イスラム式の結婚(ニカー)をした
私はサウジアラビア人の夫と2年ほど前に結婚をしました。
だた、この結婚は日本で婚姻届を出したというもので、イスラム教徒の場合はまた別で「ニカー」というイスラム式の結婚をする必要があります。
なぜこの「ニカー」が日本で婚姻届を出してから2年後になってしまったのかというと、単純に忘れていたからです・・・。
本当はもっと早くやるべきでした。
ではなぜ今のタイミングでやることになったのかというと、サウジアラビアで私(日本人)が配偶者VISAを取る時に必要と聞いたからです。
私たちは前回の記事に書いたように、つい先日サウジのご両親に結婚したことを報告しました。(2年越し…。)
記事にも書いています↓
そして、現在私たちは日本に住んでいますが、ご両親は近い将来、私たちがサウジアラビア移住することを望んでいます。(サウジアラビアでは家族が近くに住む文化が強いそうです)
その移住のためには、私がサウジアラビアで住むための資格(配偶者VISA)が必要になります。
サウジアラビアで国際結婚をしたことがある夫の知人に聞いたところ、サウジアラビアで配偶者VISAを取得するためには、ニカーの証明書が必要とのこと。
なので、このタイミングでニカーをしよう、となりました。
何かとルールが多いイスラム教なので、私の勝手なイメージで、ニカーもきっと難しくて時間のかかるものなんだろうと思っていました。
しかしやってみると案外大変ではありませんでした。
ではここからは、ニカーで私とサウジ夫がどのようなことをしたのかお話します。
私たちは先日(2024年1月27日)、東京ジャーミーというモスクで「ニカー」を行いました。
まずはニカーをするための予約を東京ジャーミーのWebサイトから行います。
以下サイトのフォームに必要情報を入力して送信。
申し込んだその日に東京ジャーミーから返信が来て、予約完了。
と申し込みはとても簡単でした。
そしてニカー当日までに必要な書類などをそろえます。
・婚姻届受理証明書
・入信(シャハーダ)証明書
・証明写真
・パスポート
私たちは日本での婚姻届の提出は済んでいるので、私の戸籍謄本が婚姻届受理証明書となりOK。
入信証明書とはイスラム教に改宗した時にもらえる証明書ですが、こちらも2年ほど前に夫と結婚した時にもらっているのでOK。
私の改宗の様子は別の記事にまとめています↓
証明写真はヒジャブ(スカーフ)をかぶって撮ったことがなかったので、初めてヒジャブ姿で撮影。
私は丸顔なのでヒジャブで小顔効果がでてお気に入りです(笑)
そしてニカー当日、
東京ジャーミーのモスクに行きます。
ここで小さなハプニングが発生。
予約をしていた13:00に事務所にいた方に「ニカーをやりにきました」と伝えると、「担当がいないからちょっと待ってね」と。
まあ仕方ないかと思い待つこと15分、30分、45分・・・
あれ、全然担当の方が来ない・・・
私はお腹も空いており、待ち疲れてイライラ。
そんな中、夫は「日本人みたいに時間厳守じゃないんだよ、サウジアラビアではよくあるよ」と。
1時間待たされるのがよくある世界なのか。。。
バスもしっかり時間通りに来る日本に住み慣れている私はサウジアラビアの時間感覚にはまだついていけなさそうです😅
でも私も、これは神様が与えてくれた試練なのかもしれないと思い直し、神聖なモスクでイライラしてもしょうがないと心を落ち着かせるように努めました。
そして待つこと1時間。
ついに、担当の方が現れました!
どうやら私たちがニカーをやったその日はちょうどイベントが開催される日でバタバタしていたそうです。
無事にニカーができそうで安心。
神様に感謝です😌
ニカーを行うのはモスクの中なのでモスク内へ移動。
東京ジャーミーのモスクはとても美しく何度行っても感動します。
ニカーは、イマーム(イスラム教指導者)と2人の男性イスラム教徒の証人、通訳の女性の方、私たち2人の計6名で行われました。
このイマーム(イスラム教指導者)と2人の男性イスラム教徒の証人はニカーには必須です。
私たちは東京にイスラム教徒の知り合いがいなかったので、東京ジャーミーがイスラム教徒の証人2人を用意してくれました。
また、ニカーには「マフル」と呼ばれる新郎から新婦に贈られる婚資金も必須です。
日本人の私は「マフル」の文化に馴染みがないので、
夫に「マフルいくら欲しい?」と聞かれても
「新婚旅行にさえ連れて行ってくれれば特にいらない」と答えました。
しかしニカーにマフルは必須なので、無いとニカーにならない。
夫にも「マフルは絶対に渡さないといけないから渡す」と言われました。
ということでどのくらいが相場なのかわかりませんが、とりあえず10万円をマフルとしていただくことにしました。
結婚してお金がもらえると思っていなかったので、思いもよらぬボーナスが入ってきた(笑)
大切に使わせていただきます⭐️
準備が整ったら、ついにニカーが始まりました。
以下の写真は私たちではありませんが、こんな感じでイマーム(イスラム教指導者)の前に私と夫が座り、私たちから見て右側には通訳の女性の方、左側には2人のイスラム教徒の証人の方がいました。
まず、イマームが婚姻のためにクルアーン(イスラム教の聖典)を読んでくれました。
これはアラビア語なので私は何を言っているのか理解はできませんでしたが、イマームの声と読み方がとても綺麗だったので聞き入ってしまいました。
クルアーンの朗読を聴いている時、夫と結婚できたことを神様に心から感謝できました。
その次にイマームの前で婚姻の誓いをします。
最初は女性の私からスタート。
イマームに
「あなたは〇〇(夫の名前)を夫として受け入れますか?」*
と聞かれました。
*正確に何と言っていたかは忘れてしまったのですが、こんな感じのことを聞かれました。
私は「はい」と答えました。
これを三回繰り返します。
そして、次に夫も同じことを三回やります。
この誓いは日本語でやりました。
夫は母国語のアラビア語でやりたかったのでイマームに夫だけアラビア語にできるかと尋ねましたが、夫は日本語もわかるため日本語になりました。
両方同じ言語のほうがいいんですかね。
イマームの日本語は少しぎこちない感じでしたが、わたしは日本語しかわからないのでありがたかったです。
最後に、イマームの前に置かれていたテーブルで、紙の婚姻証明書にサインをしました。
まずは私、そして夫がサインをし、その後に証人のお二人にサインをしてもらったら完了。
こんな流れで私たちは無事にニカーをすることができました。
終わったらイマームと一緒に婚姻証明書を持って写真撮影もしました。
私も夫も、特にニカー用のドレスを用意していなかったので普通の服ですが、とてもいい思い出になりました。
イマームや通訳の方が「おめでとうございます」と言ってくださり、これで正式に結婚ができたんだとホッとしました。
関わってくださった皆さん、そして神様、本当にありがとうございます。
サウジアラビアで配偶者VISAを取得したり、私たちの結婚を認めてくれていない家族と向き合ったり、とまだまだ私たち夫婦には乗り越えるべき壁がたくさんあります。
ですが、これからも感謝の気持ちを忘れずに、夫婦で乗り越えていきたいと思います。
無理だと思っていたサウジアラビア人との国際結婚を乗り越えたんだから大丈夫なはず!
また何か進捗がありましたらこのNoteに書きます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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