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創始者にならなければいけない?

ゆーです。

今日は、ビジネスをやる中で、最近思ったことを書いてみます。

研究者をやってると、学術的に“一番初めに発表した”という要素が必要不可欠。
二番目になった瞬間、研究の価値が落ちる(経験という価値までは落ちないだけに、モヤっとするところ)。

そんな研究者も、大学での学術研究の道ではなく、企業で研究をするとなると向き合う価値が変わってくるのは、以前も書いたところ。

ビジネスでは、”研究で生み出す”ことに重きを置けない。
対外的なことを考え、論文を発表したり、学会で発表したりすることも多く、研究内容の質へのこだわりを抑えがち

今回お話ししたいのは、ここではないです。笑

長く研究者の道に染まっていると、創始者にならないといけない気分になる
ボクも、ようやくここ数年で少しずつ変わってきました。
ビジネスでは、一番最初になる必要はないと思うんです。

例えば、最近だとメルカリさんのビジネスとかは、もっと前に楽天さんとかが似たようなことをやってたりもしました。
それでも、「フリマアプリといえばメルカリ!」みたいな存在になりつつある。
そう、後発でも勝ってしまった

他にも社内改革とかなんて、その典型じゃないですか?
「なんか不満が積もっていってるし解決したいなぁ」となり、ここで動く人たちが一定数はいますよね。
でも、ほとんどのケースでうまくいかず、結局何も変わらないまま過ぎていく。
そんな時に、最近流行りのDXを意識した施策で一気に改善しちゃうなんてことも。

他にもこういう例はあるかと思います。
なので、一番最初に始める必要があるかと言われると、絶対ではないと思うんです(環境とタイミングって大事)。

ただ、です。
かといって最初であることのメリットがないわけではない。
なんなら、最初にやり始めた方がいいのは間違いない。

サービスの提供を開始したときに、明確な競合がいないと「〇〇といえばココ!」というのを印象付けられます。
そうなれば、後発に追いかけられても負けにくい。
そのサービスを見たときに、最初に思い出してもらえますからね。

一方で、後発側に立った時、同じように「これが必要なんだ!」という確かな感覚を持ち合わせ、力を注ぐことができるのであれば、追いかけられることもあるということです(特に先を走ってるのが大きな会社の場合、新規事業には社内事情といった立ちはだかる問題もたくさんありますので…隙は生まれます苦笑)。

やってしまってはいけないのが、次のパターン。
単に「なんかよくわからんけど流行ってて、これやれば売れるかも?」みたいな感覚でやってしまい、どうしてそれをやった方がいいのか、何を意識して取り組んでいくべきなのか、といったところを説明もできなければ、自分の中でも理解が追いつかない。
そうなると、どうしても中途半端なサービスになってしまうので、結果的に負けると思います。

ということは?
順番の問題ではなく、本質が見えていて、理屈を把握できていて、あとはそこにエネルギーを注ぎ続けられるかどうか、これが勝つために必要なのかなと思ってます(ここでいうエネルギーを熱量とも言うかも?ここの定義は少し難しいです…)。

誰もやっていないことを仮にやり始めても、追い抜かれてしまうことなんてことは普通にあるし、逆に追い抜くこともできる。
自分のアイデアが本当に必要とされる自信があり、覚悟があるなら、すでにあるかどうかは気にせず進めていいと思います
強みとなる武器さえあれば、きっと差別化もできる(機能面なのか、ブランド面なのか、そのあたりも多様性に富む)。
差別化できた段階で、競合との領域自体ズレてくることもありますしね。

まぁいくら必要なものでも既に浸透しきってしまっていて、これ以上求められないサービスにおいては、後発で勝つのはさすがに…。

以上、今回は「まだまだ発展途上、かつ向き合い続けるだけのエネルギーを持てるもの、この2つを揃えるのが大切なんだろうな」と思った話でした。

無論、ビジネスは複雑なので、これだけでは勝てません。
でも、勝負はできると思います。

繰り返しになりますが、先頭に立つ方が圧倒的に有利ですし、やっていても楽しい部分もあると思います。
ただ、誰も思いつかないことなんて思いつかない、という人でも勝負できる世の中ではあると思うので、ぜひどんどん勝負してほしいと思います。
(立ち直れないぐらい負けないよう気をつけつつですが…。)

「誰よりも最初」を求めてきた人で、なんだか動きづらくなってしまった人たちが、いつか元のスピード感を取り戻せますように…。

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