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「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問 まとめ

「具体⇔抽象ピラミッド」で世界を眺める
抽象→具体という変化に付随して自由度は大→小へ、統合→分化へと変化する。
「抽象化が重要な川上」と「具体化が重要な川下」では視点や価値観が全く逆方向になる可能性がある。

川上と川下の価値観の違いを理解する。
ex:全体の川上、部分の川下。質の川上、量の川下。個人の川上、集団の川下(全体を一人で考えることは必須)。能動の川上、受動の川下。個性の川上、平均の川下。

現実重視の具体派の人は、リアリティのない概念的な理想論が不快でならないはず。「現実はそれほど甘くない」とできない理由を連発するのは、具体的な現実を見ているから。
川上の発想とは、長期的なあるべき姿を描くことが基本にあるので、今日明日にそれができるとは思っていない。

「自分のことは一般化して考え、他人のことは個別かつ具体的な詳細までを考慮する」ということを常に意識するぐらいがちょうどよい。

プロの仕事とは、顧客の抽象的依頼に幅広い具体的な業務知識をもって「ベストの着地点を示せる」ことであり、もし顧客が不自然に具体的な依頼をしてきた場合には、あえて抽象度の高い本来のニーズに一度戻したうえで、再度ベターな解決策を示してあげられることだ。
※「おいしいパスタが食べたい」言っている顧客に「何分茹でようか」と聞くのは野暮。

言葉とアナロジー(類推)への応用
言葉を抽象化の産物とみることで、これまで何気なく使ってきた言葉について改めて考える良い機会になる。

言葉で「目的に応じて切り取る」ことは、「どのような状況や条件で」その言葉が使われたかを知らずに理解しようとするので、元々意味が通じることが奇跡。

とわいえ、コミュニケーションは「言葉による切り取り」の連続で成り立っている。

・メタ思考トレーニング(アナロジー思考)
アナロジーを考えることは抽象化と具体化の応用の一つであり、身の回りのアナロジーを探すことはこのような思考のトレーニングにもなる。
※抽象度の高い類似点であることが特徴

・メタ思考トレーニング(折り曲げの法則)

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対極に見えるようなことでも表裏一体であるという見方。

引用元:https://yuruazuki.com/metashiko/#%E6%8A%BD%E8%B1%A1%E5%8C%96%E2%87%94%E5%85%B7%E4%BD%93%E5%8C%96

ITの世界では、これまで受託型で顧客の指示通りのシステム開発を忠実に遂行していた「川下」側のシステムインテグレータも、顧客課題を能動的に解決するという「川上」側に移行する動きが、変動の激しいデジタル革命の時代においてますます重要になってきている。

進まない原因は、川下で重要なことは具体性であるが川上は、抽象的なコンセプトを打ち立てたり、能動的にリスクを冒してでも提案することが求められるので、矛盾を解消できずに取り組もうとするから。

思考回路を転換しない限り進展はない。

具体と抽象の使用上の注意

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画像引用元:https://horii888888.hatenablog.com/entry/2019/11/04/053149

・「座標軸を持つこと」が何より重要
そもそも「具体と抽象という視点を持っているかどうか」「その中で今行われていることがどこなのかをその軸上にマッピングできるか」がコミュニケーションギャップが生じる原因。

・「前提条件を明確にすること」の重要性
「どういう条件の下で」「どのような目的で」といった前提条件を明確にしてから言葉を使ったり、説明の内容を確認したりすればよい。

・抽象から具体はマジックミラー
抽象の世界は「見える人にしか見えない」が具体の世界は「誰にでも見える」。
抽象から具体しか見えていない人は見えても、逆はいない。

大友的編集後記
具体化した思考のみで視野が狭くなっていた自覚はありながら抽象化する方法を学ぶために購入。
「具体⇔抽象」とは、抽象化と具体化という形で具体と抽象を行き来する思考法のこと。斬新な発想をできるようになるだけでなく、無用な軋轢やコミュニケーションギャップの解消にも役立つとのこと。

抽象的と言えば、的を得ていない答えの代名詞として上司からまず言われるであろう言葉ではあるが、戦略を考える上では抽象的(WHY)を用い、戦術では(HOW)を用いるように、何を求められているか(抽象か具体かの期待)を把握したうえで、コミュニケーションをとっていくべきだと感じた。

再掲になるが”プロの仕事とは、顧客の抽象的依頼に幅広い具体的な業務知識をもって「ベストの着地点を示せる」ことであり、もし顧客が不自然に具体的な依頼をしてきた場合には、あえて抽象度の高い本来のニーズに一度戻したうえで、再度ベターな解決策を示してあげられることだ。”という文章の腹落ち具合は満足。
そう考えるとできていない人が多いのでは?(美味しいパスタに関して湯で時間を聞くような愚行)

日常生活においても然り、ビジネスにおいても川下の視点から川上に行くのは難しく、受動的な仕事をしてきた人が川上の仕事をする場合には、このギャップは確実に生まれる。極論だが、川上を担っていれば川下を担うこともできるだろう。(思考の問題だろうが)

分析業務でも重要な視点で、具体的なファクトから抽象的な仮説、具体的な改善施策は本書内の思考プロセスにも合っている。(自分のプロセスは少なくとも上記)この結果だけわかればよい(表面的)というのであれば具体の世界だけで判断で良いのかもしれないが、根本的な課題解決を行う上では、具体(現実の事象)→抽象(根本的課題を抽出)→具体(解決策)で考える必要があり、仮説であっても課題抽出の解像度は上げていきたいものである。

俯瞰し、具体化した施策なり考えを抽象化することはロジカルシンキング上も重要なので改めて立ち返る大事さと、そこからまた具体化を実行する動きの重要さを理解することができたので、この実行を行っていきたい。


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