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【週末に熱帯植物を中心に、植物の魅力をお届けします。】植物の潜在能力に驚き、ともに繁栄したいと願っています。 https://youtube.com/@001banana 週1回動画配信をしています。

最近の記事

【週末投稿】つれづれ有用植物#206(ウリ科キュウリ属:モーウィ)

日本で食べられる野菜の多くは日本原産ではないので、原産国の気候に近づける事で生産性を高めようと、先人の知恵や現代農業のノウハウにより栽培されているものが殆どです。このモーウィも日本原産ではありません。 「モーウィ」は沖縄県や中国南部地方で栽培されているキュウリの一種で、沖縄方言で「モー」は野原または毛、「ウイ」は瓜を指しています。 別名「赤毛瓜」や「赤ウリ」「毛ウリ」などとも呼ばれます。 キュウリは実が熟すと黄色くなります。古く日本では黄色くなったものを食用にしていたとい

    • 【週末投稿】つれづれ有用植物#205(キク科キンセンカ属:キンセンカ)

      早春から初夏にかけて、橙色や黄色の頭状花を次々に長く咲かせる一年草です。学名のカレンデュラは、カレンダーと同じ語源に由来するラテン語名です。漢字では「金盞花」と記載します。 地中海沿岸地域を中心に20種ほどの原種があり、このうちトウキンセンカとも呼ばれるオフィシナリス種が最も多く栽培されています。 オフィシナリス種以外では、ホンキンセンカ(C.アルベンシス)が古くから栽培され、これを元に日本で育種されたのが「冬知らず」と呼ばれる耐寒性のある宿根草タイプがあります。 小輪多

      • 【週末投稿】つれづれ有用植物#204(アカネ科ヤエムグラ属:ヤエムグラ)

        日本では雑草とされて見向きもされない事が多い草ですが、海の向こうでは立派なメディカルハーブとして利用されているのが、このヤエムグラ(八重葎)です。ヨーロッパやアフリカが原産の越年草で、北米/ヨーロッパ/オーストラリアの道端でも見ることができます。「クリバース」とも呼ばれます。 「くっつき虫」とも呼ばれていて、葉の部分を服にペタッとくっつけて遊ばれていました。葉は線形、茎には刺があり、葉の脇に黄緑色の4弁花をつけます。 果実は球形で 2分果(2個くっついています)で花期は

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#203(クワ科イチジク属:イヌビワ)

          関東地方以西から沖縄の暖地の山地や丘陵と韓国の済州島に分布する、雄雌異株の落葉低木または小高木です。高さは5mくらいにまでなります。 果実(正確にはイチジク状果という偽果の1種)がビワに似ていて、甘くて美味しいのですが、ビワに比べ不味であることから「イヌビワ」と名付けられたようです。「イヌ」とか「カラス」などの接頭語として付く植物の名前は、比較対象の植物に比べて「劣る」時によく付けられます。犬や烏に失礼ですけどね。 イチジクが日本に渡来する前の時代は、本種を「イチジク」と

        【週末投稿】つれづれ有用植物#206(ウリ科キュウリ属:モーウィ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#205(キク科キンセンカ属:キンセンカ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#204(アカネ科ヤエムグラ属:ヤエムグラ)

        • 【週末投稿】つれづれ有用植物#203(クワ科イチジク属:イヌビワ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#202(ショウガ科シュクシャ属:ハナシュクシャ)

          インドなどが原産地で、1m~2m くらいになる大型な多年草です。 シュクシャと呼ばれる植物のうち、花がきれいな栽培品種の総称でもあります。 日本ではハナシュクシャ(花縮紗)の他に、ジンジャーリリー、バタフライジンジャー、単にジンジャーとも呼ばれます。 中国では、夜寒蘇、姜花 と呼ばれています。 ただし Ginger(ジンジャー) はショウガを意味し、属の違う近縁種です。 容姿が似ているのでややこしいですね。ちなみに日本で栽培されているショウガはハナシュクシャと違い、滅多に

          【週末投稿】つれづれ有用植物#202(ショウガ科シュクシャ属:ハナシュクシャ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#201(ショウガ科ショウガ属:ミョウガ)

          東洋の国々の中でも、日本特有に育まれた有用植物があります。 例えばゴボウは中国から薬草として伝えられてきましたが、「食用」として品種改良されて今でも食文化として根付いたのは日本だけです。 そして、今回ご紹介する「ミョウガ」は、食用(薬味)として栽培されているのは日本のみと言われています。 ミョウガは本州から沖縄まで自生している多年草で、ショウガの仲間です。 共に花も茎も香味野菜として日本では古くから親しまれています。 薬味文化(スパイス、ハーブと同義)は繊細な日本人の食文化

          【週末投稿】つれづれ有用植物#201(ショウガ科ショウガ属:ミョウガ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#200(モクセイ科モクセイ属:キンモクセイ)

          秋になると、橙黄色の花を咲かせて甘い香りを放つこの植物は、庭園樹や街路樹として植栽に使われる有用植物です。 キンモクセイ(金木犀)は、ジンチョウゲ、クチナシと合わせて、日本の三大芳香木のひとつに数えられています。 この花びらは、強い芳香を放つので、塩漬けにしてポプリにしたりシロップ漬けにして楽しむ方もいらっしゃいます。 ■香りも楽しめる!簡単・金木犀のシロップ漬けの作り方(45秒) LOVEGREEN 様 白ワインとの相性が良く、金木犀(キンモクセイ)の花びらを浸し

          【週末投稿】つれづれ有用植物#200(モクセイ科モクセイ属:キンモクセイ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#199(トウダイグサ科クニドスコルス属:ホウレンソウノキ)

          一般にはチャヤ(Chaya)、ほうれん草の木として知られている植物で、メキシコのユカタン半島原産と考えられています。 現在では、中央アメリカや南アメリカで栽培されています。 クニドスコラス属の植物は 40種以上で構成されており、そのうち「チャヤマンサ」のみがホウレンソウの木を指しています。高さは3メートルほどになり、葉は掌状に5裂して「とりかぶと」や「パパイア」に似ています。 時々、頂穂に雄雌別々に白い花を咲かせます。 メキシコ料理や中央アメリカ料理には、「ほうれんそう

          【週末投稿】つれづれ有用植物#199(トウダイグサ科クニドスコルス属:ホウレンソウノキ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#198(ノウゼンカズラ科ロウソクノキ属:ロウソクノキ)

          ノウゼンカズラ科の植物は、紫色の花が美しいジャカランダや日本でも暖かい場所で、橙色のノウゼンカズラの花などが有名です。 今回ご紹介する植物は、円柱状の黄色いロウソクの様な実が生る「ロウソクノキ」です。ちなみに和ロウソクは「ハゼノキ」の実から作ります。 パナマが原産で高さは5~6メートルほどになる常緑樹です。 花期は夏で、白色または淡いピンク色の漏斗形の花を咲かせます。 おもしろい事に、幹から直接花を咲かせます。 果実にはリンゴに似た香りがあり、メキシコでは食用とされること

          【週末投稿】つれづれ有用植物#198(ノウゼンカズラ科ロウソクノキ属:ロウソクノキ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#197(シソ科ピクナンテマム属:マウンテンミント)

          初夏から秋に白い花が開花するシソ科の耐寒性宿根草です。 名称に「ミント」と付いていますが、ミントの香りがするという理由で命名されています。広葉と細葉のタイプがあります。 ハーブとしての利用もできますが、日本では切り花やドライフラワー、花は切り花としても流通し、初夏から夏に出回っています。 アメリカ先住民は料理などに利用しており、これが近年注目され、広まったそうです。消化促進作用や解熱作用があるそうです。 初夏から秋に白い花を咲かせ、冬はロゼット状に、地際の葉だけになりま

          【週末投稿】つれづれ有用植物#197(シソ科ピクナンテマム属:マウンテンミント)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#196(セリ科オランダパセリ属:ルートパセリ)

          日本で根菜類といえば、ダイコン、カブ、ニンジン、ゴボウなどが挙げられますが、実は日本での食文化として根付いていないが、海外では普通に利用されている根菜類があります。 それが今回ご紹介する「ルートパセリ(根パセリ)」という二年草です。 私たちが普段利用する「パセリ」の「変種」という分類になります。 ハンブルグパセリとも呼ばれる様です。 ドイツやオランダ、東欧、ロシアなどで、ユダヤ食を中心に、古くから親しまれてきた野菜です。 パセリはタイトルの属名である「オランダゼリ」とも呼

          【週末投稿】つれづれ有用植物#196(セリ科オランダパセリ属:ルートパセリ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#195(セリ科アメリカボウフウ属:パースニップ)

          セリ科の植物は香りが独特で、ヨーロッパが原産でイギリスをはじめヨーロッパに広く分布し古くから身近な食材として根を食されてきました。 根の形はニンジンに類似しており、セリ科特有の香りがあります。 葉の部分が同じセリ科のボウフウ (防風)に似ており、海外から入ってきたものという事から標準和名は「アメリカボウフウ」と言います。 日本では一般家庭の食卓になかなか浸透していない様です。 珍しい野菜に関心がある農家さんや、飲食店向けに作っている一部の農家がある程度であり、一般のスーパ

          【週末投稿】つれづれ有用植物#195(セリ科アメリカボウフウ属:パースニップ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#194(ネギ科ネギ/アリウム属:アリウムモーリー)

          ネギ科の植物は、独特の香りがあり古くから人々に利用されてきました。 ネギ、チャイブ、ニンニク、ネギ(アリウム)属の仲間です。 ネギ属と呼ぶより、アリウム属と呼ぶだけでカッコイイイメージを持ちますが、日本の場合は「アリウム」と呼ぶと、園芸種のネギ属を占める事が多いです。 大分横道にそれてしまいました。 今回ご紹介する植物は「アリウム・モーリー」とよばれる黄花のアリウムです。 他のアリウムと比べると、小型で草丈が低い品種です。 花は球体にはならず、初夏に1本の茎から星形の黄

          【週末投稿】つれづれ有用植物#194(ネギ科ネギ/アリウム属:アリウムモーリー)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#193(ヒユ科フダンソウ属:レッドオラッシュ)

          日本ではあまり馴染みがない植物さんですが、サラダの飾りつけやお浸しにして楽しめます。香りもホウレンソウに似ている事から「ヤマホウレンソウ」とも呼ばれていますが、ホウレンソウとは種が違います。 ※ホウレンソウは「ヒユ科アカザ亜科ホウレンソウ属」です。 何度かこのエッセイで植物の命名について、混乱が起きている事をご紹介しておりますが、この植物さんもその様ですね。 この植物は、季節を問わずほぼ1年中収穫できるという特徴から「フダンソウ(不断草)」とも呼ばれています。 このフダン

          【週末投稿】つれづれ有用植物#193(ヒユ科フダンソウ属:レッドオラッシュ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#192(ゴマノハグサ科モウズイカ属:ビロードモウズイカ)

          肉厚の葉で全株に灰白色の綿毛が密生するのでふわふわした外見です。 年を越してからは一気に背が高くなって、黄色い花を咲かせ二年草です。 ヨーロッパ原産で、ヨーロッパ全域、ヒマラヤ、アジア、北米、アフリカ北部に広く分布して、やや乾性の草地・道端・砂地などの未開地などに見られます。日本には明治時代に持ち込まれたそうです。 発芽した年は、ロゼット状で冬を越します。 そしてその後初夏頃に、穂を一気に成長させて花を咲かせます。 関東ではなかなかお目にかからない植物ですが、東北や北海

          【週末投稿】つれづれ有用植物#192(ゴマノハグサ科モウズイカ属:ビロードモウズイカ)

          【週末投稿】つれづれ有用植物#191(キク科ヨモギ属:クソニンジン)

          植物の命名は意外と適当で、外来種であれば海外名称を日本語に訳して名付ける事は普通だとしても、「容姿が似ている」からと違う種なのに、間違って付けてしまったものから、外国から来たものをなんでも「チョウセンXXX」と付けたり、本命と比べて格を下げる意味で「イヌXXX」とか「カラスXXX」なんて命名された植物さんもいます。犬さんや烏さんには迷惑な話です。 ちょっと脱線しますが、かわいそうな命名でよく知られているものは、「ヘクソカズラ」や「継子(ママコ)の尻ぬぐい」でしょう。 さて

          【週末投稿】つれづれ有用植物#191(キク科ヨモギ属:クソニンジン)