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『太陽の子』日本がアフリカに置き去りにした秘密

『太陽の子』日本がアフリカに置き去りにした秘密

フランス国際放送FRANCE 24とBBCがすっぱ抜いた「コンゴ民主主義共和国(DRC)においての日本人医師の嬰児殺し」ニュースから、当時DRCに駐在していた日本人と現地の女性との子供達について、三浦記者が書いた(というか行動した)ノンフィクション。

朝日新聞の三浦記者の名前は随分前から知っていた。というのは彼のTwitterを読む限りでは青臭くて出世しそうもない人だから。(←褒めています)

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お料理という一瞬で消えてしまう芸術、について

お料理という一瞬で消えてしまう芸術、について

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『エスコフィエ 偉大なる料理人の生涯』オーギュスト・エスコフィエ(1886-1935)

お料理好きなら誰でも知っている名前ですが、どんな人だったのかはこれを読んで改めて知りました。

ムーラン・ルージュのオーナーに見いだされ、そこの料理長にしごかれ、普仏戦争に従軍した際に軍隊にいかに美味しい元気の出る食事を提供するかに苦心し、セザール・リッツ(彼の名前は今でもリッツ・カ

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『Oliver Stone on Putin』

『Oliver Stone on Putin』

AmazonPrimeで一気に見てしまいました。

今まさに起こっているウクライナ戦争について語る気はまったくありません。が、現在のロシアとはこういう国であるという認識があらたになりました。

ここ20年程世界で起こってきた事、我々は意図せずに西側の視点でみていますが、また別の角度からオリバーストーンが語らせていきます。日本で起こっている事について語る部分もそういえば・・という感じ。

そして、こ

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プラチナジュビリーのお茶会

プラチナジュビリーのお茶会

エリザベス女王陛下の即位70周年プラチナジュビリーにてお茶をご一緒した事で、ダニエル・クレイグ並みに有名になったこのクマ。

ロンドンのパディントン駅には専用グッズのお店もあるし、イギリス国民に受け入れているアイドルであることは間違いないようです。

が、意外にも知らない人が多かったので書いておきますが、彼は暗黒の地ペルー(Darkest Peru)から非合法的にやってきたいわゆる密航者なんですよ

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『銀座で逢ったひと』に見つけた過去の自分の時間

『銀座で逢ったひと』に見つけた過去の自分の時間

ご存知、「銀座百点」の中のエッセイ「銀座で逢ったひと」の単行本化。最近は銀座を歩くのも年に数回程度になってしまいましたが、祖母・父・母ともに銀座にはよく連れて行ってもらったものです。その際必ずお店の人に戴いたっけ。そうそう祖母の句が掲載された版も何回かあった。この本は2018年からの掲載分の抜粋みたいですが、そんな意味でも書かれている空気には懐かしさ一杯。

目次抜粋

「文学者の章」・「歌舞伎役

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春のご飯会と2020年の作品三点・・・『邦人奪還』伊藤祐靖       『死者の声を運ぶ小舟』小川洋子  『この禍を記憶する人であれ』閻連科

 在外勤務しかも途上国赴任経験が20年ともなると、いやでも鍛えられるのが自宅パーティー術。JICA時代はその国の邦人数にもよるけれども、大体出張者が来れば一度は必ずお招きして自宅で和食もどきを提供していたっけ。  

 その前の国連ミッション時代にはそれこそ家を建てる現場監督から始まる様な土地に赴任(といってもアフガニスタンのバミヤン、風光明媚ないい場所でしたが)していたので、粉と玉子とチーズとト

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