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【倫理の指導案】ロールズ(正義論)×とあるヒーロー世界の物語

本授業のターゲット生徒
全生徒に一度は考えてもらいたいので、全生徒!!!

平等にしよう。平等にしよう。
男女平等、クラス平等、全校生徒平等
「なんでおれはダメなのに、あいつは許すんですか!」


平等って、平等じゃないからな。


|授業の概要|

分野:ロールズ(正義論)
テーマ:とあるヒーロー世界の物語
目標:世の中に溢れる平等について、再考する。

確か、国だったか?どこかで「うさぎとかめ」の例を用いて指導案が公開されていたようにも思います。(淡い記憶)
スライド付きで題材も昨今の話題に寄せて作り直しました!

|筆者の紹介|

この記事を書いている人:
ゆとりんり(倫理教員)
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
ブログで「ちょっと変わった授業アイデア」まとめてます。

|このページの見かた|

ゆとりんり流、スライドの授業での使い方はこちらで紹介しています。黒板に映せるように背景を黒くしています。


\導入/

今回はヒーローについて考えます。ヒロアカとかヒーローものって漫画に多いですし。焦点を当てる先を変えてみます。(とはいえ、ヴィラン側にも感情移入できるのがヒロアカの面白いところですよね!)

突然ですが、みなさんならどちらを助けますか?

スライド1枚目


実際過去振り返っても不憫じゃないですか?
生まれた時から「悪者」のレッテルを貼られ、もしヒーロー側として怪獣が生まれていたら話変わってきますよね?(参考:怪獣8号)

スライド2枚目


\展開(不平等について考える)/

ここからはグループワークです。平等に対する価値観は人それぞれ、多様な価値観を共有するのも本授業の魅力です。

おそらく誰もが1度は「なんでおれだけ」と思った経験があるはず。実際私も大学生の時ずっと思ってました。当時の彼女に「だったら自分から何か行動したらいいやん!」と怒られましたが…。
そんなことは置いておいて、そんな部分に問いかけた発問です。

ここからは不遇や不平等について考えます。
グループで「何もしていないのにチャンス少なくね?」ということを探して、共有してください。もちろん経験談でも良いです。

スライド3枚目


不平等についていえば、呪術廻戦の中でも名言が出てきました。気になる方は以下の記事からどうぞ。

生徒に本日のテーマをはっきりと示します。
何について考えるのかわかっていた方が、思考しやすいですし、ぶれにくい。「ん?これ何の時間?」を作らせません。

本日は「世の中にある平等と不平等」について議論していきます。
このテーマは常に頭に置いておいてください。

スライド4枚目


シンキングテーマと一緒に、本日の登場人物を紹介します。
ただ、人物と思想を暗記では面白くないし、考え方を自分のものとして応用できません。「考える」とセットで生徒には印象付けます。

ここでロールズという人物を紹介します。
彼は正義の実現のためには「機会均等」と「格差の是正」が必要であると説きました。
恵まれない人に、あえて不平等を。という考え方に繋がります。
みなさんはそんな事例をご存知ですか?

スライド5枚目


すごく単純ですが、ヨコ文字ということで、カッコよさげなスライドにしました。シンプルながらもパーーンと。プロフェッショナルにインスピレーションを受けて。

現代ではこちらの言葉の方をよく耳にするかもしれません。「アファーマティブアクション」という言葉を聞いたことがありますか?


\展開(不遇なヒーロー)/

ここからはグループワーク。とある世界線を題材にします。
ある漫画に影響を受けているように感じるかもしれません。かもしれないだけでしょう。

さて、突然「アファーマティブアクション」と言っても難しいでしょうから、物語を持ってまいりました。
一度、静かに、黙読してみてください。時間は1分30秒。自分の考えをもつところまでが、ミッションです。

スライド7枚目


そして、そのまま個人ワークです。グループで話をさせて盛り上がれば成功という訳ではありません。段階1をクリアした状態で、2から考えさせましょう。自分の考えを持った状態でグループワークです。

では、個人ワークに移ります。1はみなさん、今考えたと思いますので、2・3について、考えてください。必要ならメモってもいいです。必要なら能力を駆使しても良いです。
この後、持った考えを踏まえてグループワークなので、しっかりと自分の考えを持っておくように。

スライド8枚目


代案とかって、結構大事かもしれないですよね。意見をいうのは簡単だけど、じゃあ代案出せんのか!となると話は別ですし。
国会にしても、東京のジェンダーレストイレにしても。世の中においてここが難しいところです。

ステップを踏んでいきましょう。まずは意見を持てるようになるところから。

では、グループワークに移ります。
お題は簡単です。この学校の取り組みに賛成・反対、どちらですか?
もちろん理由も話せますよね?
そしてそして、みんなならできるはずです。
反対がより少なくなるであろう代案を出してください。

スライド9枚目


\まとめ(現実世界へ)/

考えたことを現実に落とし込みます。
生徒がタブレットを持っていること推奨です。

今日考えてもらったことを、現実世界に転用してもらいます。
自分で考えて、検索してみて下さい。わかった人はグループで共有してもらっても構いません。

スライド10枚目

現実世界の問題に対してはどう感じましたか?共有してみてください。

スライド10枚目



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以下の有料記事では、記事中にもある「Googleスライド」を丸々全部ダウンロードすることができます。(記事中で紹介しているスライドは一部です。

ダウンロードできるスライド
・形式:Googleスライド
・ページ数:全10ページ
・設定:1時間分

Googleスライドのダウンロード方法

購入して、あとは授業で使うだけ。ぜひ楽しい倫理を展開してください!


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