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川咲道穂
2023年4月23日 07:07
荒廃に死んだこどもに誘われ春の目覚めに雨は降る降る きっとそれなりの名を持った命だったのだろう あわよくば触れてみたいとさえ痛んだこの胸は あの小さなからだをついに抱きしめられなかった わたしが若葉の原に踏み入って歓びと希望にある中でさえ 清新な魂まではこちらへ宿らなかった 未熟な戸が開き、去らねばならぬこの身の上は 極めて輪の大きな観覧車に詰められた 遠ざかるまで
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