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【週末投稿】つれづれ有用植物#246(バラ科キイチゴ属:モミジイチゴ)

日当たりのよい山野の林縁、土手、道端、雑木林、山地などを散策していると、季節が合えば可愛らしいノイチゴ達に出会う事がある。

ノイチゴと言えばイチゴやイチゴの総称を示しますが、もう少し分類すると、おおよそヘビイチゴキイチゴに分けられます。

【ヘビイチゴ:食べられます】
【ヘビイチゴの花】

ヘビイチゴはキジムシロ属に対して、キイチゴはキイチゴ属の植物を示し、今回ご紹介するモミジイチゴは後者の属の植物さんです。
まぁ、実が黄色かったらなんでもキイチゴとして話が伝わってしまう事がありますので、あまり厳格な定義も意味がないかもしれませんね(笑)。

【モミジイチゴ】

モミジイチゴは落葉広葉樹の低木で、葉がモミジに似ている事から名付けられました。高さは 2.5m くらいにまでなります。
茎は直立して緑褐色で、小さい鋭いトゲがあります。

花期は 3月~5月くらいで、短枝の先に直径が 2~3 cm程の白い花が1個ずつ下向きにつきます。

【モミジイチゴの花】

果期は 5月~7月に集合果が出来、直径10 - 15 mmの球形となります。
橙黄色に熟すと甘くて、食べることができます。
野生種として代表的なキイチゴで、美味と言われています。主に生食したり果実酒にしますが、多く採取できたときはジャムなどに加工すると良いでしょう。

■木苺(モミジイチゴ)ジャムの作り方(4分弱)
chibikoの田舎暮らしチャンネル 様

似た植物で同じキイチゴ属の、クマイチゴというのもあります。
冬芽から伸びた短い枝の先に白い花が 2~6個咲きます。8月頃に球形の果実が出来て赤く熟し生食ができます。

【クマイチゴ】

同様に同じキイチゴ属で、北海道西南部、本州中北部に分布し、亜高山帯から高山帯に掛けて生息する日本特産種が、ベニバナイチゴです。
果実は 8~9月頃に赤く熟します。生食はできる様ですが、よほど完熟しないと食べられないそうです。

【ベニバナイチゴ】
【ベニバナイチゴ】

またキイチゴの仲間としては珍しく、冬に実が熟すフユイチゴというものもあります。花期は9月から10月で11月から1月のころに熟します。食用になりますが酸味が強いそうです。

【フユイチゴ】
【フユイチゴの花】

最後に栽培種のお話をしましょう。
キイチゴ属の栽培種といえば、ラズベリーとブラックベリーでしょう。
これらは代表的な一群を指す言葉になります。

【ラズベリー】
【ラズベリーの花】
【ブラックベリー】
【ブラックベリーの花】

■併せて読みたい Let's Green Life
キイチゴの一種、ラズベリー。かわいくて食べられないよ~。
実はカワイイ赤。熟すと黒光り。ブラックベリーの魅力!
冬に赤い実が生る、フユイチゴ。

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