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20070410 ロコ・ロンドン

 最近、ロコ・ロンドン貴金属取引による詐欺$${^{*1}}$$が横行しているという。このロコ・ロンドンとは何か。

 かなり昔、「キャバレー・ロンドン」という連鎖型風俗営業店があった。つまりキャバレーのチェーン店$${^{*2}}$$である。今でもあるのだろうか。テレビジョンでよく広告が出ていた。広告では「ロンドン ロンドン ロンドン。楽しいロンドン 愉快なロンドン。ロンドン ロンドーン」と「ロンドン」が連呼される歌が流された。これを学校などでふざけて真似て歌っていると「ロンドン」という言葉がイギリスの首都ではなく、件のキャバレー固有の名前に思えてくるのであった。「ロコ・ロンドン」も繰り返していると何となく変な言葉になってくる。

 「ロコ・ロンドン$${^{*3}}$$取引」とは、事業者間で行われるロンドン渡しの金の現物取引の総称$${^{*4}}$$だそうだ。銀行や商社$${^{*5}}$$等国際的な大手の事業者を中核とする相対取引市場において電話やロイター端末$${^{*6}}$$を通して行われる取引のことを指すらしい。では「ロコ」とは何か。

 「loco」とはリーダーズ英和辞典第二版$${^{*7}}$$によると商業用語で「現場渡しの」という形容詞らしい。そのままの意味なので拍子抜けしてしまう。起源はラテン語らしい。辞書にははっきり書いてないが、英語の機関車$${^{*8}}$$を表すlocomotive$${^{*9}}$$の「loco-」と同じ語源であろう。そのラテン語は「locus」であり、これは英語の「local」や「locate」の語源にもなっている。

 「ロコ・ロンドン」とよく似た感じの言葉に「ココ$${^{*10}}$$・シャネル$${^{*11}}$$」「CoCo壱番屋$${^{*12}}$$」「チコ・ブラーエ$${^{*13}}$$」などがある。

*1 新手の投資話「ロコ・ロンドン金」に注意!(ご注意ください)_国民生活センター
*2 フランチャイズ、フランチャイズチェーン、フランチャイズビジネスとは?/社団法人日本フランチャイズチェーン協会
*3 Facts about the London Bullion Market
*4 商品先物取引-政策-経済産業省
*5 三井物産ONLINE GOLD CLUB:貴金属積立 ピラミッドプラン〔金・プラチナ投資とは?〕
*6 Reuters: Monitor Foreign Exchange Service
*7 20030113 安く手に入れた英和辞典
*8 20050512 蒸気機関車
*9 Online Etymology Dictionary
*10 松岡正剛の千夜千冊『ココ・シャネルの秘密』マルセル・ヘードリッヒ
*11 CHANEL
*12 20020619 CoCoとcaca
*13 Brahe Portraits

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