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カタールW杯をガチ予想してみた【C組】

もうすぐ、4年に1度のお祭りWord Cup2022カタール大会が開幕します。
各国の威信と誇りをかけた熱い1ヶ月になることは間違いありません。
社会人になって初めて迎えるWorld Cupであってもこれまで通りの熱量で追うつもりです。

かれこれ海外サッカーを10数年追いかけ、欧州以外のサッカーも幅広く追っている筆者のガチ予想含めた、私情込み込みのガイドブックです。

それでは、【Group C】をどうぞ

【下馬評】

もちろん大本命はポッド1のアルゼンチン。ついに代表タイトルのコパ・アメリカも奪取し、残りのタイトルはWCのみとなったレオ・メッシが率いる代表は優勝を目指しており、GSで脱落するとは思えません。伝統的に不作だった最終ラインにもタレントが揃い準備万端です。続くのは決勝トーナメントの常連のメキシコ。今大会こそはと、悲願のベスト8進出に向け東京五輪の選手らもうまく融合し、期待は高まります。順調そうに見えますがCFラウル・ヒメネスとRWGヘスス・コロナが離脱しており、回復具合によってはGSで苦戦するかも知れません。(CFラウル・ヒメネスは選出)。3番手はポーランド。欧州予選プレーオフから勝ち上がり本大会出場を決めました。不世出の大エースCFロベルト・レヴァンドフスキにとって最後の大会になる可能性が高く、いかに彼が万全な状態で本大会を迎えるかが鍵になりそうです。最後はサウジアラビア。アル・ヒラルをベースにメンバーは自国リーグで構成されており、連携面には不安はありません。本大会前に長めに合宿が組めるのもプラスであることに加え、中東開催であることもファルコンズを後押しすることになるでしょう。

【日程】

①11/22 🇦🇷vs🇸🇦、🇲🇽vs🇵🇱
②11/26 🇦🇷vs🇲🇽、🇸🇦vs🇵🇱
③11/30 🇦🇷vs🇵🇱、🇲🇽vs🇸🇦

サウジアラビア🇸🇦(アジア最終予選A組1位)

●2大会連続9回目
●FIFAランキング:53位
●前回成績:GS敗退(最高成績:ベスト16)
●予想フォーメーション:4-2-3-1/4-1-4-1

4−2−3−1

ファルコンズの愛称で親しまれているサウジアラビアにとって、今大会は前回大会よりも茨の道になりそうです。なんと言っても不動の主力であったRWGアル・ムワッラドが痛恨の自身2度目となるドーピング系のトラブルで本大会出場停止が確定しました。(覆りまさかの選出)。また、アジア最終予選ではボールを保持し、攻撃ありきのチームを構築してきましたが、世界相手ではそうとはいきません。そのため慣れ親しんだ4-2-3-1から4-1-4-1に修正する可能性は大いにあります。ボール保持よりも対人の守備とアスリート能力に定評があるCBアル・ブライヒ&CBアル・アムーリのコンビに加えCBマドゥがポジションを争い、チームの屋台骨になるはずです。

また、中盤はvs日本で大怪我を負ったCMFアル・マルキが間に合いました。ザ・8番という守備と攻撃をリンクさせ、広範囲に動き回れる彼の存在は替えが効きません。また、CMFモハメド・カンノは192cmという高身長を生かした懐の深いボールキープが特徴の選手もおり、セカンドボールへの強さと攻守で貢献できます。
ファイナルサードのクオリティはアル・ヒラルの黄金コンビOMFアル・ファラジとLWGサレム・アル・ドーサリの出来が鍵を握ります。トップ下が最適ポジションのOMFアル・ファラジを温存し、後半の勝負どころで登場させる“奇策”もありますが、その前に決着がついては元も子もありません。さすがにギャンブルすぎるため、中盤の組み合わせは、アル・ヒラルの3人組CMFアル・マルキ、カンノ、アル・ファラジが無難でしょう。ストライカーはCFアル・シェフーリがジョーカー的な役割、アル・ブライカンがメインとなりそうです。
全選手がサウジアラビアリーグに所属していることで、2ヶ月前から5試合マッチメイクできるというアドバンテージがあり、その期間におけるチームの成熟度が3試合に如実に出てくるはずです。目標のGS突破を手繰り寄せるためにファルコンズに必要なことは焦れない徹底した守備とハヤブサのような素早く正確な一刺しです。

2022WCアジア最終予選サウジアラビアvs日本代表の選手名鑑をご覧ください。
アル・ヒラルサポータの筆者が多分、日本で1番詳しく、サウジアラビア代表を徹底解剖しました。

【攻撃のキーマン】

◆アル・ファラジ(OMF)

●1989/08/01 180cm/69kg
●68試合/8得点
●所属:アル・ヒラル🇸🇦

【守備のキーマン】

◆アル・ブライヒ(CB)

●1989/11/21 178cm/72kg
●30試合/0得点
●所属:アル・ヒラル🇸🇦

アルゼンチン🇦🇷(南米予選 2位)

●13大会連続18回目
●FIFAランキング:3位
●前回成績:ベスト16敗退(最高成績:優勝‘78、‘86)
●予想フォーメーション:4-1-2-3

4−1−2−3※ロ・チェルソの欠場決定(11/10時点)

2021年についに26年ぶりの国際タイトルコパ・アメリカを獲得し、もちろん今回の目標は36年ぶりの世界制覇です。フットボール史上最高のタレントであるRWGレオ・メッシも恐らく今大会がラストダンスになるでしょう。
これまで南米予選はライバル・ブラジルと離され、ぎりぎりの突破が常となっていましたが今大会は3位と圧倒的な差をつけて本大会を決めました。やはりRWGレオ・メッシが守備免除となるため、残りのFP9人にはいつも以上のハードワークが求められます。中盤は優秀な猟犬が揃っておりデ・パウル、パレデス、ロ・チェルソ(負傷離脱)が有力です。ボールを刈り取り、いかに素早く前線に縦パスを通し、追い越していけるかが分厚い攻撃になるかを左右します。
アルゼンチンといえば攻撃偏重の嫌いがありましたが、今大会は守備陣のタレントも盤石で守り勝てる陣容が整いました。伝統的な人に強くハードタイプのDFが目立ちつつ、弱点だったGKにはエミリアーノ・マルティネスが台頭しました。
とは言え、主役はRWGレオ・メッシ。現代表の世代的にはRWGレオ・メッシがアイドルだという選手も少なくなく、

彼のためなら命さえも差し出す準備はできている、

とチームの結束は固いです。この物語がハッピーエンドなのかバッドエンドなのかはレオ・メッシ(神)のみぞ知るということです。

【攻撃のキーマン】

◆アンヘル・ディ・マリア(LWG)

●1988/02/14 180cm/75kg
●122試合/25得点
●所属:ユベントス🇮🇹

気づけば今年で34歳を迎えたディ・マリア。PSGから活躍の場をユーベに移しましたが怪我が重なり本来の輝きを見せているとは言い切れません。しかしながらアルゼンチン代表では不動の存在で‘21コパ・アメリカでは決勝vsブラジルで決勝点を奪い、26年ぶりの戴冠をもたらしました

独特なステップから生み出されるドリブルやパスのレベルは非常に高く、左利きのLWGと非常に稀有な存在です。‘08北京五輪に盟友レオ・メッシと優勝してから14年が経ち、同世代のイグアイン、アグエロらはもうピッチにはいません。アルゼンチンがマラドーナ以来最も優勝に近づいた‘14WCブラジル大会の決勝vsドイツでは、怪我のためLWGディ・マリアは欠場で、誰もがあの時彼がいれば、、、と思い続けています。今大会を最後に代表引退を発表しており、常にレオ・メッシと共に活躍してきた名バイプレイヤーが最初で最後の最高のフィナーレを迎えることができるか注目です。

【守備のキーマン】

◆クリスティアン・ロメロ(CB)

●1998/04/27 185cm/79kg
●11試合/1得点
●所属:トッテナム・ホットスパー🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿

アルゼンチンは伝統的に対人能力に優れ、血気盛んなCBが数多く輩出してきました。その例に漏れず今大会はCBクリスティアン・ロメロがこの系譜を継ぐことになるでしょう。良い意味でも悪い意味でも殺人タックルを武器とした味方にすると心強い、敵に回すと非常に憎いそんな選手です。クラブシーンでも両足タックル、足裏を見せたタックルは日常茶飯事で、イエローカードをもらってもなんのそのという強靭なメンタルも持ち味です。

同国産のCBと一味違うのは激しさだけではなく、ボールを動かすことができるのも強みです。跳ね返し続けるだけではなく、鋭い縦パス、スペースを見つけるとドライブもできる現代的なCBでもあるのです。CBオタメンディまたはCBリサンドロ・マルティネス、GKエミリアーノ・マルティネスと非常に堅固なトライアングルを結成し、相手の攻撃を封殺できるかどうかがアルゼンチン悲願の優勝が鍵を握るでしょう。

メキシコ🇲🇽(北中米予選2位)

●8大会連続17回目
●FIFAランキング:12位
●前回成績:ベスト16(最高成績:ベスト8)
●予想フォーメーション:4-1-2-3

4−1−2−3※ヘスス・コロナの欠場確定(11/10)

これまで7大会連続でGSを突破し続けているメキシコ代表が狙うのはもちろんベスト8以上の成績です。今大会予選は新興国カナダに首位通過を譲りましたが、最終予選中1度も出場圏外に沈むことなく本戦出場を確定させました。

ここ2大会は‘12ロンドン五輪金メダル組を中心にチーム作っていましたが、19年に就任した“タタ“ことマルティーノ監督は、‘20東京五輪メンバーも適度に融合させながら新陳代謝を促しています。特にCBサセル・モンテスやCMFカルロス・ロドリゲスが中心メンバーになりつつあります。

一方で心配事の種となっているのは攻撃陣の不調です。特にCFラウル・ヒメネスはクラブでも全く点が取れず、9月には筋肉系のトラブルで負傷離脱してしまいました。極め付けなのが独力で違いを生み出せるRWGヘスス・コロナの骨折です。主軸中の主軸であった彼らの不在が得点力不足に拍車をかけます。ファイナルサードまでは攻略できるもののボックス内での仕上げがイマイチという状況を打破するための代役を見つけられるのか、これまでのCFラウル・ヒメネスの復調待ちか、監督のアプローチも気になるところです。GS突破は開幕戦のポーランドとの一騎打ちの結果次第ではありますが、2番手争いでリードしているのはメキシコです。とは言え、vsポーランドを落としてしまうようなことがあれば、これまで‘06、‘10でメキシコの前に立ちはだかってきた天敵アルゼンチンを攻略する必要があり、非常に難しいミッションとなるでしょう。

【攻撃のキーマン】

◆イルビング・ロサーノ(LWG/RWG)

●1995/07/30 175cm/70kg
●58試合/15得点
●所属:ナポリ🇮🇹

‘18ロシア大会で前回チャンピオンvsドイツを打ち破るセンセーショナルなゴールをぶち込んで早4年。LWGロサーノは’19シーズンにPSV→ナポリに移籍し、リーグ屈指のドリブラーに成長しました。元々俊足の持ち味を生かしたドリブラーとしての印象が強かったですが、イタリアに活躍の場を移してからはストライカー色も見せるようになりました。特に逆サイドからの折り返しに関しては巧みなポジショニングからシュートまで持っていくことが増えました。前述のとおりRWGヘスス・コロナが骨折の影響で負傷離脱しており、ゴール前で決定的な仕事ができそうなのは、彼くらいしか見当たらず代表内での重要性も相対的に増してきています。誰が出ても高いクオリティが保証されているのがメキシコ代表の強みでもありますが、やはりLWGイルビング・ロサーノは唯一無二の存在です。

【守備のキーマン】

◆エドソン・アルバレス(DMF)

●1997/10/24 185cm/73kg
●58試合/3得点
●所属:アヤックス🇳🇱

東京五輪世代ではあるものの、A代表で欠かせない存在であることから、‘21ゴールド杯を優先することとなったDMFエドソン・アルバレス(GKオチョアは東京五輪優先しました)。基本的には中盤の逆三角形の底、アンカーを主戦場とする選手で、メキシコ代表では珍しい185cmと大柄な選手です。プレーの予測に優れていることに加え、身体的特徴である長い足を生かしたボール奪取ボールを刈り取り、最終ラインの前で壁として立ちはだかります。また、戦術的な眼も備えており相手の急所をグサと刺す縦パスもお手のものです。
DMFとCBを器用にこなすその姿は、同国の5大会連続WC出場を果たしたCBラファエル・マルケスそっくりです。セットプレーでも点が取れるようになれば文句なしです。あの大英雄でも成し遂げられなかった自国開催以外での悲願のベスト8進出を果たした暁には、いぶし銀に輝くDMFエドソン・アルバレスがその中心にいるはずです。

ポーランド🇵🇱(欧州予選I組 2位)

●2大会連続9回目
●FIFAランキング:26位
●前回成績:GS敗退(最高成績:3位)
●予想フォーメーション:3-4-2-1

3−4−2−1

白鷲の異名を持つポーランド代表は、‘18ロシア大会以降自慢の守備力に加え、攻撃力も高めていたスウェーデンとの激戦の末、欧州プレーオフを経由して出場を決めました。欧州予選最終盤にまさかのパウロ・ソウザ監督がフラメンゴに移籍するというゴタゴタがありましたが、新監督であるミヒニエビチ監督の元、現在は基本フォーメーションが定まらず試行錯誤してる最中のようです。4-2-3-1や3-4-2-1(3-4-3)をトライしており、タレント揃いの攻撃陣と対照的に守備の不安定感が足を引っ張っているように見えます。特に前線からプレスをかけても後続が連動してプレスをはめきれず、撤退するという負の連鎖が続いています。ある程度奪いどころを摺り合わせ、どこからプレスをかけるのか基本的な約束事を詰めているといった感が否めません。と言いつつも、最終的に世界最高の大砲CFレヴァンドフスキが気持ちよく仕事ができるかどうかが全ての戦術の帰着点になりそうです。主砲CFレヴィの脇を支えるのがOMFジエリンスキ、OMFシマンスキとイマジネーションに溢れた技巧派が揃っており、どこからでもパスが届けることができそうで、最後の局面のクオリティは担保されています。また、マルセイユに移籍して終わった選手と思われたCFミリクも慣れ親しんだセリエAのユーベに移籍し、復調の兆しがあります。しかしながら、現状、構造的にファイナルサードにボールを運ぶことが難しいため、自慢の攻撃陣が実力を発揮する前にボールを失う可能性が高くなっています。現実的には初戦vsメキシコが大一番になり私有を決する試合になりそうです。大本命アルゼンチンとの試合が最終戦になったのが吉と出るか凶と出るかは、3試合終わった後のCFレヴィの顔を見ればわかることです。

【攻撃のキーマン】

◆ロベルト・レヴァンドフスキ(CF)

●1988/08/21 185cm/79kg
●134試合/76得点
●所属:バルセロナ🇪🇸

言わずと知れた世界最高の9番CFレヴァンドフスキ。5年連続のブンデスリーガ得点王に加え、主要国際大会欧州予選では幾度となく得点王に輝いた彼も34歳でWCは今回で最後になるはずです。実際に欧州POでもCFレヴィの一発で母国を本大会出場に導きました。しかしながら現在は監督交代もあり攻撃は構築中で、ラフなボールばかりが主砲の元に届きます。いくら世界最高のストライカーと言えど、ボックス外の仕事をした上でゴールを量産するのは難しい話です。幸運なことにサイドにはLMFザレフスキ、RMFには帰化したマティ・キャッシュと良質なクロスを共有できるクオリティが存在します。複数人が絡んだ一手間、二手間かけた攻撃は再現性に乏しいため周囲との即興性からシュートチャンスに持ち込むしかなさそうです。しかし、彼は何もないところからゴールを生み出す怪物です。おおよそのクラブタイトル、個人タイトルは手中に収めており本当に最後の目標になるのがこのWCです。自身1回目となる前回大会は不発に終わりましたがこのまま終わる選手ではもちろんありません。今大会得点王を含め大爆発を狙います。

【守備のキーマン】

◆カミル・グリク(CB)

●1988/02/03 190cm/80kg
●96試合/6得点
●所属:ベネベント🇮🇹

ポーランドの攻撃にはCFレヴィ、守備にはCBグリクと大きく太い柱があったからこそ、ポーランドはここ10年は欧州内でも競争力を保ってきました。来年2月で35歳とアスリートとしての身体のキレは失われつつあるものの、経験とキャプテンシーでカバーしてきました。4バックから3バックに移行したのも恐らくかれを3バックの真ん中で使いたいからに違いありません。これまでフィジカル任せ感のあったバトルも経験に裏打ちされて先回りやクレバーな対応が目立ちます。足元はこれで通りお世辞にも素晴らしいとは言いませんが、国際大会で必要なのは小綺麗さではなく、目の前のボールへの執着心です。それを見事に体現する漢がCBグリクです。煌めくタレントが揃った‘88、‘90世代、CBグリク、WGグロシツキ、CMFクリホビアク、GKシュチェスニ、CFレヴァンドフスキらが揃うのは最後の大会になるでしょう。気高い真っ白なユニフォームを泥だらけに汚して最終ラインからチームを統率するCBグリクの姿に要注目です。

C組は順当にアルゼンチンとメキシコ予想ですが抜けた後が大変です。
D組にはフランス、デンマークと曲者が揃っており、1位通過も2位通過もどちらも変わらない気がしてなりません、、、そもそもフランスがW杯優勝のジンクスを跳ね返せるのかという疑問もありますがね。

それでは、このへんで、、、

ばいころまる~~~


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