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おかしな「動揺・混乱・パニック」 ~アニメ「響け!ユーフォニアム」の場合

久美子「(思いの丈をぶつけた後、ふいに我に返ってパニックを起こし)……ごっ、ご静聴ありがとうございました!」

アニメ「響け!ユーフォニアム」(第4話)




◆概要

【おかしな「動揺・混乱・パニック」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「響け!ユーフォニアム」(第4話)

▶1

本作の主人公は、久美子(高1女子)。

彼女は、とある高校の吹奏楽部の部員である。


ゆえあって、

・Step1:久美子は高坂麗奈(久美子と同じく吹奏楽部に所属する1年生)に苦手意識を持っていた。しかし、本当はもっと仲よくなりたいと願っている。


ある日いろいろあって、

・Step2麗奈に呼び出された久美子。

・Step3:麗奈はささっと要件を話し、そして「じゃ」と言って去っていった


麗奈の背中を見つめて、久美子は思う。

・Step4:ダメだ。これで終わっちゃダメだ。せっかくの機会なんだから!

・Step5:というわけで、久美子は意を決して話しかけた「高坂さん!あの……あの」。麗奈が立ち止まり、振り返る。

・Step6:久美子は、まずは気になっていたことを謝罪した「私も昨日はごめんなさい!なんか、なんか、他人の噂話とかうだうだ言ってないで黙って練習しとけって感じだよね!うん!」。

・Step7:さらに久美子は感謝を告げた「この間……この間……練習なくなった日、ドヴォルザーク吹いてたの、あれ高坂さんだよね?すごく元気出た!私も頑張らなきゃって思った!だからありがとう……」。


ひと息にそこまで言うと、

・Step8:久美子はふいに我に返った。そして喉の奥で小さくつぶやいた「あっ」。「とりあえず言いたいことは全部言えたけれど……あれ。この会話どうやって終わらせればいいんだろう!?」とか「言いたいこと全部言えたけど……私いま変なこと言ってなかった!?」などとパニックを起こしているのだろう。

・Step9:短い沈黙の後――久美子は突如一礼。そして「ごっ、ご静聴ありがとうございました!」と言うと、逃げるように駆けていった。


▶2

高坂麗奈に思いの丈をぶつけた久美子だが、ふいに我に返って「私、とりあえず言いたいことは全部言えたけれど……あれ。この会話どうやって終わらせればいいんだろう!?」「言いたいこと全部言えたけれど……私いま変なこと言ってなかった!?」などとパニックに陥ってしまった。

というわけで短い沈黙の後、彼女は突如一礼すると――「ごっ、ご静聴ありがとうございました!」。


「パニックを起こしているのはわかるけれど……それにしても『ご清聴ありがとうございました』って(笑)」「吹奏楽部員だからとっさに『ご清聴ありがとうございました』なんて言葉が出たのかな?(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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