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「正直不動産」を観て、やっぱ山Pは主演の男だなぁと思った。

山下智久という男が持つ、圧倒的な華を感じた。

今クールから第2シーズンがスタートしたドラマ「正直不動産」
第1シーズンも観ていなかったんですが、AmazonPrimeで視聴してようやく追いつきました。

ドラマの評判が良かったからこそ、第2シーズンの製作が決まったわけですが。
ストーリーや演出ももちろん良いんですけど、このドラマはすごくパンチが強いわけじゃないんですよ。

登場人物の職業や立ち位置、ややこしい不動産の制度や横文字は丁寧にテロップで説明。
正直、そこまでやらなくても良いのでは?というレベルです。笑
全世代が見やすいように分かりやすく、優等生的なつくり。良くも悪くもNHKのドラマだなーって感じがします。

しかしながら、優等生という枠にハマっただけのドラマはそんなに跳ねない。
どこかに、惹きつけられるような尖った部分が必要な訳です。
そういった意味で、このドラマを成立させているのは圧倒的なキャスティングの上手さなんだと思います。
キャスティングが絶妙なスパイスとなり、このドラマに尖った部分を与えている。

ヒロインの福原遥と泉里香、彼の上司を演じるシソンヌの長谷川や草刈正雄、ライバル役の市原隼人や倉科カナに至るまで全キャスティングがお見事。ハマりまくっています。

ただ、どんなに芸達者な人たちを揃えたところで主演には圧倒的な華が必要。
そもそも、不動産という地に足がついた現実的な業界を描いた作品ですからね。
尚且つ、TBSの日曜劇場みたいに仰々しい演出を加えるような作風でもない訳です。
主演が地味だと、どうしても作品が小さくまとまる。
この作品を一段階スケールアップさせているのが、主演の山Pな訳ですよ。

まず、圧倒的にイケメン。
これが効果としてすごく大きい。

人類皆んな平等とは言っても、主演俳優にはやっぱり有無を言わせぬ華が必要です。
極端な話、演技がイマイチでも抜群のルックスで主演級に上り詰める俳優もいます。

山Pのルックスは圧倒的です。
大きくて輝く瞳、小さい顔、綺麗な肌…
身長も175cmと、威圧感のある役も逆に威圧される役もやりやすい。
女優さんと並んで低くなることもないぐらいの絶妙な上背です。

それに、彼はルックスだけの男ではない。
演技も、経験に裏打ちされてどんどん上手くなっています。

特に、コメディセンスに関しては昔から秀でたものを持っていました。
先日レビューを書いた「プロポーズ大作戦」(2006)でも、コミカルな演技やモノローグをうまくこなしていた。
この頃のセンスが、『大嘘つきだったのに嘘をつけなくなった営業マン』という今回の設定に活きています。

また、山Pは圧倒的なルックスを持っているにも関わらず役に染まれるという稀有な才能を持っています。

僕は木村拓哉も好きなので、批判だとは思わないで聞いてほしいんですが。
キムタクって、役によって演技を変えることがあまりないですよね。

まあ、そもそも彼の場合は役の設定がキムタクに寄せたものが多いというのもあるんですけど。
大体結構モテる、気の良い兄ちゃん。
不器用だけど仲間思い、根は真面目。
こんな役ばっかりです。

これは、キムタクがキムタクとして生まれたからという要因も大きくて。
彼も、初期のドラマや近年の「教場」シリーズなんかでは結構イメージと違う演技をしているんですよね。
ただ、そういう演技を求められる作品自体が少ない。

山Pはチャラ男から冷酷な天才タイプの外科医、一歩踏み出せない今風の若者から神様全裸のバンドマンまで幅広い役を演じています。
それぞれ、性格や見た目、体型に至るまで全く異なる。

しかし、彼はそれにぴったりのキャラクターを造形してくる。
そんな彼だからこそ、今回の「正直不動産」の永瀬財地も魅力的に演じられるのだと思います。

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