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「12月26日」が嫌いじゃない

聖夜から一日明けた街は、いつもより静かに思える。

今年はイブとクリスマスが土日だったから、カップルや家庭がある人はさぞ楽しかったんじゃないだろうか。

僕は、昔からクリスマスの翌日である「12月26日」が意外と好きだ。

28日や29日が仕事納めっていう人が多いからか、27日ぐらいからどこか街や人々は浮足立ってくる。
年の終わりに向けて、新たな年の始まりに向けて動き出す。

そんな年末の喧騒とクリスマスに挟まれた26日って、どこか平凡な日だ。
誰もあまり気に留めていない。
カレンダーを見ても、主役に挟まれてなんだかちょっと居心地が悪そうに見える。

街はクリスマスから正月に向けて模様替えを始めて、少し減ってしまったイルミネーションがゆらゆら揺れる。
たった一日なのに季節外れになってしまったクリスマスソングが耳を掠めていく。
それ以外はいつもと変わらない一日で、街はどこか静かに思える。
そんな一年で最後とも言える”平日”が、個人的には何とも尊い。

こんな平凡な日にこそ、何か素敵なことが起こるんじゃないかとどこか期待してしまったりする。
まあ、実際に何か起こったことはないんだけど。

街がキラキラ踊るようなクリスマスも、どこか不思議な感じがする大晦日も、お気楽ムードが漂う三が日も嫌いじゃないけど。
僕は、12月26日にような冬のなんでもない一日を愛でたいと思う。

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