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【企画】参加していただきありがとうございました。
→企画ページはこちら。
先日まで、開催しておりました、「小説の挿絵募集します。」企画、第一弾終了いたしました。
たくさんの方のご参加、また、多くの作品をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
第二弾の企画も、そのうち立てられたらいいなあ、と思っています。
『逢魔伝』通じて、たくさんの方に出会えて、今回、noteで連載して良かったと思いました。
ゆっくりペースではございますが、引き続き、
天地伝(てんちでん) あとがき
BGMイメージ↑
ここまで、長い長い物語をお読みいただき、ありがとうございました。
『逢魔伝』に引き続き、シリーズものとして連載させていただき、なんと企画立てたおかげで、素敵なイラストまでお寄せいただき、感謝、感激、雨あられでございます。
『天地伝』は、どうしても物語伝奇性の強さから、登場人物達の心情を細やかに追い続けると、ついつい、作者自ら泣いてしまう物語でした。
「タイマ」が居なく
天地伝(てんちでん) 4-2
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二
「でも、失礼な話よね」
登紀子は、わしの背の上でつまらなそうに、つぶやいた。夜のつめたい風に吹かれる赤茶色の髪の毛は、きめが細かく、外灯の火に照らされてきらきらと、かがやく。蜘蛛の糸のようだった。わしは、白い息を吐き出しながら「何がじゃ」と、言って鼻を鳴らした。
「こちとら、必死にかけずり回ってるってのに、何で疑われなくちゃいけないのよ。まともに考えたら、女
天地伝(てんちでん) 4-1
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目次
第一章
第二章
第三章
第四章
1
2
3
4
5
6
7
あとがき
第四章
一
刀を脇にさした、男たちの足音が近づいてきた。
わしと、登紀子は門前にひかえ、草むらの中に身を潜め、奴らが過ぎゆくのを待つ。「確かに、こっちの方へ来たと思ったんだが」「いずれにせよ、早く捕まえねえと」「今のうちに、やっちまわなあ」「そうだ。殺される」ひそひそと
天地伝(てんちでん) 3-16
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十六
「これは、まだ開けていないの。直接、八枯れに渡そうと思ったから」
そう言って、手渡してきたのは、白い封筒だった。わしは、怪訝な表情を浮かべて「何じゃ」と、力なくつぶやいた。
「お父さんから、あずかっていた手紙よ。文字くらい、読めるでしょう」
「ああ、そうか」
封筒を口にくわえて、畳の上に置いた。なぜか、いまはそれを読む気になれないでいた。否、手紙など開
天地伝(てんちでん) 3-15
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十五
夕餉もすませ、京也が帰るとようやっと落ち着いたと、くつろいでいたときだった。慌ただしい足音が近づいてきた。襖を開けた由紀の顔は、狼狽し、青白くなっていた。
タイマの体調が急変したと言う知らせを聞いて、わしと登紀子は言葉を無くした。医者を呼ぶ、と言って聞かない由紀を、登紀子に任せて、わしは部屋へと急いだ。
座敷に上がると同時に、熱に浮かされた黄色い双眸と、目
天地伝(てんちでん) 3-14
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十四
「つまり、もうすぐ大きな地震がくるってだけだろう?何を、そんなに慌てているのか、わからん」
京也の話を聞き終わってすぐに、論点のずれた言い合いを続けていた登紀子や京也に向かって、わしは面倒くさそうに、それだけを言った。座敷にいた全員が、わしの顔を見つめて、黙りこむ。
タイマは相変わらず、苦笑を浮かべて、成り行きを見守っているようだった。それにも腹が立ったが
天地伝(てんちでん) 3-13
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十三
突然、頭を叩かれた。目を開けると不機嫌そうな、登紀子の顔があった。
「どうして、そんなところで寝ているのだろう。私が、もしひどい悪党で、問答無用で、お前の皮をはぐような人間だったら、とっくに殺されているわよ」
「その前にわしが貴様を喰ってやる」
「札一枚で、動けなくなるお前にできるのかしら」
「寝起き早々つっかかってくるな。何が気に喰わんのだ」
「全