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硬派なキャラが素朴な夢を語る

ジヨン「ちょっと!他には何かないの?どこか行ってみたいとかさ」
セビョク「……済州島。テレビで見たんだけど外国みたいだったから……

ドラマ「イカゲーム」(第6話)


◆概要

【硬派なキャラが素朴な夢を語る】は、創作の技術の1つである。


硬派なキャラが、まるで子どものような素朴な夢を語る……普段とのギャップが、読者・鑑賞者を虜にするだろう

また、会話相手との心の距離が縮まっているのを示唆することもできる。


◆事例研究

◇事例:ドラマ「イカゲーム」(第6話)

▶1

ジヨン(デスゲームの参加者の1人)が、セビョク(同じく参加者の1人)に訊いた「このゲームに勝ったら、あんたは賞金を何に使うの?」。

セビョクはにこりともせずに言った「弟と一緒に住む家を手に入れて、北朝鮮にいる母を脱北させる」。セビョクは脱北者で、いまは弟を施設に預けているのだ。

夢も希望もないセビョクの答えに、ジヨンは呆れる。「ちょっと!他には何かないの?どこか行ってみたいとかさ」。

するとセビョクは視線を落とし一瞬沈黙した後に、「……済州島。テレビで見たんだけど外国みたいだったから……」。少し恥ずかしそうだ。


▶2

上述の通り、セビョクは脱北者。極めて過酷な人生を歩んできた。それゆえだろう、彼女は一切笑わない。そして無口。誰とも親しくしようとしない。他人を信用していないようだ。

そんなセビョクが、「……済州島。テレビで見たんだけど外国みたいだったから……」とまるで子どものような夢を語る


このギャップがたまらない!一気にセビョクを好きになってしまう。と同時に、セビョクがジヨンに心を開き始めたことも伝わってくる


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