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北海道の旅-NPOで得たことを振り返る-

道の網走市、斜里町にいってきました。
初めての道東の旅です。

道東とは?

たまたま転職活動をしていたときに、斜里町の地域おこし協力隊の募集があり、お話を伺ったらことをきっかけに、実際にいってみよう!と思いました。素敵なご縁に感謝です。

約2年間、インターン期間を合わせると約3年間、NPOスタッフを明日退職するので、卒業旅行をかねての旅です。
斜里町では地域でいろんな取り組みをされている方との出会いがあり、やってきたことと似ていて思いにとても共感し、NPOの活動を振り返ることができました。

北海道の旅記録と共に、NPOの活動を通しで得たことなどをまとめていきます。


北海道の旅記録

網走市編

北海道の旅〜網走編〜

新千歳空港からバスにゆられて6時間。

バスでの移動距離


ゴールデンカムイにはまったときからずっと行きたかった網走へ。
思った以上に寒くて(10度以下)服装を間違えました。笑

網走監獄で3時間滞在し、資料館とか諸々月曜日休みのため行けず、喫茶店でのんびり。


網走監獄

すごく素敵な喫茶店で自家焙煎のコーヒーを飲みながら、網走の歴史の本をよみました。
常連さんがきていて、マスターさんとおしゃべりしていたり、ゆったりとした時間が流れていて、いろんなところを旅して満足したら、こんな場をつくれたらいいなあと妄想してました。笑


素敵な喫茶店

夜は居酒屋に行き、ニシンなど美味しいオホーツクのお魚をたべました。
店長さんのコミュ力に驚く夜でした。

せっかく来たので、北海道の歴史を調べてみるとおもしろすぎる、、
アイヌのイメージがあったけれど、
「オホーツク文化」をはじめて知りました。
オホーツクあたりで大陸から移り住んできたとされる海洋狩猟民族が暮らしていたと。
文字をもたなかったから今でも謎が多いからこそ、ロマンがあって面白い、、その後、アイヌが進出してきたと。

和人が進出後、松前藩のひどさ、、アイヌは安く働かされ、、、
とくに明治になると
ロシアとの関係で北海道は大きな変化があり、樺太千島交換条約や戦争の講和条約によって住む場所を奪われたり、強制移住させられたり、、ひどすぎる。

網走監獄にいき、
北海道開拓の歴史にも衝撃をうけました。
ロシアの南下政策の危機から守るために、
北海道に囚人を送り、
厳しい環境の中、短期間で道をつくり、開発させ、、たくさんの犠牲者がいたと。
そのあとの屯田兵たちもものすごく大変な生活だったと知りました。


開拓の歴史

こんな極寒の中、夜も眠らず、満足に食べれず作業するなんて、つらすぎる。。
色々と考えさせられた滞在となりました。

斜里町「知床」編

北海道の旅〜ウトロ編〜

はじめて世界自然遺産「知床」へ。
午前は、ガイドさんに案内していただき、
知床五湖を散策。
自然の音、匂い、色、景色、全てに癒されました。
鹿の親子に会えたり、ヒグマの足跡を発見したり、いろんな鳥や植物がいて、本州にはないような木の種類があり、感動しました。
ガイドさんも面白くて、ずっと笑ってました。


知床の絶景

昼ごはんは、ウトロ漁協婦人部にて、鮭づくしの三種丼を食べ大満足。
大好きな鮭なので最高でした!


鮭づくし

高いオロンコ岩から見たオホーツク海の景色にも感動。はじめてのオホーツク海!!絶景!!


オホーツク海

あとは世界遺産センターや自然センターに行き、知床の自然のすごさと「しれとこ100平方メートル運動」について知りました。

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「しれとこ100平方メートル運動」
乱開発の危機にあった知床国立公園内の開拓跡地を保全し、原生の森を復元する取り組み

1977年、斜里町が知床国立公園内の開拓跡地の保全と原生林の再生を目指し、当時乱開発の危機にあった開拓跡地の買い取りに必要な寄付を募り、全国から多くの賛同を得て、2010年ほぼ全ての土地の買い取りをすることができたそうです。
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森と生態系の再生を目指した取り組みを続けているそうで、今日のガイド料の一部は植林のお金になるみたいで、少しでも参加できてよかったです!!

北海道にきて、自然の壮大さを改めて感じているし、自然にいると気持ちが本当に落ち着くから不思議。
自然がすぐ近くにあるところでの暮らしがいいのかもしれないなと思いました。
もやもやしたら、自然にいこうと決めました!笑

斜里町のみなさんとの出会い編

北海道の旅〜斜里町〜

転職活動を色々する中で、地域プロジェクトマネージャーの方とご縁があり、斜里町を知りました。
トコさんという斜里町のキャラクター、すごく可愛いです!
ブランディングに行政中心に力を入れています。
トコさんの力は偉大!

トコさん


オンラインでお話を伺い、ぜひいってみたい!!と思ったので斜里町へ。

生活の話をきくと
本州と違って、冬は-20度近くになり水道管が凍るとか、食文化の話とか(アメリカンドッグに砂糖はびっくり)
気候によって暮らしってかわるなあと実感しました。
カニもサクラマスもおいしかったです。
オホーツクの豊かさに感動!!

毛蟹
桜ます

いろんな出会いがあり、お話できて刺激を受けました。
斜里町に滞在中にお店の方や地域おこし協力隊の方々など、ごはんを食べながらお話できて嬉しかったです。
旅の醍醐味!!

斜里町でいろんな場にいき、いろんな方と出会う中で、NPOでやってきた活動と重なって、振り返る機会になりました。
役場や地域の場、博物館、いろんなところを案内していただけました。

「中斜里シャトラン」という数ヶ月前にスタートした地域の場や面白い取り組みをして子どもたちが集う場になっている図書館など、
素敵な場がたくさんありました。

中斜里シャトラン


斜里町図書館の取り組み

アイデアがすごくて勉強になりました。その場で取り組むみなさんの思いも共感しました。

場づくりってやっぱり楽しいし、場を通したたくさんの出会いがあるから面白いー。
はじめの思いを思い出しながら、この2.3年で得たことってたくさんあるなと改めて実感できました。

斜里町、行けてよかったです!!!

楽しかったー!
これからもなにかの形でかかわれたらうれしいです。
自分にできることは関係人口であることだなと思いました。

NPOに入ったきっかけ

ここからは旅の中でぐるぐると考えていた、NPOで働いた日々の振り返りです。

そもそも地域づくりのNPOに入ったのは、教員最後の年に受けたNPONGOスタッフになりたい人向けの講座がきっかけでした。
教員をやめることは決めていて、地域を知りたいと思っていた時でした。
学校だけではなく、地域とつながり、子どもたちが多様な生き方をしている大人と出会う場があればなーと考えていました。
NPOでインターンをすることもでき、選んだインターン先がのちにスタッフをすることになった地域づくりのNPOでした。

今まで学校以外の仕事や働き方を知らなかった私にとっては刺激的でした。
地域のいろんな方との出会いがあり、世代をこえて一緒に学んだり対話したりする場がありました。
また、チャイムに支配されず、時間を自分で考えて使うことができ、自分で仕事をつくっていける自由さ、面白さに魅力を感じました。

たまたま教員をやめるタイミングで退職されるスタッフがいたことから、引き継ぐ形で、4月からはスタッフとして勤務することになりました。

素敵な経験・財産

教員をやめ、安定をすて、不安定なNPOの世界に飛び込んだわたし。
給料は大幅に下がり、非正規で収入は不安定、福利厚生はほとんどない、先がどうなるかわからない、、
いろんな変化があり衝撃的でしたが、貴重な経験、財産を得ることができました。

①事業のたちあげができた

元々やりたかった、居場所づくりの事業をたちあげ、継続し、資金も調達でき、たくさんの方に喜んでいただけたこと、一番のやりがいを感じました。

いろんな場で発表したり、他の市町村からの視察があったりとこの事業を通してさまざまなつながりが広がりました。

②学校で外部講師として授業ができた

小学校や高校で授業をしたり、体験学習をコーディネートしたり、イベントを中高生と一緒に実施したりできました。学校以外で地域の側から子どもたちとかかわることができ、教員時代にやりたかったことが実現できました。

③あらゆる全ての仕事を経験できた


全てができるのは、飽き性の私にはとてもよかったです。全体像を知り、意味付けができると仕事の価値を感じてやりがいをもてますし、見通しをもつことができます。
経営、対人支援、場づくり、ショップの運営、広報、採用、コーディネート、企画書作成、資金調達、営業、、、企業だったら部署でわかれるところをNPOはすべてやります。

プレイヤーとしても、マネージャーとしても、動けたし、自分が得意なこと好きなことを体験的に知ることができました。

④お金について考えつづけた

NPOで大変なのは、お金をどう得てまわしていくかだと思います。
助成金に依存しがちで、いつもやることが多いのに手元にお金が残らない、そもそも助成金は単年度や3年できれてしまい、その先をどうするのかみえていない。

お金の課題を感じました。

常にどうしたらお金をえられるのか、資金調達に必死になっていました。
団体が潰れるかもしれない、そもそも自分の人件費もない。
綱渡りで、いつも冷や冷やしていましたが、
このようなことを教員時代は考えたこともありませんでした。

当たり前のように給料が入り、いろんなことにお金がかかっているはずなのに、なにも考えていなかったです。
大事な学びを体験的に得ることができました。

⑤世代をこえてみんなで学ぶ研修やイベントを運営できた

学校のように教室の中だけでなく、世代を超えて、地域をこえて、一緒に学んだりおしゃべりしたりできる場ができたこと、すごくやりがいを感じました。
社会教育がすきなんだなと気づきました。
年代の違う仲間ができたり、全国各地にも仲間ができました。

⑥来てもらう、知ってもらうにはどうするかという視点をもてた

学校は待っていれば、当たり前のように子どもたちがきます。もちろん不登校など働きかけることもありますが。

場づくりやイベント、研修はまずどう参加してもらうか、人を集めるか、からはじまります。

広報の仕方や大切さを学ぶことができました。

⑦地域をみる視点が広がった

地域づくりの研修やたくさんのフィールドワークを行う中で、地域を見る視点がひろがりました。
行政、社協をはじめ、地域には様々な機関、人がいると知りました。
地域を訪れるにつれ、共通点や相違点が見えてきたり、質問をしたりできるようになりました。

旅力がかなり上がった気がします。

シビックプライド、地域の自己肯定感

関心テーマが広がりました。

⑧やりたいことを応援したり、つなげたりする喜びを感じた

きっかけづくり、応援すること、
たくさんできてよかったです。
自分が主役ではなく、だれかが主役となり影から応援できることに喜びを感じましたし、感謝されることがたくさんありました。

⑨地域、社会をよりよくするために動けた

非営利のよさかもしれません。
お金もうけではなく、地域のために、社会のために、
本当に必要なことはなにか考え動ける、
素敵な仕事だと思いました。

⑩つながりができた

これが一番の財産です。
学校で働き続けていたら出会えない、たくさんの出会いがありました。
多様な生き方をしている方と出会いました。
私の狭い価値観が、少し広がったように感じます。

次なる挑戦へ

退職はしますが、今後もサポーターとして関わることにはなりそうです。
まずは、6月からはじまる新しい仕事をがんばります。詳しくはこちらから。

6年間の中学校教員を経て、NPOの世界に足を踏み入れた私ですが、やってみてよかったと心から思っています。

お金はなくても、出会いやつながりはある。
人の豊かさ、あたたかさを感じられる。

これが、NPOの良さだとおもいました。
素敵な3年間でした。
この学びを次に!!必ずつなげたいです。

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