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そうだ、宮城に行こう!〜仙台から川渡温泉まで〜②

憧れの仙台、憧れのせりしゃぶ。さっそく予約を入れていた「いな穂」へ向かう。
せりしゃぶ・せり鍋が食べられるお店はいくつか目にしたのだけれど、「それ以外の料理も何を食べてもおいしい」という口コミや。酒呑みの好きそうなお店の匂いがする、という食いしん坊レーダーを信じての予約。

チケット運はびっくりするくらいに無いのだけれど、実は食べることに関してだけはなぜかとても運が良いタイプ。今回もその運がばっちりと発揮されたらしい。お通しの時点で、既に幸せな気持ちに。自分好みの酒のアテ系のしっかりめの味付けで、心の中で「うっまーい!」と叫びながらキュッと飲むビールのおいしさ!

ただ美味しいことはわかるのだけれども、自分が何を食べているのかがわからない。唐揚げはコイワシサイズだけど味が全然違うし、ねっとり食感の和え物も何の白身魚か判断できる自信がない。
聞いてみたいけれど、オープン直後の15時にも関わらず客入りも良く。料理や仕込みの合間に頻繁に予約や問合せの電話もかかってきており、とても忙しそうで。お声をかけても良いものか、少し悩む。

でもやっぱり気になるし…と思い切って店主さんに尋ねてみたところ。唐揚げはメヒカリ、和え物はヒラメとメカブとシソ、と教えていただいた。それどころかお忙しいのに「目が光るからメヒカリ」と実物まで見せていただいて。地元では目にしたことも食べたこともなかったので、初めての出会いにテンションが上がる。

続いて頼んだのは、志波姫豚の豚バラ葱串。せりしゃぶもあるし、1人では食べられる量に限界があるけれど…「土地のものを1品でも多く食べておきたい!」という食いしん坊心。

これがまた外はカリッとサクッと中はジューシー、少し苦手な脂身までがほんのり甘くて旨味があって。感動を伝える相手がいないことを悔しく思いながら、心の中で「おーいーしー!!」と叫ぶ。もちろんビールの美味しさも、さらに倍増。美味い肉にビールが合わないわけがない。


「ああ、他にも色々食べてみたい…」と思いつつも。せりしゃぶをシメまで残さず食べ切ることを思うと、もう胃に余裕がないのでここで涙ながらに自重。この後はついにメインがやってくる。最初に注文しておいた、念願のせりしゃぶにいよいよ到達…!

こんもりと盛られたセリを、鴨の入った甘みのあるお出汁でしゃぶしゃぶしながらいただく。地元では七草粥の頃しか目にしない印象があるのだけれど、単体で食べるセリは清涼感があって爽やかな美味しさ。根っこ部分は根菜のような風味や食感で、葉部分とはまた違って。これらを出てきたお出汁と一緒にいただくと、上品なおひたしをいただいてる気分になれるし。鴨肉と一緒に食べると鍋感がある。しばし黙々と、せりしゃぶと向き合う。

しかしながら、たったひとつ残念だったのは。1人で食べているので量が多すぎたこと…!このセリのさっぱり感で口直しをしながら、できるならば合間に何か肉か魚をつつきたかったのだけれど。シメのことを考えると、胃袋にもはやまったくの余裕もなく。。「ここは人と来たかったなあああああ!」とちょっとだけ悔しい気持ちに。4種類から選べるシメも本当はお餅を選びたかったのだけれども、1番軽く食べられそうなラーメンを選択したくらいの満腹具合なので。仕方ないとは思いつつ、ちょっぴり悔しい。

そうしてこのシメを食べ終わったあたりでお腹もちょうど限界、予約時間の終わりも近づいてきたのでお会計に。心の中では往生際悪く「たらきくもあん肝も食べたかった…日本酒だって…」と思いながら、ご馳走様でしたと告げてお店を出ると。ほぼ満席でとてもお忙しそうなのに、なんとわざわざ店主さんがご挨拶に出てきてくださった。それだけでもう大感激なのに、「遠方から来られたのにバタバタしてすいません…良かったらお土産に」とシメにも入っていたあげ麩を渡してくださって。もうその気配りとお心遣いのありがたさで、胸がほこほこに!(ちなみに、この翌日から湯治で自炊の予定だったので。いただいたお麩、さっそくこの後で大活用されることに)

ただでさえ羽生君のおかげで仙台への好感度は高いのに、「仙台、人がやさしすぎる…」と旅の1日目にしてさらに大好きな街になったのだった。


※食べることに夢中で、温泉どころか翌日にも辿り着かず話が終わってしまったので…③へ続きます!※

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