比喩を使った後、その比喩を膨らませて話を続ける ~ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン2)の場合
◆概要
【比喩を使った後、その比喩を膨らませて話を続ける】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン2の第4話)
▶1
本作の主要キャラの1人・シェルドン(20代後半の男性)。
彼は天才的な頭脳の持ち主だが――常識を持ち合わせていない、他人の気持ちをあまり理解できないなど、いろいろと問題を抱えている。
ある日、
・Step1:シェルドンの友人が素晴らしい賞を得た時のことだ。
・Step2:確かにすごいことだが……ゆえあって、シェルドンはどうしても祝う気になれない。
だが、
・Step3:別の友人たちは言った「こういう時は、たとえ嘘でも笑顔で祝福してやるものだぞ」。
・Step4:確かにそうだよなぁ。シェルドンは改心し、笑顔を作ってみせた。
ところが、
・Step5:その顔はひどく不気味だった。
・Step6:友人ハワードはうめいた「……ああ……超キモイ。怖すぎる」。
・Step7:友人レナードも叫んだ「それじゃあジョーカーだ!バットマンを倒すんじゃないんだぞ!」。
※補足:レナードの言う「ジョーカー」は、トランプのジョーカーではない。バットマンの宿敵たるジョーカーのことである。
▶2
ご注目いただきたいのは、「それじゃあジョーカーだ!バットマンを倒すんじゃないんだぞ!」というレナードのセリフである。
要するに「お前の作り笑顔はひどすぎる!」と呆れているわけだが――ストレートにそう言ってしまっては面白くない。
では、このセリフが「それじゃあジョーカーだ!」で終わっていたらどうか。これも特段面白いとは思えない。「まぁそういう比喩を使う人もいるよね」と感じるだけだ。
そこで【比喩を使った後、その比喩を膨らませて話を続ける】という技法の出番である。
改めてレナードのセリフをご覧いただきたい。
彼は「それじゃあジョーカーだ!」と言った後で、「バットマンを倒すんじゃないんだぞ!」と続けた。これがいいと思うのだ。ウィットに富んだ魅力的なセリフになったといえるだろう。
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