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気ままな鑑賞エクササイズ#20 伊藤若冲「樹下鳥獣屏風図(右隻)

1時間でnoteを1記事作る、エクササイズのような鑑賞をやっていこうと思います。記事を読むだけでも、同じように時間を測って擬似体験してみても面白いかも。

<ルール3.0>
・作品を3分鑑賞して気づいたことを話し、文字起こしします。
・その後15分を目安に、書籍やネットで調べます。
・再度作品を3分よく見ます。
・5分て調査の結果や、改めて気づいたことを話し、文字起こしします。
・30分を目標に記事を編集します。
・上記の作業を1時間で完成させ、毎日続けます。
(2021.9.7改定)

では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら

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・3分の鑑賞で気づいたこと

たくさんの動物たちが描かれていますね。なんかタイルみたいな感じなんですね。真ん中には大きくゾウがいるけど、風船みたいな感じの丸まり方と何だろう・・この角度のすごいついた牙が特徴的ですね。

ゾウと言ったら、鼻とかね耳とかそういうのが描き所な気がしますけど、なんかそれよりもこのでかいんだぞ、丸いんだぞっていうのがすごく強調されてる感じがありますね・・真正面から見てますもんね。そうするとあんまり鼻とか耳のシルエットが見えないもんね。本当前からだと風船みたいな・・

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後ろには海みたいな・・湖かな?が広がっていて、馬が浮かんでますね。なんか白鳥みたい・・あの馬のたてがみがすごい首にへばりついてるのが可愛いですね。これもなんかたてがみってなびいてるイメージがありますけどね、濡れてるからからべちゃってこ張り付いてるのかな?

木の上には猿とか、桃みたいな木の実もなってますね。でもタイルで描いてあるからなんかパイナップルみたいに見えますね、この黄色いのは・・

右上の方には何だろう、ラッコかカワウソかみたいなそんなのもいて・・この猿の顔めちゃめちゃいいですね!なんかすごく単純化されていて・・

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左下の方はイヌかな?猫かな?そして牡丹みたいな花があったりとか・・あとこれは牛かな?牛っぽいやつのこの柄が途中からタイルでデジタル化してってるみたいに見えるのが、ちょっとかっこいいですね。

なんか描かれてる動物の顔の種類が、リアルに描こうとしてるのと、かなりを抽象化してるのが混ざってるかんじがして、それが面白いなぁ・・

龍みたいなのもいますね・・いや、麒麟かな?なんかそんなのも入って、空想の動物もいるんですね。その後ろはなんだろう・・ピエロの帽子かぶったみたいな白いやつがいたりとか・・

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あとトラの柄が・・またこれはちょっと独創的で・・あと右の方にはイノシシ、獅子もいますね・・ヒョウかな?このヒョウとかトラの尻尾がなんか蛇がいるみたいにも見えますね。

・作品・作家について
伊藤若冲
「樹下鳥獣屏風図」18世紀後半

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・調べたこと

- 樹花鳥獣図屏風[じゅかちょうじゅうず びょうぶ]:紙本着色、六曲一双。無款。右隻では正面を向く白象を中央に配し、周囲に獅子・豹・猪・栗鼠・麒麟・牛・兎・鹿・手長猿等さまざまな種類の獣と樹花を、左隻では鳳凰を始めとし、鶏・鵞鳥・雉・錦鶏・孔雀・七面鳥・鸚鵡・鴛鴦・白鷺等、多種多様な鳥と樹花を描く。伝来は不明で、元は右隻の《群獣図》のみ確認されていたが、平成5年(1993年)に現左隻の《鳥図》が発見され、一双の《樹花鳥獣図屏風》として静岡県立美術館に所蔵されるようになった。表装も対になるように改められたが、右隻133.0x357.0cm、左隻137.5x364.0cmと左右で大きさが異なっている。「白象群獣図」と同様の技法だが、比較すると本作品はいい加減な箇所が目立つ。桝目の描き方が乱雑となって、四角というより円に近くなり、濃い彩色の部分もやはり円く、左上ではなく中央に塗ってある所も多い。更に下地であるはずの正方形の形が、絵のモチーフの彩色に干渉してしまっている。しかし、動植物自体のフォルムは若冲らしさを止めている事から、若冲自作ではなく、若冲の下絵を元に弟子たちが描いた工房作で、その完成度から何らかの染織品の下絵として制作されたと考えられる。寛政2年(1790年)頃、若冲70歳代中頃の作。静岡県立美術館蔵。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E8%8B%A5%E5%86%B2
「枡目描き」って?
まず、淡墨で縦横約1cm間隔の線を引き、画面全体に方眼を作ります。その上から、絵柄に合わせたごく淡い色を薄く塗って下地を作ります。次に、方眼一つ一つを先ほどよりやや濃い目の色で正方形に塗り込めます。その正方形の隅にもっと濃い色を小さく付け加えて、ようやく方眼一つの出来上がりです。必要なところにはさらに色をつけたり陰影を施したりして全体の調子を整え、完成。実に根気のいる、気の遠くなるような作業です。伊藤若冲が発明したと考えられる独自の描法です。ちなみに《樹花鳥獣図屏風》の高精細複製品を用いて、当館の実技室担当職員が数えたところ、一双で11万6,000個を越える方眼が確認できました。

右隻は「獣尽くし」左隻は「鳥尽くし」で、それぞれ実在の身近なものから、外国産、はたまた空想上の生き物まで、様々な鳥獣が水辺に群れ集う風景です。「尽くし」の趣向や白象・鳳凰が各隻の主役であるところから、吉祥性の強い大変おめでたい屏風と言えます。この時代ならではの、若冲なりの「異国」の風景を表すとの説もあります。
http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/collection/jakuchu/

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・さらに5分の鑑賞で考えたこと

これも屏風絵だったんですね。ちょっと気づかなかったです・・よく見ると6つの画面に分かれてますもんね。

で、これタイルかと思ったら、こういう升目描きっていう升目で分けて描いたという事みたいですね。こうすると作業はしやすいのかな?

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なんでこういうやり方をしたのかっていうところまでは調べられなかったんですけど・・なんか若冲さんの独特の描き方らしいですね。弟子に指示がしやすいとか、下絵から本描きに移行しやすいとかそういう感じなんですかね・・

あとこれは6双の屏風なんですけど、もう1ペアであって、今日見たのは右隻、右側の6枚で、左側のまた6枚の絵が別にあるんですね。

それは「鳥づくし」って言って鳥がいっぱい描いてあって、一番でかい鳥は鳳凰かな?でクジャクとか、鶏とかキジとかね、いろんなこっちも鳥が・・あとカイツブリ?オシドリ?いっぱいいるね。そんな絵ですけど。

両方とも静岡県立美術館が持っているんですけど、そこのページだと2つのペアが並べて画像が配置してあったんですね。何かそれを見ると・・あ、もちろんその右と左の画面が一つに繋がって見えるんですけど、なんかこうちょっと天国とか極楽とか、そういう感じに見えてきましたね。

僕これペアだったの知らなくて、このゾウの方しか今まで知らなかったので、そっちだけだと・・なんだろうな動物園とか、図鑑とかそういうイメージだったんですけどね、色んな動物がいてっていうので・・

でも2つ並べるともっとなんか極楽感と言うか、ユートピア感がすごいなーっていう感じがしました。人間が全然いなくて動物たちが、わ〜っていて・・なんかその世界の王様みたいな感じで、鳳凰とゾウがいるみたいな感じとか・・

ちょっと神話とかそういう感じかな?この木の感じとか、水の感じとかも、2つ並んであるとまた全然感覚が違うんだなっていう風に思いました。

で、なんか似たような作品がもう一個あって「鳥獣花木図屏風」って言うねあの出光美術館が持っているものがあって・・でまあこれどっちかが、若冲が描いたやつじゃないっていうのもあるみたいなんですけれど、2つが似てるから、それがいろいろややこしくて・・どっちがどっちなんだろうって言うので、あの混乱して結構あの調べるのに手間取ってしまいました。

若干細部が違ったりして、似てるんだけどもう一個の方はこうロバみたいなのがいたりとか、トラの模様とかもなんかもうちょっとちゃんとトラっぽく描いてあったりとか・・あとゾウの背中に敷物みたいのがあって、なんかこっちのゾウは人間に飼われてる感があったりしますね。

あと独創的とか、まあ独特の描き方っていう解説はあるんですけど、何でこれを描いたのかってのはあんまりの触れてるものがなかったので、ちょっとそれはなんか縁起物とかそういう感じみたいなことも書いてありましたけど・・めでたいものとして色んな珍しいもの・・日本にいない動物とか空想の動物とかをたくさん描いたっていう感じなんですかね・・

あなたにはどう見えましたか?
また次回!



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