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20070510 亀の睡眠中の呼吸

 亀は水の中で眠る。ここで言う亀とはイシガメやクサガメ$${^{*1}}$$のようなヌマガメの仲間を指す。全ての亀は肺呼吸なので、寝ている時も肺呼吸をしなければならない。ということは寝ている時に度々息をするために水面に鼻を出さなければならない筈だ。

 冬眠も水中である。二十四時間水中だ。つまりこの時は空気を直接吸う呼吸は停止しているのである。冬眠中の呼吸は皮膚呼吸$${^{*2}}$$である。肛門と尿道とが一緒になった総排泄腔付近の皮膚とのどの部分の皮膚とで呼吸をしているらしい。もしかしたら普段の睡眠でも皮膚呼吸をしているかも知れない。家の亀で確かめてみた。

 夜の九時頃に赤外線照明付き動画撮影用カメラ$${^{*3}}$$で亀の水槽$${^{*4}}$$の中を撮影してみた。照明が赤外線なので暗闇でも明るく見えない。これは人間の眼で見て暗闇のままと言うだけで、亀たちにとって赤外線はどう見えるのか判らない。もしかしたら煌々と輝いて見えているのかも知れないが、まぁ、いいだろう。とにかく人間にとって暗闇で撮影してみたのである。

 これがその映像$${^{*5}}$$である。眠っている間に苦しくなると鼻を水面から突きだして呼吸をしていた。映っているのはイシガメの子供である。普段の睡眠は肺呼吸のようだ。寝ている時の呼吸は目をつむってするのかどうかは判らない。

 何故、冬眠の時のように皮膚呼吸にならないのだろう。冬眠の時は水温が10℃以下で代謝がかなり低下しているので酸素の取り込みは皮膚呼吸で十分なのかもしれない。活動する季節では睡眠中であっても肺呼吸でないと酸素を賄うことができないのだろう。

*1 20060712 亀の胃
*2 20000407 亀の冬眠
*3 nightvision_camera.jpg
*4 20060528 亀の水槽(2)
*5 kame01.mpg

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