今後求められるのは雑相(ザッソウ)という考え方です。つまり、”雑談”と”相談”です。

業務時間に雑談をする。ということには抵抗感があるかもしれません。
ですが、職場で仕事をしていた時にも雑談って、たまにしていましたよね? 「雑談しよう!」と宣言してやるものではなかったと思いますが、当たり前にやっていたことだと思います。始めは勇気がいるかもしれませんが『よもやま話をする会』や『ちょっとした相談をする会』でも良いかもしれません。

業務の進捗報告の前に「休日はゆっくり休めた?」「どこか行ってたの?」等、そんな他愛のない話を振ってみるでも良いと思います。堅苦しい業務報告ではなく、緩い雑談をすることでメンバーは自分のことを話しやすくなります。そうすることで、
• 飲みにケーションがなくなり、メンバーの本音が分からない。
• 職場での交流がなくなり、メンバーの状況が分からない。
これらの問題の解決に繋がります。

僕は自分の所属メンバーとの1on1での雑談もそうですが、それ以外でも定期的に職場で関わり合いがある先輩・後輩に対して『よもやま』と称して、雑談MTGを入れています。最近、どんな仕事をしているのか雑談がてら、話をすることで新たなアイデアの発見につながったり、発想の転換ができることもしばしばあります。

自分自身を高めるためにも、ぜひ”ザツダン” を取り入れてはどうでしょうか?(雑という文字に少し抵抗があり、会社ではザツダンとカタカナにするようにしています笑)


メンバーの気持ちを理解する2つのポイント

さて、最後にもう1つお伝えさせてください。雑談を取り入れても、なかなかメンバーの気持ちを理解することはできないということもあるかと思います。僕自身も「メンバーの気持ちが分からない」という相談をもらうことがよくあります。

事前に言っておきたいのですが、そんな言い訳はさっさと捨てましょう。
メンバーだって、上司の気持ちが分かりません。そんな中でも仕事を頑張ってくれています。そんな言い訳は通じません。

では、どうすれば理解できるでしょうか。2つのポイントをお伝えします。

①非言語情報を伝える努力をすること
メンバーにもっと気持ちを出して欲しいと思うなら、まずは自分の気持ちを相手に伝えることが大切です。信頼してくれるメンバーを信頼するのではなく、自分が信じるからメンバーも信じてもらえる。という構造です。
特にオンラインMTGでは相手に気持ちが伝わりにくくなります。単なるテクニックですが「声・リアクションは大きめに」「テンション・トーンは高めに」することが大事です。
また、逆光になって暗くうつると相手に表情が伝わりにくくもなります。女優かのようなライトまでは必要ありませんが、最低限顔を明るくするのはオンラインにおけるマナーですね。

②仕事の報告は事実ではなく、気持ちを確認すること
「●●社様への提案がうまくいきませんでした」という報告があったとします。
→そっかぁ。残念だね。どんな提案したの?(事実の確認)
→そっかぁ。残念だね。今どう感じているの?(気持ちの確認)
という違いです。もちろん事実の確認も大事です。というより必要ですね。ですが、それだけではなくメンバーが『悔しい』と思っているのか『悲しい』なのか『次こそは頑張る』なのか、どんな感情になっているのかストレートに聞くことが大切です。

特に最近の若手は育ってきた環境の変化から、キャリアへの考え方や仕事への向き合い方は人それぞれ異なります。

先日、あるメンバーが「私は顧客への大謝罪の後でも、帰りに伊勢丹で買い物できます」と言っていました笑 まじかと思いましたが、まぁそれも全然良いですよね。

人の気持ちは人それぞれです。察しよう。分かろうとする方が無理があります。考え見立てることや仮説を立てることは必要ですが、メンバーに直接聞いてみることを心がけてほしいです。

もちろん、そうは言ってもリモートでメンバーの気持ちを全部理解することは難しいと思います。僕もまだまだ試行錯誤しながらやってます。本人との対話からだけではなく、様々な人との交流をもち、自分のメンバーの状況で気になることはないか。異なる視点からの情報を収集することも1つの方法だと思います。

様々な工夫をしながら、メンバーの成長を支援したいですね。


終わりに・・・

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