ゆや先生(中学技術科)

公立中学校の教員です。小学校で7年勤務し、今年は中2担任、技術の授業を教えています。2…

ゆや先生(中学技術科)

公立中学校の教員です。小学校で7年勤務し、今年は中2担任、技術の授業を教えています。2歳になる娘の子育ても奮闘中です。 日頃の子育てや教育活動について思うこと、小中学生の実態、クラスで使える小ネタなどを日記感覚で書いています。

最近の記事

ドイツの学校にはなぜ「部活」がないのか

僕の学校ではまだ部活の再開ができていません。感染拡大が止まらず、陽性者が出れば学級閉鎖&オンライン授業。部活動の中止が続いてほっとしている子が多くいるのが現実ですが、どうしてそんなに部活が嫌われているのか、これからの部活動がどのように在るべきかを、この本を読みながら考えていこうと思います。 今回読んだ本は高松 平藏著「ドイツの学校には なぜ 「部活」 がないのかー非体育会系スポーツが生み出す文化、コミュニティ、そして豊かな時間」です。部活動がないドイツのスポーツ文化と、それ

    • 「仕事をする喜び」を考えてみる

      さて今日は、小松成美著「虹色のチョーク」より、「『仕事をする喜び』を考えてみる」というテーマで書いていこうと思います。 今日のポイント ・「働く幸せの実現」をめざして ・学級で「働く喜び」「他者貢献の喜び」を味わわせる ・自分から働かない子(働けない?)には? 【「働く幸せの実現」をめざして】 チョーク業界で全国シェア70%を誇るダストレスチョークを作っている、日本理化学工業では、社員の7割が知的障害者。会社の大きな理念の一つに、「働く幸せの実現」を掲げているようです。

      • 働く幸せを実現する会社、採用の4つの条件

        チョーク業界で全国シェア70%を誇るダストレスチョークを作っている、日本理化学工業では、社員の7割が知的障害者です。 そんな人に優しい会社の採用基準が紹介されていました。 ①食事、排泄を含め、自分のことは自分でできること。 ②簡単でもいいから、意思表示できること。 ③一生懸命に仕事をすること。 ④まわりに迷惑をかけないこと。 先日、クラスの子どもたちにこの4つの条件を一つずつ紹介しました。社員の7割が知的障害者の会社の採用条件ということで、始めは「障害者が多い会社で

        • 何のために働くのか

          部活動中止がさらに延期となり、僕たち教員は定時退勤が可能になって嬉しい反面、じわりじわりとストレス解消の場を失いどこかイライラしている子が増えている気がします。 また、地域スポーツはこれまで通り活動を続けているケースが多く、部活から地域スポーツ、文化活動に移行する大チャンスな気がするのですが、クラブ等の新設も含めて、どこまでスピード感をもって動けるのでしょうか。 さて今日は、小松成美著「虹色のチョーク」より、「何のために働くのか」というテーマで書いていこうと思います。

        ドイツの学校にはなぜ「部活」がないのか

          人にも環境にも優しく!チョークに込められた熱い思い

          今日は、「人にも環境にも優しく!チョークに込められた熱い思い」ということで、僕たち教員が毎日お世話になっている、チョークを作っている小さな会社を紹介します。 チョーク業界で全国シェア70%を誇るダストレスチョークを作っている、日本理化学工業です。窓やお風呂の壁に描けるキットパスでも有名ですね。 チョークの箱には、「人にやさしい 環境にやさしい」と書かれているのですが、毎日このチョークを使っている教員として、チョークの性能と会社の理念くらいは、もっと早くから知っておきたかっ

          人にも環境にも優しく!チョークに込められた熱い思い

          中1ギャップを考えたら見えてきた、小・中それぞれの改善点

          不登校児童生徒を、学年別に見ていきます。グラフにするとすぐにわかることとして、中1での不登校生徒数が一気に2倍以上になるということです。 いくつか要因は考えられるのですが、中学校に入学すると大きく生活環境が変わり、さまざまなストレスを受けるのは間違いありません。このような環境の変化を「中一ギャップ」と言ったりします。 前回の記事でも書いた通り、もしかしたら決め手になった出来事は探せばあるのかもしれません。ただ、原因やきっかけは一つや二つでなく、それまでの生活ぶりの積み重ねで

          中1ギャップを考えたら見えてきた、小・中それぞれの改善点

          原因探し、きっかけ探しはしない

          3連休は部活もなく、子供と一緒にゆっくり休むことができました。そのためか、連休明けの朝からすこぶる調子がいいです。やはり休むことは大事ですね。 ここ数回、不登校の児童生徒についての話題を取り上げました。最後に、「なるほどそうだよな」と思える内容をお伝えします。 今回の内容は、【原因探しやきっかけ探しをしない】ということで、不登校だけではなくて、いじめや問題行動にも当てはまるので、ぜひ常日頃から頭に入れておきたい内容です。 例えば、いじめや問題行動の背景には、家庭でのストレ

          原因探し、きっかけ探しはしない

          勉強なんていつでもできる!

          不登校生徒の保護者の方には、子供の勉強面、進路についての不安がずっと付きまとってきているようです。大事な大事な自分の子供ですからね。一通りの教養を身に付けて、社会に出られるくらいには成長してほしいと、誰もが願っています。 そして、勉強や進路に関する不安は、子供にも伝染していきます。 互いに息苦しさを感じながらずっと家にいるのは苦しいのではないでしょうか。 今回のテーマは、「勉強なんて、いつでもできる!!」ってこと。ちょっと学校に行けない時期があっても、大人になってからでも

          勉強なんていつでもできる!

          無理して学校に行かせるのはやめた方がいい

          コロナウイルスの影響で、部活が当面の間中止になりました。そのアナウンスに子供たちは歓喜! …部活動、めちゃくちゃ嫌われてます。 今の部活動の仕組みと指導体制では、部活動によって幸せになる人よりも、つらい思いをする人の方が多いです。大人も子供もね。 さて、部活動での指導や人間関係から学校が苦しくなってしまう子も多くいますが、今日は「無理して学校に行かせるのはやめた方がいい」というテーマで、改めて不登校への考え方を整理したいと思います。 この考え方がもっともっと浸透すれば

          無理して学校に行かせるのはやめた方がいい

          【長期戦】学校を休んでいる子に親がしてあげられること

          僕のクラスには学校に来れない子、つまり不登校生徒数が2人、そして欠席がちの子が数名います。よく保護者の方と話をするのですが、毎度自分の勉強不足さを痛感します。「どうすればいいんでしょうか、、」「これで大丈夫なんですかねぇ、、」と保護者の方の悩みに対して、自分の中での答えが持てないんです。(それを伝えるかどうかは別問題として) 自分だったらどうするか。基本的な原理原則くらいは知っておきたい。自分なりの答えはもっていたい。そう思って勉強しています。 今回は、石井 志昂さん著「『

          【長期戦】学校を休んでいる子に親がしてあげられること

          社会の不安と不登校は繋がっていた!

          部活の中止が続くと、生徒と一緒に体を動かしたい欲が出てきます。何事もバランスですね。 今振り返ると、小学校で働いていた頃に、子供たちと楽しく鬼ごっこやサッカーを一緒に楽しんでいたくらいが、自分の体的にはちょうどよかったかなと思います。 さて今日は、不登校の児童・生徒の人数と社会の不安との関係について考えていこうと思います。 今日のポイント ・不登校の実態 ・人数の増え方について ・不登校と社会との関連性について 【不登校の実態】 まずは日本における不登校児童・生徒数か

          社会の不安と不登校は繋がっていた!

          「学校は、休んでもいいんだよ」が言える社会に

          「学校行きたくない」「学校休みたい」 我が子が、担任している子が、急にそんなことを言ったらどんな対応ができるでしょう。 どうしても「学校を休む=ずるい、怠け、悪」のイメージが強いですよね。 保護者側からすると、学校に行けないことで友達関係も心配ですし、授業を受けないので、学習面でも心配してしまいますよね。 朝、子供が「学校に行きたくない!」と言っても、「そんなこと言ってないで、さっさと支度しなさい!」と、少々無理をしてでも学校に連れていく保護者の方も多いのではないでし

          「学校は、休んでもいいんだよ」が言える社会に

          日本の体育文化の始まりは「兵隊養成」

          前回の記事では体育の授業のガチガチ感と、それをゆるめる「ざっくり体操」について書きました。学校教育にも「ざっくり体操」を導入したら絶対楽しいです。でもそもそも、なぜ日本の学校体育にはゆとりがなく、肩身のせまい思いをする子が多くなってしまうのでしょうか。今日は、日本体育の起源と、世界のスポーツに対する考え方を見ていこうと思います。 今日のポイント ①日本スポーツの起源は「兵隊養成」 ②スポーツの本質は「娯楽」 ③現在の日本体育の目標は? ①日本スポーツの起源は「兵隊養成」

          日本の体育文化の始まりは「兵隊養成」

          ゆるーい気持ちでゆるーくほぐす、その名も、「ざっくり体操」

          コロナウイルスが猛威をふるって、またしても学校現場を混乱させています。 行事の中止、授業形態の変更など、我々教員にとっては数十年続く教員生活の一部でしかありませんが、子供たちにとっては全てが一度きり。 感じる重みには天と地ほどの差がありますので、子供への説明には細心の注意を払いたいところです。 さて今日は、最近自分の中で話題の澤田智洋著「ガチガチの世界をゆるめる」から、特に感銘を受けた「ざっくり体操」について紹介します。 もし数年後小学校に戻ったら、絶対に取り入れてみたい

          ゆるーい気持ちでゆるーくほぐす、その名も、「ざっくり体操」

          「ガチガチの世界をゆるめる」ゆる~い革命

          今回紹介する本はまさに目から鱗な内容でした。タイトルが目に入り、ゆる〜い気持ちでこの本を取ったのですが、内容はアッツアツでした。まさにユルアツ。 世界ゆるスポーツ協会代表、澤田智洋さん著「ガチガチの世界をゆるめる」。ガチガチに固まった世界をゆるめたいというアツい思いをユーモア、そしてアイデアたっぷりに書かれています。 日本のガチガチ代表、スポーツ・体育を、もっとゆる〜く、障害者もスポーツ弱者(スポーツが苦手な人)もごっちゃ混ぜにして、全員が楽しめるスポーツがあってもいいじ

          「ガチガチの世界をゆるめる」ゆる~い革命

          【先手必勝】ネットやスマホ、ルールの作り方

          3学期が始まって間もないのに、すでにあれやこれやと行事の企画・準備に追われています。今抱えている仕事だけでもスキー宿泊学習、生徒会による新入生説明会、そして次の生徒会役員選挙… 超多忙ではありますが、毎日睡眠時間はたっぷり7時間半~8時間。風呂も夕ご飯も娘と一緒に過ごすことができているので、なんとか精神的なバランスは取れています。 さて、前回はゲームの話題を出しました。今は小学生でも当たり前に自分用のスマホやタブレットを持っている時代です。 その上で、僕がこれまでネット世代

          【先手必勝】ネットやスマホ、ルールの作り方