見出し画像

【若林源三解体新書】◇番外11 ~わたしが女子サッカーを見ない理由がわかった~

女子サッカーファンから闇討ちされ、若林くんからも嫌われそうなタイトルを書いてますが、最初にこれだけはお断りしておきます。

女子サッカーはキライ、
女子サッカーなんて必要ない、
という話ではありません


見たい方、応援したい方はたくさんいらっしゃるし、存分に楽しまれたらよろしいこと。
性別など問わず、またスポーツに限らず、
誰かが何かに熱中して頑張ったりそれを応援したりするその姿は全部、このうえなく尊いものです。

もし、サッカーをやっている女子がこの記事をご覧になったとしても、単に昭和生まれの生粋のオタクがちょっとよくわからなことを言っているんだな、とスルーしていただければ結構です。

ただ、わたしは女子サッカーを見ない。

ニュース番組のスポーツコーナーで取り上げられたものを、たまたま目にする程度。

もしも知り合いの女の子がサッカーをやっていたら、頑張ってね!と応援の声くらいは当然かけてると思う。

ただ、積極的に夢中になって女子サッカーを見ることは、これから先もきっと訪れない。


自分が見ない理由みたいなものを、たまたま自分の心の中で発見できたので、その自己分析の備忘録として書くことをお許しいただければと思います。




うたプリの騒動を見てみると


まず、『 うたの☆プリンスさまっ♪ 』、
略してうたプリのことを書きます。

うたプリをご存知ない方のために一応超絶簡単に説明すると、男性アイドルというキャラクター達によるアニメやゲームなどを展開する、女性向けコンテンツです。

2010年にゲーム第一作を発売以来、もう10年以上も続いています。
青春時代をうたプリに捧げた子、そして今でもうたプリがマイライフに必要不可欠な子の数は、まさに夜空に煌く数えきれない星と同じくらい。

わたしがうたプリの楽曲を聴くようになったのは、ここ3年程度です。
このコンテンツの中の『 ST☆RISHスターリッシュ 』というアイドルグループの一人、聖川くんの中の人が鈴村健一さん、つまりキャプテン翼2018アニメの若林くんの声の人と同じだと知ったのがきっかけです。


ゲームはまったくやっていません。
グッズも買いませんし、以前放送していたアニメも見る機会がなく、本当に楽曲を聴いている程度。
うたプリのファンを名乗るには申し訳なさすぎます。
うたプリファンの子達からすれば、わたしは完全に『 外野 』でしょう。

でも、「 うたプリにおける推しをあげてみて 」と言われたら、聖川くんとレンくんと蘭丸くんの3人だと即答できます。

そのうたプリに関して、今年の4月1日、つまりエイプリールフールに、次のような騒動が起こってしまいました。
Twitterで見ていた程度なので、以下の概要にわたしの誤解などがあったら申し訳ありません。
ご指摘いただければ訂正いたします。


《概 要》
うたプリの原案者・作詞作曲担当の上松 範康あげまつ のりやす氏より
『 うたの☆プリンセスさまっ♪  BACK  to  the  IDOL 』なる女性アイドルプロジェクト・通称バクプリが発表される。


うたプリファンの子達の困惑のレスポンス

「え、エイプリルフールですよね?嘘ですよね」

「『うたのプリンセス』????
プリンセスって、本来は私達うたプリファンを意味する言葉ですよね?????」

「え、推しが元気で活動できるようにグッズ買ったりしていたのに、そのお金でもっと画像クォリティの高い女子達作ってるって、どういうこと?」

「せめて、うたプリって愛称はやめてください!名前を変えてください!
お願いだから!!」



上松氏

「うたのプリンスもプリンセスも、もともと自分の中に両立して生まれて存在しているものなので、プリンセスの方も当然『うたプリ』であり、これを変更する気はありません
「みなさんの反応に心が折れました。うたの☆プリンスさまっ♪の方の楽曲制作はしばらくお休みします


うたプリファンの子達の深い悲痛、嘆き、傷心・・・・・・




───────── という出来事です。

外野であるわたしまで、胸がザワザワして苦しくなりました。
この件に関する投稿などを目にすると、今でも心でモヤつくものがあります。。

ゲームやグッズに対する課金に関して、次の作品なりコンテンツなりの糧だと思い投資したファンの気持ちを置いてけぼりにして、開発の止まっている作品(があるらしいのですが……)そっちのけで、特に求めていない女子アイドルグループを発売、って………?????と、ファンの子達が理解に苦しむのも、わかることはわかります。

ただ、この点については、制作会社として女性向けコンテンツが売れるなら、商業的にその逆も当然出すのはあり得ることですし、会社としてのお金の使い途に関しては、残念ながらファンの子達の思うようにならない部分もあるでしょう。
逆に、その女子アイドルコンテンツで莫大な儲けが仮に出たなら、その分本来のうたプリの新たな制作費用に還元されることも考えられます。
実際にそのような資金繰りをするつもりかどうかは、わかりませんが………。



お金のことよりも問題なのは、うたプリファンの子達が大切にしている『 プリンセス 』という称号の件です。

うたプリの世界においては、
『アイドル達が王子様、ファンの子達がお姫様』
という関係なんですよね。

アイドル達は、ファンの子達にとって、愛と夢の歌を捧げる王子様。
ファンの子達は、王子様から愛や、トキメキや癒しを受けながら、彼らを心から愛して応援するお姫様。
『 キスよりすごい音楽がある 』、というキャッチフレーズ(と言ってしまっていいのかな?)のとおり、アイドル達とファンの子達の両者が、実際に触れ合うまでいかずとも音楽の力で心を合わせ、愛と夢が溢れる世界を作り上げる。
歌だけを聴いていてもこの世界観は充分わかりますし、歌詞中でも、曲を捧げる相手、つまり曲を聴いているファンの子達に向けて「マイプリンセス」と呼び掛けの言葉が入っていることがあります。

だから、女子アイドルグループが嫌いというのではなくて、アイドル達との関係性を示す、絆ともいえる大切な『 プリンセス 』という称号を使われることが、ファンの子達にとっては最も耐えがたかったということのようでした。

外野のわたしでも、その気持ちはわかります。

この騒動を目にしていて、ふと、ああ、だからわたしは女子サッカーを見ないのか、と雷に打たれたように悟ってしまったのです。


………… は?
うたプリとキャプテン翼で何の繋がりがあるんだよ!?
2018年アニメの若林くんが聖川くんで、実況さんがカルナイのカミュってこと以外何も接点ないし。
(いや、探せばあるのかもしれないけど)

……… ええ、そうなんですけど、わたしが着目したのは、男子と女子の関係性です。


うたプリでは、アイドル達が美しい姿で魅了し、心からの愛を、歌を、プリンセス達に捧げる。
プリンセス達は、彼らから夢を、幸福シアワセを受け取り、さらなる声援と心からの愛を捧げる。

その関係で満たされている。
それで充分なんです。


(ファンなんて平たい言葉じゃ、きっと足りませんよね………)



キャプテン翼は昭和をときめかせた漫画だから


一方のキャプテン翼。
昭和の時代の人気絶頂期には、キャラ達がアイドルと同じ存在だった……のは置いておくとして、この物語の世界観において、男子と女子の関係性は、基本的にこうなんです。
↓ ↓ ↓

↑  いずれもキャプテン翼中学生編より


───昭和なので、これが当たり前なんです。
それが時代ってやつです。

この価値観で育ったわたしにとって、たぶんサッカーをするカッコイイ男子と、それを見つめたり応援する女子、という構図で完結しているんです。

自分は女性なので、女子側です。
かっこいいサッカー男子を見ていることで、シアワセを得ているんです。

誤解のないように繰り返しますが、女の子がサッカーをやっちゃ駄目って意味ではありませんし、サッカーという競技を好きな方なら、男女隔たりなく応援するのが通常のことでしょう。

ただ、当時、子供達に流行りに流行りまくったキャプテン翼に夢中になって、高橋先生からこの世界観で教育され、そのまま大人になったわたしの場合、

カッコよさ、夢やドキドキを与えてくれるサッカー男子、と、それを応援する女子、という世界で満足なんです。


三つ子の魂百まで、ではありませんが、これで確立された世界の中で、突然女子にも声援を送ってほしい、と言われても、気持ちが入らないと言いますか、自分の中で盛り上がれないんです。

サッカーをやっている男子が好き(もっと正確に言えば、男子がサッカーをしているこの二次元の世界が好き)なだけですから、サッカーをする女子への応援が自分の中で心から必須のものとして生まれるとは限らない、というのが正直なところです。

ゆえに、キャプテン翼を好きだから当然女子サッカーも好きだよね、と決めつけられると、そうとは限らないんですけど……と否定せざるを得ないわけです。
そんなこと誰かに言われたことはありませんが。


ちなみに、こういう絵があるんですけど、まあキャプテン翼の世界の中では男子サッカー選手が女子も応援することは当然でしょうから、この程度のコラボものだと違和感はないんですけど…………。↓ ↓ ↓


キャプテン翼マガジンVol.2 付録
ノートの表紙イラスト


高橋先生は女子サッカーの普及にも努めてらっしゃるので、『 サッカー少女楓 』という作品も書かれています。
上のイラストで、左端の石崎君に応援されている髪の長い少女が、その楓ちゃん(たぶん)。
この作品を読んだことはありませんが、キャプテン翼の世界とは別物で、主人公のモデルはあの澤選手です。
澤選手には好感を抱いてます、かっこいいですよね!


でも、例えばキャプテン翼の連載の中で、女子サッカー部や日本代表女子サッカーチームが出てきて、その話にページ数をとられたら、え、別にそういうのは特に要らないかな、って思っちゃうし、その女子チームのサッカーをワクワクしながら読むかと言われたら、相当難しいですね。


…………… ええ、
わかってます、よく知ってます。

今の世の中のサッカー、男子も女子も応援するファンの姿が、運営さん的にはきっと『 キャプテン翼ファンのあるべき姿 』なのでしょう。

でも、気持ちが芽生えないものは無理。
できないものは、できない。

たぶん、わたしと似たような気持ちの昭和からのキャプテン翼ファンが、この世の中のどこかにきっといると信じています(笑)。

────────────


最後までお付き合いくださり、
本当にありがとうございました。


よかったら また遊びにきてください!




この記事が参加している募集

マンガ感想文

今こそ読みたい神マンガ

…気になって最後まで見ていただけたら私は充分です……ありがとう(*^^*)💙💚💜