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紺太郎の詩

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このマガジンには、詩を纏めて置いておきます! 読んでみてね!!
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『止まずに沈む』

『止まずに沈む』

雨が止まなかったの。

一日一日、過ぎてゆく時間。

賑やかな人並みが無くなった。

歩いていた道が沈んだの。

見慣れた景色が沈んだよ。

大きな大きな、水溜まり。

そこには、私たちの元住処。

今は丘から眺めているよ。

僕は飛び込んで泳いでる。

水溜まりの中の元住処。

『校舎の外で』

『校舎の外で』

決められたルールーに縛られて。

右と言えば、右を一斉に向くの。
左と言えば、左を一斉に向くの。

一年間も同じ場所、同じ人たち。

私は自由を欲するわ。
校舎を出ればヒトリだよ。

個人の中のヒトリなの。
大きく翼を広げて羽ばたくわ。

私はココから飛んでゆく。
遠くへ遠くへ、飛んでゆく。

何にも縛られない場所へ。

『廻り巡った夏の日』

『廻り巡った夏の日』

一日一日、過ぎる時間に身を任せ。

一月一月、進むカレンダー眺めてる。

四季の中から引き出した夏を見る。

六月の梅雨、七月の海開き。

夏色濃くなる八月の猛暑。

一年毎に見える景色が変わってる。

同じ“夏の季節”の筈なのに。

輪廻のように夏の生が巡ってる。

肌を晒して、風を受けて過ごせるね。

涼しい風が迎えに来たよ。

夏終わり。

『癒しの水中』

『癒しの水中』

私は今、水の中だよ。

放課後のプールに一人。

制服のまま、跳び込んだ。

熱に侵されて上がった体温。

冷たい水で下がっていくの。

水中の景色に心も澄んだ。

酸素を求めて顔を出す。

吹いた風が気持ち良いな。

私の身体は水の中だよ。

ひんやり私を癒してくれる。

『高い景色』

『高い景色』

日常を気まま生きていて。

何だかなって、ふと思うんだ。

楽しくないと感じる毎日。

楽しみ方を忘れてる。

何も考えたく無いから。

気の向くまま、求めるままに。

歩いて歩いて、歩いたの。

辿り着いたそこは高い場所。

下を見れば、死が目の前だ。

飛び降りたらどうなるのかな。

『字綴り手帳』

日付が進んで、時刻も進む。

一枚一枚をまとめられた手帳。

日が変わる毎に、出来事綴る。

刻々と私が過ごした一日を。

私は手帳に綴ってゆくよ。

めくった数だけ、私の日常。

色鮮やかにする手助けをしてくれる。

今日も一枚綴る。

楽しい楽しい、明日のために。

『駆ける階段』

走って走って、走り続けた。

息を切らしながら。

足を上げて走り続けた。

掴めるチャンスは一度だけ。

走ることを辞めてしまえば叶わない。

上へ上へと、駆け上がる。

人生の壁をひとつずつ壊しながら。

休むことなく駆け上がる。

上へ行けば行く程に、視界が拓けるの。

目指したゴールに辿り着く。

広がる景色が焼きついた。

『星跡ロード』

晴れた日が続いた空。

時が進んで日が沈んだ。

空には幾つもの星の輝きが。

キラキラと、夜の世界を演出するの。

月の明かりも、夜を照らしてる。

キラキラと、輝く星たちが。

白い尾を引き、流星となる。

流れ星たちが作った道を。

元の者たち、歩みを進めるよ。

私の目の前、忘れることない。

忘却できない絶景よ。

『書けなくなったラブレター』

貴方のことが大好きだった。

好きな気持ちを伝えたくって。

私の想いを筆に乗せるの。

筆を進めて気付いた私。

貴方へ向けてた想いの本音。

貴方と一緒に過ごした私。

そんな私が好きだった。

貴方に向けてたあの想い。

それは自己愛だったのよ。

行先不明のラブレター。

『サビつく世界』

私が過ごした筈のこの世界。

目を疑う程に様変わり。

繁盛していたあのお店。

煌びやかだった夜の街。

すっかり寂れて何もない。

私の身体も時止まる。

世界の時が進むだけ。

数百年もの時を経て。

私はここに独りぼっち。

茶色くなった金属みたいに。

心が錆びついた。

『嬢王の劣情』

嗚呼、私の心はどうしたの。

あなたを思って鼓動が速まるの。

あなたが欲しくてたまらない。

私は手を伸ばしているの。

けれどどこにも届かない。

私が伸ばした手は彷徨うばかり。

嗚呼、とてもとても妬ましいのよ。

私以外と楽しそうに笑っているの。

私以外は要らないの。

それに気づけぬ愚かなあなた。

欲しい、欲しい。

あなたを手に入れたいの。

欲の渦がぐるぐる渦巻くの。

黒く濁っ

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