見出し画像

お高いコーヒーはおいしいのか?

こんにちは!



久しぶりのコーヒー投稿です。

前回最近のコーヒーってなんでこんなに高いの?っていう話をしましたが、理由は三つあって

①稀少性によって価格が上がる

②ブランディングによって価格が上がる

③品質の高さによって価格が上がる

とお話ししました。

特に最近目覚ましいカップオブエクセレンスの流れはすごくて、過去最高の落札価格が1キロ¥73,000という超高値で取引されるということにもなりました。

しかしこれらの高いコーヒーは本当においしいのか?(良いコーヒーなのか?)

バリスタ的に考察してみたいと思います。



高いコーヒーは美味しいのか?


さて、高いコーヒーは果たして美味しいのか?

実は「高い=美味しい」というわけではありません!

今までコーヒーを飲んできた中で、そこまでとんでもなく高いコーヒーは飲んだことありませんが、100gで1万円近い豆くらいは飲んだことがあります。

100gで¥1,000超えてくるあたりから高価格帯になるのかな〜と思いますが、みなさんもそんな感じでしょうか?

その価格以下でも感動ものの素晴らしい風味特性をもったコーヒーはありますし、高価格帯の豆なのになんだこりゃ?っていう感じの残念な味のコーヒーもあります。

もちろん、超高価格帯のコーヒーには当たりが多いのも事実で、フルーツバスケットとか花束的な複雑な風味特性を持っているコーヒーもあります。

特にカップオブエクセレンスのコーヒー豆は何人もの審査員が品質チェックを行い評価を点数でつけられ、厳しい審査を勝ち抜いている分、豆そのもののクオリティも素晴らしいです。

しかし、なぜ、当たり外れがあるのか??

ポイントを三つにまとめました。


ポイント①焙煎とコーヒ豆の関係


まず一つ目は、焙煎とコーヒー豆の関係です。

これはどういうことかというと、まず、焙煎というのはコーヒーの加工工程の中でも、本も重要な工程だと言われています。

焙煎する前の豆には焙煎後のコク、甘さ、口当たり、酸味、あらゆる香気は含まれていません。これらの風味特性は焙煎によって花開くものです。

どれだけもとのコーヒー豆の素材が良くても、焙煎を失敗してしまえば雑味や焦げ臭などの香味が付加されてしまい、もともと持っているフレーバーなどの風味特性も出てこなくなってしまい、本来のパフォーマンスを発揮できなくなります。

なので、オークションなどで入賞した豆を焙煎して、その風味特性を再現しようとするのは、非常に難しいのです。

焙煎によるプロファイルが完璧でないと、期待値を下回ることになり、高いのにこんなもんかよ〜という結果に繋がりかねません。

もし仮にオークションコーヒーを販売しており、飲んでみて実際に素晴らしいコーヒーであるならば、そのコーヒー屋さんは相当にレベルが高いと思われます。



ポイント②鮮度とコーヒー豆の関係


次いで二つ目のポイントは、鮮度とコーヒー豆の関係です。

みなさんはコーヒー豆の賞味期限ってご存知ですか?

前から言われていることだと、コーヒー豆は基本的に焙煎してから二週間くらいで飲むのがベストだと言われています。

ただしこれはちゃんとパッケージングされていない場合で、最近はパックするときに窒素充填したり、ガス抜き用の穴が付いている袋に入れたりと、コーヒー豆にたいして至れり尽くせりの状況ですので、賞味期限はかなり伸びています。

保存する温度帯にもよりますが、焙煎して一週間から、用途によっては一ヶ月くらい置いておく(かっこよく言うとエイジング)こともあります。

ちなみに私はコーヒー屋さんによってエイジングの期間を変えています。

と、前置きが長くなりましたが、この鮮度管理ができていないとコーヒーのクオリティを維持できません。せっかく焙煎を的確に行えても、管理を怠ればおじゃんです。

見事に魚をさばいても、常温で放置していてはさっさと腐るのと同様、コーヒーも加工後の管理が欠かせません。

最近のコーヒー屋さんでそんなに管理がずさんなお店はほとんど見ませんが、お客さんが少ないコーヒー屋さんだと、豆があまり売れず、焙煎日から日がたった、香味が抜けて参加酸味を伴う豆が売られたりしています。

いくら価格が高くても、賞味期限が切れてしまっては飲めたものではありません。



ポイント③企業の規模感とコーヒー豆の品質の関係


最後のポイントは、企業の規模感とコーヒー豆の品質の関係です。

これはどういうことかというと、会社が大きくなればなるほど、コーヒー豆の品質は落ちていきやすいですよ〜ということです。

しかし、悲しいかな。資金力がある企業の方が品質の高いコーヒー豆を買うことができます。特にカップオフエクセレンスのトップロットなどは、大手のコーヒー屋でないと購入できないことが多いです。

個人的な感想ですが、規模が大きい会社の超高級な豆よりも、規模が小さめのそこそこ高いくらいの豆の方が品質は良いです。

規模感が大きくなると、ピッキングで虫食いや未成熟などの欠点豆を取り除けないのと、一度に焙煎するコーヒー豆の量も多く、焙煎のコントロールが難しくなります。

また、流通から販売までに時間がかかるので、コーヒー豆の鮮度も落ちやすくなります。

以前、カップオフエクセレンス一位の豆(100g1万円くらい)を某有名コーヒー店で購入したのですが、価格の割に個性を全く感じられませんでした。100g800円の豆よりも評価点数が低くなり、こういう豆もあるのね、、という経験をしました。



価格だけを見ず、コーヒー屋の姿勢と技術で判断しよう


このように、高いコーヒーだからといって必ずしも美味しいわけではなく、時としてハズレに当たることもあります。

個人的にはそう大きくない規模のコーヒー屋さんの方が小ロットで仕入れ、少しずつ焙煎するので、ハズレはない気はします。

コーヒー豆のラインナップを見て、スタッフさんと話してみて、まずはそう高くないコーヒーを購入して飲んでみるのがオススメです。

ある程度コーヒーを飲んで、知識を得ていくと話しているだけで、なんとなく良いコーヒーを作っているかどうかがわかってきます。

価格帯だけで判断して惑わされないように気をつけていきましょう!




それでは、今回はこの辺で〜!






この記事が参加している募集

最近の学び

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?