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塾講師の私にASCAの「逆境スペクトル」がぶっ刺さった訳


皆さんこんにちは。
ホリードAです。

いきなりですが、皆さん。
ASCAさんを知っていますか。

「CHAGE and ASKA」のASKAさんではありません。
KではなくCの方のASCAさんです。アニソン歌手として知られています。

私はアニメにはあまり詳しくありませんが、疾走感がある曲が好きなのでアニソンはよく聞きます。私はもともと同じくアニソン歌手として有名だったLiSAさんのファンでした(後に鬼滅の刃の「紅蓮華」や「炎」であそこまで世間の注目を浴びるとは全く想像していませんでしたが)。

LiSAさんとASCAさんは同じアニメの主題歌を担当することが多く、LiSAさんの曲を聴いていると、関連ソングとしてASCAさんの曲が流れてくることが多く、気づかないうちに存在を認知していました。何度か曲を聴いているうちに、「いやーテンション上がるな、探したらもっといい曲あるかも」と自ら調べるようになります。

そうして見つけたものの一つに「逆境スペクトル」という曲があります。その歌詞は、自分の心に痛いくらい刺さってくるものがあり、最近では永遠とこの曲をリピートしています。

特に刺さる歌詞がCメロである以下の部分です。

いつからか描いた幼気な理想も
気がつけば今は泥まみれで
からがらに辿った記憶の片に渦巻いて
少しも枯れずに咲く祈りを守り抜きたい

ASCA 「逆境スペクトル」 作詞作曲ノイ

今回の記事では、上記の歌詞と私の人生を照らし合わせ、どうしてこの曲が私に刺さったのかを明らかにしていきたいと思います。

いつからか抱いた幼気な理想

 私が現在働く学習塾でアルバイトの採用面接を受けたのは、高3の時でし。塾で働けるということに、大きな期待感を抱いていました。きっと勉強に主体的で、意識が高く、生徒だけでなく講師に対しても情熱的な、そんな講師たちと切磋琢磨できるような環境に身を置くことができる。そんな期待感に満ち溢れていました。

気が付けば今は泥まみれ

 働き始めると、私が期待していたような素晴らしい講師が確かに存在しました。そんな先輩講師たちを、私は、兄や姉のように慕っていました。しかしながら、教室の規模が拡大するにつれ、教室内の環境は加速度的に悪化していきます。生徒数が増えれば増えるほど、講師も多く雇わなければならなくなります。そして、講師数が増えれば増えるほど、統率者の監視の目が行き届かなくなり、講師のモラルも少しづつ低下していきました。そして、講師のモラルが低下したことで、リーダーによる圧政が支持されるようになりました。講師同士の信頼感は損なわれ、お互いがお互いに猜疑心を向け合うようになります。最終的に、私たちの教室は、「実力のある講師だけが生き残ればいい」という弱肉強食的な環境となりました。すると、新人講師や人より要領の悪い講師は、「教室内弱者」として、上層部から劣悪な弾圧を受けることになりました。やがて教室内は、リーダー派とアンチリーダー派に二分されていきました私が今の学習塾に入っていた時に思い描いていた理想は、気が付いた頃には「泥まみれ」になっていたのです。

https://www.youtube.com/watch?v=kv4UK5UKkjo

からがらに辿った記憶の片に渦を巻く

 「からがら」とは、"命からがら"のことでしょう。そして、私が命からがらに辿った「記憶」というのは、自分のこれまでの人生と重なります。学習塾で経験した多くの葛藤や挫折だけでなく、自分自身の生い立ちを回想すると、これまでの私の人生は、本当に「泥まみれ」だったと思います。理想を掲げては壊され、掲げては壊されの連続でした。

そして、私はあることに気付きます。

「人は夢を見つけられないのではない。
 きっとどこかで壊されてるだけだ」

ということに。

少しも枯れずに咲く祈りを守り抜きたい

 ここでの「祈り」は、私が考える「夢」と同義です。私が本当に苦しかったのは、自分が理想とする環境で働けなかったということではありませんでした。私と同じように、理想や期待に満ち溢れて教室にやってくる講師や生徒の「夢」が壊されていくのを、何もできず、ただ横目で見ることしかできなかったことです。一人一人の「夢」が枯れていく中、何もできなかったことが悔しく、そして苦しかった。
 
 「生徒と離れるのは辛い、でもこれ以上働き続けるのはもっと辛い」と涙を流す講師を前に、私はただ話を聞くとしかできませんでした。「このまま堀先生と授業をしたい、でもこの教室環境じゃ無理そう」と退会を検討していた生徒を、私は引き留めることができませんでした。

 私が働く塾は、「夢」の重要性を生徒に伝えることはコンセプトの一つに掲げられていました。けれど、私がいた教室は、間違いなくその真逆を走っていました。講師の「夢」を壊し、そして生徒の「夢」を壊していた。もちろん、生徒の保護者の方の「夢」も壊したことでしょう。そんな現状を前に嘆くことしかできなかった私は、加害者も同然です。だからこそ、これからの私の人生は「抱いた夢を壊さないで済む社会」を創るために尽くそうと考えようになったのです。人々が抱く「祈り」を枯れないように守れる存在となりと強く思います。

 現時点では、以下のような構想を抱いています。
 まず、今働く学習塾の教室長となり、まずは「夢を壊さない教室」を創ります。そして、おそらく約十年後になりますが、市議あるいは県会議員、もしくは首長となり「夢を壊さない自治体」を創ります。次に、国政に進出し、「夢を壊さない国家」の形成に寄与します。

 どこまでいけるかは分かりません。ただ、少なくとも、今自分が抱いている「人々が咲かせる祈りを枯らせずに守り抜きたい」という自身の「祈り」だけは、何があっても枯らしてはいけないと思っています。全ては、そう。

https://www.youtube.com/watch?v=kv4UK5UKkjo

私を含む、夢を抱いた全ての人が、笑えるように。


それではまたどこかで!



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