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从谏如流ーー自分をより良く知る為にも、深い人間関係を避けるな

(1075字・この記事を読む所要時間:約2分 ※1分あたり400字で計算)


【从谏如流】

ピンイン:cóng jiàn rú liú
意味:他人の指摘や意見を喜んで聞き入れること。

『自分をより良く知る為にも、深い人間関係を避けるな』

 普段の人間関係がうわべ付き合いのものばかりだと、人はあまり自分の欠点に気付けない。
 
 深い仲でない同士であれば、お互いの言動に大した影響力も無い。大抵の場合やらかしたとしても、雰囲気が悪くならないようにと相手が流してくれる。
 なので、悪態をついても本人がそれを意識せずに終わってしまうことが多い。
 
 けれど親しい仲となれば、そうはいかない。
 
 心の距離が近い分、ちょっとした粗相でもひどく相手を傷つけ、ダメージとなってしまうので簡単に流せないのだ。
 自分のせいで苦しんでいる相手の姿を目にして、そこでようやく気付く短所もあるだろう。
 
 中には関係が近いからこそいただける指摘もある。
 場の雰囲気よりも、その人が今後の人生で短所の故に痛い目に遭わないようにと、親身になってくれる為だ。
 
 よって親しい仲の人と話すと、時には痛い程自分の足りなさ、愚かさに気付かされる。
 
 欠点もそうだが、
「こういう考えを持っていたのか」
「こういう人間だったのか」
と、思っていたのと全然違う『私』を突き付けられることもしばしば。
 
 中にはどうしても認めたくない現実もあって、それから目を逸らしたいが為に深い人間関係を避けたくなることもあるだろう。
 
 
 見たくない自分の姿に蓋をしたまま生きることが出来るのなら、それはそれで気楽なのかもしれない。
 けれども、そのままだと一生「ニセモノ」で過ごすことになる。
 
 お世辞だけの褒め言葉を言われても「私は優秀だ」と錯覚したり、
 「その通りですね」と面倒くさくあしらわれても「意見が理にかなっているから通ったのだ」と思い込んでしまったり、
 恭しく「面白い方ですね」と言われても「ユーモアセンスがあるから慕われている」と自負心を抱いたり。
 
 「ニセモノ」でいる限り、寄ってくる人間関係も「ニセモノ」で終わる。
 誰一人、本物の自分と接せた人がいないのだ。

 
 そして気付けばいつの間にか一人ぼっちになっている。
 
 
 何故周りが自分を避けるのか、何故いつも皆から距離を置かれるのか。
 何故大勢の人に囲まれているようにも関わらず、こんなにも心が満たされないのか。
 
 それが分からないまま、孤立してしまう。
 
 本人でさえも向き合いたくないような人に、他人が真心でお近づきたいと思えることも無いからだ。
 
 
 誰かと深い関係を築くことは、自分とより深い関係を築くことでもある。
 
 ぺらっぺらな人間関係だけで満足せず、一人や二人だけでも、ちゃんとした「心の友」を持つことは自身をより良く知る為に不可欠なのだ。

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