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【週末投稿】つれづれ有用植物#20(アサ科:カラハナソウ属 ホップ)

ホップと聞くと、ビールを思い出す方が大多数かと思います。もちろん苦み付けや泡立ちを良くする為に昔から利用されていたハーブなのですが、生薬として、健胃・鎮静効果があるとされています。
ホップティーやフラワーアレンジメントで楽しむ事もできます。実は北海道の一部で自生しており、涼しい地域なら身近に栽培も出来ますので、ご紹介したいと思います。東北以北が適地ですが、関東でも工夫をすれば PinguBanana の庭でも、毎年鈴なりのホップが収穫出来ています。

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【ホップの花】

もともとホップは、雄雌異株の多年草つる性植物で、ツルの高さは7から12メートルにもなります。雌株には「毬花」と呼ばれる松かさに似た花のようなものをつけ、この毬花がビールの苦みなどの原料になります。一般にビールには受粉前の花を使うため、栽培圃場では雄株は利用されない事がほとんどです。

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【PinguBanana の所で収穫したホップ】

採りたての毬花は、香り良くさわやかです。キリンビール様の動画で、とれたてのホップのイメージが分ると思いますのでご紹介します。

◆ホップの香り、試してみて! ENJOY!HOP
キリンビール / KIRIN BEER 

日本のビールメーカーは独自の品種改良を行い、特色のあるビールを作っていますが、これらは種苗法により権利が守られていますので、一般の方は苗を入手する事ができません。しかし、麒麟麦酒株式会社が登録者になっている「かいこがね」という品種は、1995年 4月 1日に「育成者権の消滅日」を迎えた為に、苗が一般販売できるようになりました。

今では従来品種をはじめ、矮性(ドワーフ)種、前述した様なメーカーが開発した一部品種なども入手する事ができます。
近縁種にカラハナソウ(唐花草)という植物があります。ホップ同様に抗菌作用があるが苦みが少なく、民間薬として利用されたものがあります。これも「ホップ」という名前で販売される事がありますので注意が必要です。

◆狛江ホッププロジェクト②「一般家庭でも収穫」しあわせ動画
「にしがやりきや」様

ホップ農家さんの栽培とビール作りまでの過程は、以下のキリンさんの動画が参考になります。

◆ホップはこうしてビールになる
キリンビール / KIRIN BEER 様

ホップはビール作りだけではなく、一般家庭では夏の日よけ、フラワーアレンジメントにも利用でき、「毬花」の良い香りを楽しむ為に、庭に植えるのも価値があります。ハーブティーとしては苦みが強くなりますので、少なめに利用すると良いでしょう。

■合わせて読みたい:2016年 秋 ホップティーを試飲する

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