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「ガチガチの世界をゆるめる」ゆる~い革命

今回紹介する本はまさに目から鱗な内容でした。タイトルが目に入り、ゆる〜い気持ちでこの本を取ったのですが、内容はアッツアツでした。まさにユルアツ。

世界ゆるスポーツ協会代表、澤田智洋さん著「ガチガチの世界をゆるめる」。ガチガチに固まった世界をゆるめたいというアツい思いをユーモア、そしてアイデアたっぷりに書かれています。

日本のガチガチ代表、スポーツ・体育を、もっとゆる〜く、障害者もスポーツ弱者(スポーツが苦手な人)もごっちゃ混ぜにして、全員が楽しめるスポーツがあってもいいじゃないか!という思いから始まっているそうです。

この「ゆる」とは、老若男女、そして健常者と障害者の垣根を超えて全員が楽しめるような工夫だったり、思わず笑ってしまうようなゆるさです。それでいて、勝負に勝ったらめちゃくちゃ嬉しいし、負けても「楽しかった!」と思えるものです。


これって、小学校の体育の本来のあるべき姿に沿っていると思うんです。

例えば、バレーボールじゃなくてキャッチバレーにすることで、レシーブやトスのミスを試合からなくす。ボール操作が全然できない子達からすると、チームメイトが必死に繋いだボールを自分のミスで台無しにするんですから、たまったもんじゃありません。ちょっとルールをゆるめるだけで、さっきまで蚊帳の外だった子たちがコートの中で躍動し出すんです。

もう1つ、サッカーじゃなくて、走力や一瞬の判断力の差をなくすためにウォーキングサッカーをやってみたことがあります。研究発表でも提案した内容でした。運動量が確保できないからなのか、初めは先生方から渋い顔をされましたが、強行して試してみました。
クラスで一番のサッカー少年から、スポーツ嫌いの女の子にラストパスを送り、そのままゴールを決めた時にはもうチーム全員が歓喜のハイタッチ!教
員をやっていて良かったと思える瞬間に立ち会うことができました。



この本に書かれているゆるスポーツは、そんなもんじゃないくらいの「ゆるさ」があります。学校ではそこまではできなくても、大事なのは全員の能力を一旦平らにならして、そこからメンバーであれこれ作戦や戦法を考えて、話し合って、なんとか1点もぎ取ったり、勝利することで喜びを分かち合う経験をさせてあげることだと思います。全員がスポーツを楽しんで、みんなが笑顔になれること。そんなスポーツを応援したいし、僕もトライし続けたいです。

ではまた!


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