移動した距離
もう一度ロサンゼルスに行くことがボクの目標。コレは死ぬまでにやり遂げなければならないリストになる。それぐらいボクにとっては重要なモノだ。
基本的にボクはじっとしていられないタチなので、暇さえあれば出かけている。余裕があれば大学時代なんかは片道で数10キロもある距離を自転車で旅したことがある。
そんなボクは大学時代に念願のアメリカに旅立つことができた。夢が1つ叶った瞬間だ。降り着いた先はロサンゼルス。行く前からウキウキだった。見たこともない景色と人と食べ物に出会えると考えただけでニヤニヤが止まらなかった。
空港ロビーを抜けて外に出た瞬間の感動をボクはいまだに忘れない。あのなんとも言えない空気と暖かい陽気。言葉も人種も違う人が横を通り過ぎるだけで高揚感が後から押し寄せてくる。こんな感覚がこの世の中にあったんだ!と初めて覚えた。
もし、あの日の瞬間に価値を付けるとしたらボクはいったいいくら値段をつけるだろう。
感動というものに価値がつけられるとは考えられない。プライスレスという言葉はこういうことかもしれない。
そこだけの空気
1週間が滞在期間だった。だからボクは全身で楽しんだし、五感をフルパワーで学んだ。大学の研修の一環で40万の大金をはたいたからにはそれなりのことを身につけて帰りたいとも思った。
言ってみればほとんどが観光だったかもしれない。でもボクにとっては全てが勉強だった。見るもの知るもの食べるものが初体験で新鮮で面白かった。無駄なことなど1つもなかった。
それから、日本人向けのフリーペーパーを発行しているlighthouseさんにお邪魔する機会があった。毎年この研修プログラムに組み込まれている会社さんでお世話になっている。特に社長さんが面白い。
社長の込山洋一さんは高校の時に英語もわからないまま100万円を握りしみてロサンゼルスに飛びったというから驚いた。そのぐらいの度胸がなければ海外で成功するなんてあり得ないのかもしれない、と今になって思う。
実際にお会いできる機会もあって貴重な時間をいただいた。
2日目4日目と過ぎていくうちに、だんだんと奇妙な感覚になっていく自分がいた。ここが家なんだ。と思っている自分がいる。
アホか、家は日本にある。でも、ココも家だ。間違いなく家だ。そう思える自分がいる。今思えばロサンゼルスの気候は豊かで、人間味の空気がある街だ。現地の人たちは日本に比べてのんびりとしていて、とても穏やかな人で溢れていた。
最終日にlighthouseの仲良くなったコーディネーターさんにボクは「30になるまでにもう一度帰ってきます!」と言った。
体験が全て
日本に帰ってきて改めて感じた。ロサンゼルスは良いところだ。紛れもなく良い場所だ。
日本からロサンゼルスまでおよそ9000キロ。ボクはこの距離を移動した。そして見たこともない土地でいろんな初体験を味わった。
誰かが言ってたな。
“人の経験値は移動した距離に比例する”
ボクはこの言葉が大好きだ。その言葉どおりの体験を証明したから。
これから先人生は長い。でもそう思うぐらいに一瞬だ。限りある時間をもっと活用していく。世界を見て歩き回りたい。この体に染み込ませてそこから絞り出せるエキスでどこか知らない誰かに同じ体験を味わってほしい。
ただそれだけ。
参考
Lighthouse
https://lceusa.com/
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