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作中でキャラが死ぬ場合、その死にざまを暗示するエピソードを事前に描いておく

ドクスは橋の上から落とされそうになって、「はっ、離せよ……」「ふざけたこと言ってんじゃねぇクソ女!さっさと手を離しやがれ!」「……止めろ」「……止めろ」「離せ!離せ!!」「うわぁー!!!」。落下死。

ドラマ「イカゲーム」(第7話)


◆概要

【作中でキャラが死ぬ場合、その死にざまを暗示するエピソードを事前に描いておく】は、創作の技術の1つである。


読者・鑑賞者が後から振り返った時に、「あっ!序盤のあのエピソードは、この死にざまをほのめかしていたのか!」「へぇ、よくできているなぁ!」と感嘆し、「もう1度最初から見てみようかな」「これは誰かに話したくなるなぁ」とワクワクしてもらうのが狙いである。


◆事例研究

◇事例:ドラマ「イカゲーム」

まずは、サンウというキャラ。

彼は第2話で、浴槽に寝そべって練炭自殺を図ろうとした。そして第9話では地面に倒れ込み、雨に打たれながら自殺する。

この2つのエピソードには、【横になる】【水】【自殺】という共通点がある。つまり、第2話時点で第9話の死にざまが暗示されていたのだ。


続いて、セビョクというキャラ。

彼女は第2話では、脱北者支援センターの不誠実な職員の首にナイフを突きつけて、「この前はよくも騙してくれたな」と怒りをぶつけた。そして第8話では、ナイフで首を切られて死亡する。

共通点は【首にナイフ】だ。


次に、ドクスというキャラ。

彼は第2話ではギャングに追われ、橋の上から川に飛び込んで逃走を図った。そして第7話では、橋の上から落とされて死亡する。

共通点は【橋から落ちる】である。


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