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ライター講座「ぶんしょう舎」を受講して人生がじわじわと変わった

私は沖縄にある、人口300人の小さな島で暮らしています。転勤族で3人の子育て中、そしてコロナ禍。2020年夏、在宅ワークへ興味を持ちライター業をはじめました。

壁を感じ始めた頃、Twitterで「文章寺子屋ぶんしょう舎」を知りました。主催は、ライターの5歳さん。フォロワー10万人を超える、インフルエンサーでもあります。ぶんしょう舎は4月末でひとまず終わりとなったのですが、約半年での学びや、起こった変化を書き残したいと思います。

ほぼ同じタイミングで受講生の岡井モノさんが書いていた振り返り。同じ講座を受けてたんですよね‥??見方や書き方ひとつでここまで違うものになるのも、文章の面白さ!


「ぶんしょう舎」と出会う

2020年11月からライター講座【ぶんしょう舎】を主催することになり、最高の講師陣に登壇してもらえることになった。僕が知りうる限り最高のライター、コピーライター、編集者にお願いすることができた。

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「5歳…さん…?」Twitterに疎かった私の頭のなかに「???」が浮かびながらも、5歳さんの言葉に心が動きました。講義をする方々のことも、この時点で知っていたのはヨッピーさんのみ。さらに私はオンラインの講座を視聴するのがあまり得意ではなく、どうも集中して見られません。どうなるかな??と迷いながらも、世界が広がりそう!と思い参加を決めました。

講座はオンライン。(当初はオフラインとの二本立てでしたが途中からオンラインのみになりました)講師の方がスライドを用いて話すのを5歳さんが受けながら進みます。参加者はYouTubeのコメント欄から質問ができます。20時開始のため、子どもの寝かしつけなどでリアルタイムで見られず、はじめの頃はアーカイブで見ていました。熱量の高い講義に、それぞれの講師の方の得意領域や活動内容が異なり、社会と繋がっていく高揚感のようなものを感じながら見ていました。


課題が出る

少し経つと、課題が出ました。「私の好きなもの」「私の買ったもの」について2000字で書くというもの。noteに書いて、受講生限定のslackに投稿します。

締め切りまで期間があったものの、早々に数名の受講生が記事をアップしていました。読んでみると、自分には書けない文ばかりで、みなさんの文章の完成度の高さに驚きます。私はライターを始めたばかりで「構成を作って書く」「目的に合わせて書く」「人の心を動かす文章を書く」といったことへの苦手意識がありました。

そして、数名の記事に5歳さんの講評コメントがついていて、熱量と、文章の細部、人柄まで見ているかのようなコメントに度肝を抜かれます。受講生は約300名。年齢も職業も、バラバラです。受講生みんなの書いたものと添削コメントがオープンな場で見られるのはすごいことだと感じました。絶対に課題を出そうと思ったと同時に、見られるのが「マジで怖い!!」と脊髄反射で思いました。

私はライターを始める前からInstagramで子どもとの積み木遊びについて綴っていて、フォロワーさんが1600人にじわじわと増えていました。「好きなもの」かつ「ほかの受講生は書かなさそうなもの」と考えたときに、積み木しかない!と思い、1週間くらいかけて書きました。

締め切り2分前くらいに記事をアップ。ギリギリでいつも生きているにもほどがある。そうしたら、何人かの受講生がコメントをくれたのです。

「積み木というと、すごく古いもので、昔の家しか買わないとか思ってたところもありますし、レゴとは違って知育には役立たないとも勝手に思ってたと思います。でも、それって、大人が勝手に思ってるだけで、積み木の魅力ってそんなことじゃないんですね!

う、嬉しい‥!伝えたいことが伝わったのかなと感じました。Instagramでは積み木好きな人同士で交流していたため、そうではない人にも「積み木」の良さを感じてもらい、選択肢の一つになればと書きました。子育て中ではない方からのコメントに嬉しくなります。Twitter上でも、ライター仲間で子育て中の方からの反響があり、実際にお子さんのクリスマスプレゼントに選んでくれたとの声ももらいました。

しばらくして、5歳さんからのコメントがついていました。緊張しながら見ると・・・

「この文章の素晴らしいところはとにかく「好き」が伝わってくることです。片岡さんって完全におもちゃオタクですよね?好きな気持ちが昂ぶって、めちゃくちゃ調べるし、そのおもちゃの成り立ちとかもチェックしてそうだし、その姿勢がビンビンと伝わってきました。

たぶん文字数制限をしなかったら1万字でも2万字でも永遠と書けるんだと思います。僕は常々、その事柄をどんだけ考えたかで文章の質量が決まってくるなと思っています。片岡さんのこの3000字くらいの文章には何万文字分のエッセンスが凝縮されています。だから面白いんです。全部を書ききらなくても、読者にはその熱量がひしひしと伝わってくるものです。

多分片岡さんは「好きなこと」を書かせたら、相当いい文章を書くタイプだと思います。なので好きなことや興味関心を全方向に向けてみてください。

え????

なんだか相当褒めていただけているし、激励をもらっているな????!!と震えました。書くことだけではなく、生き方に対するコメントをもらえる、すごい場所だなと感じました。


添削をすることに

さらにしばらく経つと、「受講生の中から添削チームを作りたくて、入ってもらえませんか?」と声をかけていただきました。積み木のnoteを読んで、選んでくださったらしい。

嬉しい!けど、こわい!講義を受けてひっそりと鍛えようと参加したのに、皆さんの文章を、添削する‥‥?!!

でも、断る理由はないとも思いました。これまでも、受講生の皆さんや添削コメントからの学びが多かったことを考え、今の時点でできる限りのことをしよう、と添削をしはじめました。

最初の読者のようなつもりで、細かい文法よりも、どこが良かったか、どの部分をもっと知りたいと感じたのかを伝えるよう心がけました。参加者の皆さんが添削へ好意的な反応をしてくださり、5歳さんも指示などはなく(!)それぞれのペースや個性で取り組んでほしいというスタンスだったので、思うようにやらせてもらいました。

責任感が芽生え、モチベーションが上がり、講義への参加姿勢も変わっていきました。なるべく生配信で参加して、コメントやツイートをしながら視聴するようになりました。


講師の方の活動とリンクする課題

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ライター&コンサルでお世話になっている中村洋太さんの登壇もありました!じきるうさんとの3者トークもとても面白かった。

課題は毎回出たわけではなく、講師の方の活動とリンクする内容のものもありました。例えば、医師である西智弘さんの講義の際は「私たちの人生会議」というテーマでの課題が出ました。

コピーライターの牧野圭太さんの講義では「私が美容室へ行く理由」というテーマで、エピソードコンテストへの提出作品でもありました。牧野さんは全ての受講生のnoteを読んで一言ずつコメントをしてくれました。

講義に加えて、「テーマのある文章を書く」経験と、同じテーマで書いた他の受講生の文章を見ること。さらに講師の皆さんそれぞれ著書や書かれた記事などが世の中に多くあり、目を通して何を感じるか。

ぶんしょう舎で学びながら、課題に加えて、心の動いた出来事をnoteに書いていました。並行していくつかのメディアの問い合わせ窓口からライターとして営業活動をしていたところ、島での子育てについての連載が始まることになりました…!ここ半年で起きた出来事です。


講座を受けているあいだにしていたこと

①講義を聞いて刺激を受ける
②講師の方が書いた記事、インタビューされた記事、書籍などを読む
③課題を提出(アウトプット)
④受講生皆さんの文章を読み、良いところはどこか見極め、どうしたらより伝わりやすくなるのか考える(添削)

振り返ると、この4点を続けていました。④は添削という形ではなくても、人の文章を見て考えることが、学びにつながっていたのかもしれないと思います。

私は今、マレーシア在住で文筆家、編集者歴20年になる野本響子さんの執筆コミュニティにも参加しています。(このコミュニティについても改めて書けたらと思っています。)

ここでの約束は、「お互いの文章のいいところを褒める」こと。「人の文章にコメントをするのは編集者的視点の一歩」と野本さんがお話していて、添削チームでしていたことともリンクするように感じました。


落ち込むときもあるけれど

皆さんの「書くこと」「伝えること」「企画を作ること」への情熱やプロ意識、継続してきたことへの自負のようなものを見て、「勉強になる!!」と思うと同時に、「ここまでの覚悟はあるのか??」と何度も自問自答しました。講義中に「よくこういう文章を書いてしまう人がいるのですが‥」とよくない例の話が出れば、「ああそういうこと、やってるなあ‥」と赤面しながら聴くこともしょっちゅう。

色々な方の書くことへの思いや手法に短期間で触れたからか、消化しきれていない部分もあります。

「もっと文章がうまい人がいるし、まだまだ書き続けなければそこにはとてもたどり着けない」「添削者になったからこそ、課題の文章出すの緊張しすぎる」「他の人の添削の方が嬉しいはずだ」(暗い‥!)なんて、思うこともありました。

文章力って、自分を客観視するのが難しい。ただ、めんどくさがりですぐ楽な方を選ぶ私が、講義をすべて視聴して課題を提出できたのは、少し自信を持って良いのかもしれないなと感じています。


これから

「夢は口にするところからはじまる」
よくそういわれるが、ただ口にしただけでははじまらない。より具体的に、わかりやすく、そして聞いた人がワクワクするような言葉でないといけない。ライターを志す人だけではなく、言葉の力をつけたい人にも【ぶんしょう舎】の講義を受けてもらいたい。
僕がライター講座で学んだことを、【ぶんしょう舎】で次の人に渡せればと思っている。

5歳さんの記事にあった言葉です。

私にとって、ライターになることが夢なのかはわかりません。ただ、「楽しいことをしていたい」といつも考えています。

書くことに対して、まだ大海原にこぎ出したばかり。

「好きなことを書く」

このシンプルなことを、まずは続けてみたい。それに気づいたぶんしょう舎への参加でした。ぶんしょう舎はひとまず終わりましたが、今後も5歳さん発の面白いことはまだまだありそうですし、講師の皆さんの新刊や講座も続々とリリースされています。

離島にいるから、コロナだから。今の環境でも、自分は何が好きで何をしたいのか、楽しいことを見つけられるんだなあというのも大きな気づきです。主催者の5歳さん、講師の皆さん、交流していただいた受講生の皆さん、ありがとうございました!

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