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【アニメ×倫理】呪術廻戦×ロールズ&アマーティア=センで考える、平等とは。

最近アニメ・マンガ共に、爆発的人気の作品『呪術廻戦』を題材に、倫理します。

アニメ『呪術廻戦』第5話での、伏黒恵の名言から考えます。(マンガ2巻)

不平等な現実のみが平等に与えられている。
因果応報は全自動ではない。
悪人は法の下で初めて裁かれる。
呪術師はそんな”報い”の歯車の一つだ。
少しでも多くの善人が平等を享受できる様に
俺は不平等に人を助ける。

テーマ:平等とは

最近話題の作品。
わかる人も多いのではないでしょうか?
Amazonプライムでも無料でみることができます。
毎週が楽しみで仕方ないですね。

伏黒恵は、主人公の虎杖悠仁の同級生。

この言葉は、両面宿儺 VS 伏黒恵 の中で、出た言葉です。
この名言だけを、ひたすら深掘りする記事もあまりないでしょう 笑


伏黒恵の平等観

この言葉には、伏黒恵の芯となる思想が見られます。
まずは、こちらの言葉

不平等な現実のみが平等に与えられている。

伏黒恵の姉は、
「誰かを呪う暇があったら 大切な人の事を考えていたいの」
と発言するほどの善人だった。

しかし、この姉は呪霊により呪われてしまう。
このことから、伏黒恵の平等観は発言のようになった。

この発言の意味とは、

〈ゆとりんりの解釈〉
善だろうが、悪だろうが、悪いことはおこる。
しかし、善人にも悪いことがおこるという不平等も、
平等に与えられている。(機会均等の平等)

そして、悪人に悪いことを与えるには、待っていては不可能。
そしてこの発言につながる。

因果応報は全自動ではない。
悪人は法の下で初めて裁かれる。
呪術師はそんな”報い”の歯車の一つだ。

呪術師として、機会均等を壊すことが目的なのだろうと思います。

とくに最後の言葉は恵思想の真骨頂。

少しでも多くの善人が平等を享受できる様に
俺は不平等に人を助ける。

本来なら、平等に与えられるはずの悪いこと。
でも善人がそれを受けるのはおかしい。
だから、自分が善人と判断した人物は、不平等でも助ける。

伏黒恵の平等とは、
マイナス要素とプラス要素が起こる機会を示している

簡単にいうと、

〈ゆとりんりの解釈-この記事のメイン-〉
善人には、いい事を。
悪人には、悪い事を。
この平等を目指したいが、現実はちがう。
現実は、善人にも悪人にも、いい事悪い事が平等に起こる可能性がある。

これが伏黒恵の平等観である。
ロールズとアマーティア=センを合わせたような思想である。


ロールズの正義論

ロールズは、倫理で正義の観点で扱われる。

彼は、正義を ①機会均等 ②格差是正 の2つで構成されるとしている。

①機会均等
自由追求の権利はみんなに与えられる。
②格差是正
自由追求で広がる格差は肯定。
しかし、最も不遇な人は、社会全体で改善する。

ロールズは、自由をよいものととらえ、みんなに平等に与えられるとする。
伏黒恵は、いい事悪い事すべては、みんなに平等に与えられるとする。

そして、格差是正について、
『みんなで』というロールズ。
『俺は、不平等に助ける。』とする伏黒。

理想と現実を知った上で、俺はそうするという伏黒恵。
かっこいい。


アマーティア=センの平等観

センはロールズと並び、正義論ででてきます。

センといえば、潜在能力。
センといえば、アファーマティブ・アクション。
今回注目は、後者です。

アファーマティブ・アクション:
これまで不利な立場に立ってきたひとたちの格差是正のため、
あえてそのひとたちを優遇する不平等な積極的措置を行うこと。

一部の人にだけ、人的に有利な措置を行うことは不平等である。
しかし、普通に生活していれば、不利な人は自然と不利になる。

伏黒恵の思想と似ています。
不遇な人を助けるための、不平等な行為。


結論

さて、平等とはいいものでしょうか?
日本では、平等平等と言われますが、
平等って、いいものとは、限らないのです。


このマンガでもやってください!
などリクエストありましたらコメントください!!




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