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対人関係 リーダーシップって意外と身近

前回の伝えた選手やコーチの遠投に関しての意見のまとめは、まだ情報を集めているので先延ばしです。今回はたまたまたどり着いたブログの内容をもとに心理学やリーダーシップの内容にしました。

ブラックやホワイトで表現されたりする職場環境や会社ですが、いろんな上司、同僚、部下の方がいるのではないでしょうか。

組織に勤めている者として、健康面のサポートをリードする者として、個人的にとても大事な部分だと思っています。”Highly functioning team”と周りでよく耳にするんですが、そうなる為に今回のトピックはコアの一つではないでしょうか。

アセスメントとかマニュアルセラピーとかテクニカル部分の勉強ばかりではなく、人間性の部分の勉強も大切ですよね。

ということで、今回の記事で少しでも周りの人たちとの関係の改善、さらにより良くなるきっかけになればと思います。

拒絶感度とclose/open-mind

上記のブログの始まりにこうありました。

”上司と意見の相違があるとき、どのように対応しますか?
自分に責任があるのではと思い、相手の視点で考えようとしますか?
それとも、相手に自分の考え方に近づいてもらうよう要求しますか?
つまり、賢く実践的な決定を下すのか、それとも、
批判に直面して頑固になり、ささいなことを気にする傾向にありますか?”

こういった意見の相違なんて職場だけでなく、家族・友人でもあることではないでしょうか。

この著者によると、人同士の対立を改善させるには、賢い推論?(wise reasoning) が必要で、それには5つの性質があるそうです。

1.  知的な謙虚さ(自分の知識には限界があることを認識)
2. 状況の変化/複数の方法の検討(状況の展開が不確実なことを認識)
3. 他者の視点の認識 
4. 妥協や解決策の探求
5. 部外者の視点

そこで引用されてる論文では、人々の”拒絶感度”(Rejection Sensitivity)のレベルが知恵の個人差を決める可能性があるのか、をこの5つの性質を使い調べたそうです。

そもそも拒絶感度って何ですか?

”ネガティブな対人関係の期待(対人拒絶感度と呼ばれる)は、防御的な自己集中と社会的相互作用に対処する能力の低下をもたらす可能性がある。”

だそうです。初めて聞きました。

例えば、上司・同僚からメールの返信が遅れている時、拒絶感度が高い人は、”気に入られてないから無視されてるんだな。”と思うそうで、拒絶感度が低い人は、”単に忙しいんだろう。”と予想するそうです。そう言われると分かりますよね。

論文で分かったこと

そんな拒絶に敏感な人が対立に直面したとき、
・上記の5つの性質すべてでスコアが低くなる傾向があった。
・より防御的・closed-mind的に反応し、知的謙虚さは低かった。
・友好的な解決策を見つける可能性が低いかもしれないことを示唆している。

”上司によく意見やアイデアを否定されるのは嫌われてるから”などネガティブな期待をしてると自分のガードが上がって、open-mindに、客観的に”そもそもなんで意見やアイデアを否定されるのか”の解決策を探しづらくなるようですね。


リーダーシップについて学んできたこと

研究から切り替えてここからは現場的な話をしていきます。

マイナーリーグで働いていると本当にいろんなことが起こります。問題解決をするためにいろいろ頭で考えて行動しないといけません。

そのためマイナーリーグのトレーナーたちはリーダーシップの勉強もしなさいと言われ、ここ数年本を読んだり、あるコースを受講したり、上司と話し合ったりと勉強してきました。

リーダーシップの形は”上司が部下に”といったものだけじゃなくて、今の役割でも必要なものです。アスレティックトレーナー としてテクニカルな部分だけじゃなくて、人間性的な部分の向上も求められます。もちろんテクニカルな部分は必要ですが。

例えば、選手のリハビリなんてそうです。自分がプランを立てて、上司に連絡して、選手に伝え納得してもらい、監督・コーチにも伝えてサポートしてもらう。その情報がフロントに行き、ファーム全体がそのリハビリ選手の現状とプランを把握できる。

そういったところで自分が気づかない内にリーダーシップをとって仕事をしていますし、色んなの人から理解と承諾をもらわなければいけません。

ということで、現時点でリーダーシップについて学んできて大切だと思うことを思いつくまま書いていきます。

心理的に安心と感じる関係性をつくっていくこと。

上記の拒絶感度とつながる部分ですね。”相手にバカにされる・怒られる”、そう感じる関係の人とは自分のガードが上がりますし、相手の顔色を伺ってしまって、本音の意見を言いづらいですね。

もしそれが上司だったらストレスが溜まります。
部下からの目線だけでなく、誰にでも言える事ではないでしょうか。

そうならないように、普段から関わる人とは自分がされたくないことはせず、リスペクトを持って、推測せず、話を聞くようにします。マイナーリーグではいろんなバックグラウンドを持った人と働きます。

安心できる関係性だからこそ、本音を言い合えますね。ケガなど良くないニュースを伝える立場として必須な事だと思います。

仕事内容だけじゃなく日頃から話すこと。

普段から日常会話でコミュニケーションをとる事で人間関係をつくってると、何か頼みごとがあるときに相談しやすくなるし、受け入れてもらいやすくなります。

たまに選手を休ませたい時がありますが、普段からコミュニケーションを取っていると、伝える側も受け取る側も楽ですよね。

コーチからすれば試合に出れないのは良くないニュースなわけで、そういう場合のみコミュニケーションを取っていると、監督・コーチからは”また悪いニュースか?”となってしましますね。

上司の方も部下の方も同僚の方も、お互い日常的にコミュニケーションをとることをオススメします。

自分のミスを素直に認めること。

失敗はよくあることだと思います。当たり前ですが他人のせいにせずに、素直に自分のミスだと認める事ですね。

これも心理的に安心できる職場環境や仲間であればより簡単にできるのではないでしょうか。そして周りもすぐにサポートをしてくれるはずです。

Navy SEALsだったJocko Willink氏は本(Extreme Onwership)にリーダーとしてミスを認めることの大切さを説明しています。

日本語訳がついてると思ったら無かったです。すいません、私のミスです。

客観的に出来事を見ること。 

Jocko氏は自分と問題を切り離しなさい(detach)と言います。どういうことでしょうか。

”もし対立や難しい問題に直面した時、まず一歩下がって深呼吸しましょう。
すると違う角度で問題を見ることができるかもしれない、
感情だけで決断することを避けられるかもしれない、
今までの思考パターンとは違う新しいパターンをみつけてクリエイティブに問題解決できるかもしれない。”

客観的に問題を見なさいという事ではないでしょうか。

仲のいいスポーツ心理担当の同僚がいます。

例えば選手がミスした時、選手自身が悪いんじゃなくて、選手の行動のチョイスが悪いんだと言います。

監督・コーチも当然知っていて叱りません。試合翌日になぜそうなったかビデオを観たり、デブリーフィングして改善するためのプランを話し合って練習します。

ミスを客観的に見るんですね。

自分の弱みを見せること。

Vulnarbilityと言いますが、Brene Brown氏がこの内容の本や講演で超有名です。

自分のミスを認めることも、自分自身の問題をシェアする時も、新しい仕事にチャレンジすることも、自分の弱みを見せることがコアの部分にあると言っています。

人間性の部分でとても大事なことを伝えていますね。

まとめ

まず良い対人関係・信頼関係をつくらないとチームや選手をリードしようも言うことを聞いてくれませんね。

個人的に選手に関わるときは”選手”としてコミュニケーションを取るよりも、その下にある”人間”の部分に興味を持って接した方がより良い関係がつくれてるように感じます。

当たり前だと思ってる方もいるかもしれませんね。笑 いいリマインダーだと思ってもらえるとうれしいです。

また思いつけば別な記事に書いていきます。長くなりましたが、読んでいただいでありがとうございました!


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