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改めて台湾から学ぶ「日本精神」

はじめに  先日、10年くらい前に付き合ってた現在オーストラリア在住の台湾人女性から、一時帰国したよと写真がLINEで送られてきた。この写真に写っている台北101は「台北市信義区」にある。台湾の人はこの「信義」という言葉が好きだと感じる。信義とは約束を守り務めを果たすことを意味する。これは台湾が日本統治下で培われて現在も脈々と受け継がれている「日本精神」(リップンチェンシン)ではないだろうか。  今回は台湾に生きている日本精神とそれを忘れかけて日本の現状を考察する。 日本

    • おすすめのお香/「香文化と保守」

      はじめに  今日はいつも難しい話題ばかりなので軽い話題を。 筆者はここ最近、「お香」を趣味としている。 おすすめのお香を紹介しつつ、日本の香文化と保守について考えてみる。 きっかけ  筆者は元々アロマが好きで、冬にはアロマオイルを加湿器に入れていたが、お香に出会ったのは増上寺で毎年年末に祈願する際に賜った線香からだった。普段は線香を焚かないし面倒だと思って放置していたが、コロナ禍で外出ができない時に気分転換に焚いてみた。するとお寺らしい荘厳で落ち着く良い香りがし、これが

      • 都知事選某陣営とK-POP流行の違和感とC-POPのすすめ

        はじめに  東京都知事選が七夕の日に行われ、現職の小池知事が大差で3選を果たした。予想外だったのは、立憲・共産などの支持を受けた蓮舫氏が3位に終わり、石丸陣営が2位に躍進したことだ。筆者は石丸陣営に違和感や怖さ、当選後の既存メディアの持ち上げの不自然さを感じたが、この感覚はK-POPの流行と共通していると考える。  そこで、今回は石丸陣営とK-POP流行の違和感と、日本ではマイナーだがJ-POP、K-POPと共にアジアを代表するC-POP(中国語歌)をおすすめしたいと思う。

        • 安倍政権の光と影とその後

          はじめに  安倍晋三首相が暗殺され、3回忌を迎えた。筆者は当時、デジタル献花で「安倍さんの意思は残されたものがしっかり引き継ぎます」と誓ったことを思い出す。  現在の岸田政権および自公与党がLGBT、移民政策、外交政策などで日本を破壊しようとしていると感じる。  今回は、日本の戦後政治史の中で最も長期にわたる8年9ヶ月続いた安倍政権の光と影、および安倍総理死後の現在について考察する。 安倍政権の功績  安倍政権は「アベノミクス」により「悪夢の民主党政権」が引き起こしたデ

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          中国で一番有名な日本人アーティストは?

          はじめに  いつも中国に批判的な論調の筆者であるが、筆者は中国で働いたりしたことがあり、一番最初は90年代、製薬会社にいた時に上海工場の立ち上げ、Intelでも上海オフィスや大連のファブに行ったり、中国の大手航空会社で働いたり、日本で中国人経営のいくつかの会社で働いた経験がある。これらの経験で批判的になった。  それはさておき、今日は批判的な話ではない話をしたい。  「中国で一番有名な日本人アーティスト」について紹介したい。 中国で一番有名な日本人アーティストは?  中

          中国で一番有名な日本人アーティストは?

          次世代半導体露光装置でキヤノンは復権できるか?

          はじめに 前回のノートで最先端半導体を製造するのを支えているEUV露光装置はオランダASML社の独占市場であることを書いた。Intelは2023年末に世界初の次世代のEUV露光であるHigh NA EUV露光装置を導入して2nmプロセスノード以降の製造でTSMCからシェア奪還しファウンドリ世界第2位を狙っている。  この分野において日本の半導体露光装置メーカーのニコンやキヤノンは遅れをとってきたが、特にキヤノンはArF光やEUV光を使った先端露光装置の開発から撤退したが、キ

          次世代半導体露光装置でキヤノンは復権できるか?

          住宅宿泊事業(民泊)について考える

          はじめに  2010年代に訪日外国人が増加し、東京、大阪、京都など主要観光地での宿泊需要が急増し、これにより、個人がマンションや一軒家を貸す違法民泊が普及したが、ゴミや騒音など近隣トラブルが発生し、政府は2018年6月に「住宅宿泊事業法」(いわゆる民泊新法)を施行し適切な運営を義務付けたが、法整備後も違法運営や苦情が続いている 今回は民泊について考えてみたい。 民泊とは  戸建住宅やマンションなどの共同住宅等の住宅の一部または全てを活用し、旅行者に宿泊サービスを提供する

          住宅宿泊事業(民泊)について考える

          インバウンドとオーバーツーリズムについて考える

          はじめに  コロナ禍後、観光需要が回復しインバウンド客が増えるにつれ、各地でオーバーツーリズムが問題視されるようになった。オーバーツーリズムとは、特定の観光地で訪問客の急増が地域住民の生活や自然環境、景観に深刻な影響を与え、観光客の満足度も著しく低下する状況を指す。今回は、各地の事例を紹介し、抜本的な対策について考察する。 日本の観光の状況  インバウンド旅行者に注目が集まっているが、実際には日本人の国内旅行者が圧倒的に多く、消費額も高い。インバウンド旅行者は全体の10

          インバウンドとオーバーツーリズムについて考える

          半導体製造覇権争い、 そして日の丸半導体は復権できるのか?

          はじめに  Apple、NVIDIA、Qualcomm、AMDなどが設計する高性能処理チップを製造しているのは、台湾のTSMC(臺灣積體電路製造股份有限公司 ; Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)である。一方、自社でCPUを設計・製造している垂直統合企業が、かつての半導体業界の王者アメリカのIntelである。(韓国Samsungも自社でCPUを設計・製造を行っている。)  IntelがTSMCに抜かれた経緯と、今後の覇権争

          半導体製造覇権争い、 そして日の丸半導体は復権できるのか?

          マスコミが伝えない中国人訪日観光ビザ厳格化の真相

          はじめに  台湾のニュースメディア三立新聞によると、例の靖国の不敬事件に報復して、6月16日、在広州日本国総領事館は、中国の旅行関連団体に対し「旅行会社11社の訪日観光ビザ申請代行業務を取り消す」旨の通知を出したと報じた。  このニュース自体、日本のニュースでは取り上げられていないが、真相は報復ではないようである。これについて興味深い動画を見つけたので、紹介したい 訪日ビザの中国旅行代理店代行停止の真相  日本人の「太郎さん」と中国人「呉さん」が運営している、中国のリア

          マスコミが伝えない中国人訪日観光ビザ厳格化の真相

          2024・東京都知事候補討論会を見て

          はじめに  6月24日にJCI主催の4候補者、ニコニコニュースで残りの候補者のネット討論会が行われた。皆様も是非ご覧になり、投票の参考にしていただきたい。 スペースの討論会の反省会を聞きながら、今回は見た感想を短く書いていきたい。 JCI主催 東京都知事選2024!公開討論会  上位4名とされている現職小池百合子候補、齊藤蓮舫候補、石丸伸ニ候補、田母神俊雄候補が出演した。衆院東京15区補選より出演者が少なかったので各候補者の発言の時間も多く良かった。 討論を見て各候補

          2024・東京都知事候補討論会を見て

          e-fuelが日本の自動車産業を救うか?

          はじめに  EUは2023年3月28日のエネルギー相会議で、2035年からのエンジン車の新車販売禁止方針を転換し、e-fuelの使用を条件に販売継続を認めることで合意した。  カーボンニュートラル実現に向け、世界各国で様々な取り組みが進められていますが、e-fuelがその一つとして注目されている。これのメリットや課題、そして日本の自動車メーカーの取り組みについて探っていく。 e-fuelとは  e-fuelは、再生可能エネルギーを利用して生成されたグリーン水素(H2)と

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          EVはオワコンで未来はないのか?

          はじめに  飯山あかり氏の「魂の演説」と言われた街宣でEVの現状に関して「オワコン」と評した。筆者も現行のEVに関してほぼ同意するが、今後未来がないのか考えてみたい。 日本のEV普及現状  2023年に日本のEV新車販売台数は約9.1万台で、前年比約1.5倍、新車販売のシェアは約2.28%だった。2020年は0.41%、2021年は0.60%だったのが、軽EV日産サクラ/三菱ekワゴン EV発売後の2022年には1.72%と増加し、これの影響で上昇しており、PHEVを含

          EVはオワコンで未来はないのか?

          2024・東京都知事選挙情勢

          はじめに  筆者の所にも罰ゲームの参加チケットもとい東京都知事選挙の投票券が来た。 そして前代未聞の立候補者56名のカオスな選挙戦が始まった。 告示前の6/15~16の自民党の情勢調査のデータを交えて考えてみたい。 カオスな選挙戦のスタート  56名の立候補者と言う異例の選挙戦、スタートからカオスな様相を呈している。 「全裸ポスター」が海外でもイーロン・マスク氏もコメントするほど話題になり、初日に警視庁から警告を受けていたが、出会い系の有料サイトに誘導する方がまずいので

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          都会にメガソーラを! 次世代太陽光パネルで日本が一発逆転?!

          はじめに  再生可能エネルギーの半分以上を占める太陽光発電は以前、再エネ賦課金、森林破壊や海外の脅威、国富の以外流出などのデメリットで縮小すべきと述べたが、本当に太陽光発電はダメなのか、国内パネルメーカーに逆転の目がないのか、次世代の太陽光パネルと国内メーカーの取組を見ていきたい。  6月11日に政府の今年の経済財政運営の基本方針「骨太の方針」の原案がまとまりまった。ここの再生可能エネルギー拡大へ 革新的技術を支援と言う項目に、再生可能エネルギーの導入拡大をはかるため、薄

          都会にメガソーラを! 次世代太陽光パネルで日本が一発逆転?!

          次世代の原子力に活路はあるのか?

          はじめに  今回はエネルギーの話題第三弾として、原子力発電について考察する。筆者はこれまで、太陽光メガソーラーの問題点と再エネ賦課金の廃止または縮小、次世代火力発電の紹介と推進を提言してきた。  まず代表的電源の太陽光、火力、原子力発電における役割を見て行くと、太陽光発電は天候に依存し不安定だが火力発電がその調整役を果たす。しかし火力発電はCO2を排出する。原子力発電は安定したベースロード電源として重要ですが、福島第一発電所事故以降、再稼働している原発は全体の1/3にとど

          次世代の原子力に活路はあるのか?