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パネマジ

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日も暮れ、煌びやかな街が、姿を現す頃、俺は彼女を待っていた。
1ヶ月前に始めた出会い系で、女性と食事に行けるという約束に漕ぎ着けることができた。
しかし、15分経っても連絡が来ない。思い切って通話ボタンを押してみた
あっ出た!よかった〜と安堵する。約束だけして、バックレる女は意外と多い。経験者は語る。
女とまともに待ち合わせしたことがないので、一応、ラインで自分の服装の画像を送ったら、向かっているとのこと、ちゃんと来るのは風俗嬢くらいだと思っていたが。近くにいるよ〜との連絡が入り、周りを見渡してみると...ラインの写真とそっくりなブスがそこにいた。勇気を出し、莞爾と笑って、醜女に話しかけた。
「よっす〜!Sちゃん?なに食べに行く?焼肉か?バーガーか?」
出だしは好調である。
そしたら醜女が
「よう!!焼肉?場所わかるの?(笑)じゃあ私が行きつけのバーガーいこっか!」
小馬鹿にしたような話し方で接してくる彼女をあまり気にせず、ハンバーガー屋へと向かった。
「仕事は何してるの?」
「俺は、燃料やってるよ。風呂や料理を作るときに必要な生活インフラだよ。Sちゃんは?」
「当ててみて!」
めんどくせえなこの女。
この後、今まで経験したこともない出来事が待ち受けているのであった。
難なく彼女の職業(投資家)を言い当てた俺だった。なんだかよく分からん仕事だが、そういう類のものには、全く興味ないので、ここでは割愛する。
しばらく歩くと目的地のバーガー屋に到着した。俺はチキンバーガーとタピオカを頼み彼女は、チーズバーガーとタピオカを頼んだ。彼女とは相性が合うかもしれない。
そして、席に着くや否や彼女が「あっ!会社の人から電話だ!トイレ行ってくるね!」と言い残し、そそくさとお手洗いに走っていった。俺はここで疑念を抱いていた。投資家って会社に所属してるのか?ということ、そして、明らかに彼女の電話が鳴っていなかったのである。(トイレに行きたかった口実だろうな。)と鷹を括って、バーガーにかぶりつき、タピオカを飲む。ファーストフードとタピオカの組み合わせはこんなにも合うのかと驚嘆した。
そして二口三口と黙々バーガーを食べていても、依然として彼女は帰ってこない。トイレは一階だったので、試しに見に行っても人気なし。「もしや?」と思い席へ戻り、食いかけのバーガーを完食する。このときには、食い始めて30分が経過していた。
帰ってきて、ハンバーガーが無かったらビックリするだろうなコイツのも食ってやろう。と遊び心を抱いて、二度と会うことのない彼女の餌に手を伸ばして、完食までしてしまった。これで腹一杯だな、とひと段落つく。
俺のバーガーを食い始めてから、1時間が経過、トイレはあれから彼女らしき人は出てこない、彼女の餌を食っても、一人。
すべての条件が揃っていた。
『バックれられた』
流石にやられたと北叟笑む。このままじゃ埒が明かねえな〜と呆れ、夜の街と言ったら?と思案してみる。やっぱ酒か?女か?男もいいな。全部楽しもう。1日くらい羽目外してみようかとヤケクソモード全開で夜の街へ飛び出した。

この写真は、ブスがラインのプロフィールに設定していた画像である。俺とのバーガーは食わないくせに、きたねえツラでバーガーを頬張ろうとしている姿である。

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