夢洲IR差し止め訴訟

大阪市がカジノ事業者に誘致予定地の夢洲の土地を貸す、定期借地権設定契約の差し止め請求を…

夢洲IR差し止め訴訟

大阪市がカジノ事業者に誘致予定地の夢洲の土地を貸す、定期借地権設定契約の差し止め請求を行っています。2022年5月11日に大阪市に対し、住民監査請求を行いました。

最近の記事

夢洲IRカジノ契約にまつわる重要文書の公開

大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業 事業条件書(2023年9月28日修正版)契約書類に登場する「事業条件書」を情報公開請求していたところ、この3月にIR推進局から開示された。 事業条件書は、2020年1月に初版が作成されており、随時更新が行われている。これまで6回の追記・修正が行われており、今回公開したたのは、最新版2023年9月28日修正版。 この「事業条件書」は、訴訟の中で重要視されている「土壌汚染対策」と「液状化対策」の中に表されている。事業用定期借地権設定契

    • どうなる?夢洲IR・カジノみんなで考える市民学習会 録画・音声・配布資料

      大勢のご参加、ありがとうございました。2月3日に開催した学習会には、80人を超すご参加をいただき、盛況となりました。ありがとうございます。しかし、配布資料が足りなくなるなど、ご来場いただいた皆様には、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。 ご案内しました通り、当日の録画、音声、配布資料を掲載いたします。 資料がなく、わかりにくかった方、また当日ご参加いただけなかった方、またまた、もう一度内容を聞き直したい方など、ご活用いただければ幸いです。 snsなどでの拡散も、どしどし

      • 2023年9月28日契約の夢洲IR実施協定等の書面

        情報公開請求していた2023年9月28日契約の夢洲IR実施協定等が2024年1月25日、開示されました。 2023年9月28日締結契約書は以下の通り 1実施協定 2事業用定期借地権設定契約 2-2事業用定期借地権設定契約 3立地協定(土地所有者等用) 4立地協定(立地市町村用)

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          夢洲の最新工事状況 すべて2024年1月23日撮影

        夢洲IRカジノ契約にまつわる重要文書の公開

          どうなる?夢洲IR・カジノみんなで考える市民学習会

          ついに事業者との契約書全文が情報開示大阪地裁で係争中の「夢洲IR差し止め訴訟」で、被告の大阪市から「実施協定書」「立地協定書」「事業用定期借地権設定契約書」などの重要文書の全文が開示されました。これらの契約書を読み込んだ論客が、それぞれの視点から分析。会場のみなさんとの意見交換で考察を深めます。 【登壇者】 山田明/名古屋市立大名誉教授(夢洲IR差し止め訴訟原告) 木下功/元大阪日日新聞記者 川嶋広稔/株式会社みおつくし総研代表取締役 荒木晋之介/弁護士(夢洲IR差

          どうなる?夢洲IR・カジノみんなで考える市民学習会

          「夢洲IR差し止め住民訴訟」経過報告

          原告 山田 明  「夢洲IR差し止め住民訴訟」原告の一人となり、私なりに問題を整理して発信してきた。研究者の「はしくれ」として裁判の原告になるか迷ったが、原告となった以上、最善を尽くしたい。膨大な裁判資料を読みすすめているが、すぐに忘れてしまうので、まずは住民訴訟の経過を簡単に振り返っておきたい。  2022年7月29日、住民監査請求「合議不調」の結果を受けて、大阪地裁に提訴した。請求の趣旨は次の2点である。被告・大阪市は土地所有者の責任として、大阪IR株式会社(以下、I

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          夢洲IRカジノ住民訴訟「第7回弁論期日」

          山田 明 昨日5日15時から、大阪地裁大法廷で住民訴訟「第7回弁論期日」があった。私が原告の夢洲IR差止訴訟は昨年7月に提訴した。夢洲カジノ用地賃貸契約差止訴訟が、今年4月に提訴され、裁判所の指示で「共同訴訟」として弁論が行われている。前者を先行訴訟、後者を後行訴訟と呼んでいる。 満員の法廷では、提出書類の確認のあと、後行訴訟代理人から「求釈明申立書」について意見陳述があった。定期借地権の設定登記、IR用地の引渡し、賃料債務が発生する時期の3点を問うものである。すぐ回答でき

          夢洲IRカジノ住民訴訟「第7回弁論期日」

          見えてきた夢洲IRカジノ

          山田明  「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域整備関連協定」が9月28日に締結され、明日で1ヶ月が経過する。実施協定などが全面公開されないので、その骨子を何度も読んできたが分からないことも多い。正式に締結したのに、なぜ全面公開しないのか。  24日の夢洲懇談会の大阪市との「団体協議」に参加して、IR推進局などとの質疑を通じて、夢洲IRカジノの方向性が見えてきた。忘れないうちに、レポートに記録しておきたい。  夢洲のIR用地の液状化対策工事は、秋ごろから実施と記載されているが

          見えてきた夢洲IRカジノ

          大阪IRカジノ「実施協定」の骨子案を読む

          山田 明  9月28日に締結された大阪IRカジノ「実施協定」は全文が公開されていないので、骨子案から問題点を探らざるをえない。大阪府と大阪IRカジノ事業者が正式に「実施協定」を締結したわけで、速やかに全文を公開すべきである。  骨子案では分からないことも多く、住民訴訟の原告団と弁護団で精査していきたい。骨子案20~21ページに気になるところがあり、念のため書きとめておく。  「実施協定」の骨子案(15)認定の失効又は解除及びこれらに伴う措置の①SPCの債務不履行等による解

          大阪IRカジノ「実施協定」の骨子案を読む

          こんな曖昧な「実施協定案」を国は認可できるのか

          山田 明 大阪府市は5日に大阪IRカジノ「関連協定案」等を公表した。弁護士さんらと精査すると、重大な問題点が浮き彫りになってきた。写真は「IR事業の工程」。見直し後、2023年夏頃、実施協定の締結認可とあり、実施協定・事業用定期借地権設定契約等の締結、そして秋頃には液状化対策工事の着手とある。 昨日もレポートしたが、2025年春頃、IR建設工事の発注及び着手と書かれている。冗談じゃない。大阪・関西万博の海外パビリオンなどの建設工事は、遅れに遅れて、開催延期が与党議員から指摘

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          大阪IRカジノ「関連協定(案)」の公表

          山田 明 9月5日午後、酷暑のなか第10回副首都推進本部(大阪府市)会議を傍聴した。表題のIRカジノ誘致が議題になるからだ。府庁は庁舎管理が厳しく、不快に感じることも多かった。運よく抽選に当たり、大阪市廃止の法定協議会の会場で傍聴して、改めて問題点も見えてきた。質疑など聞きとりにくかったが、とりあえずコメントしたい。 IRカジノ誘致の関連協定で大きく変わったのは、開業が2030年秋頃とされたこと、事業費が約1900億円増となったことである。事業費増に伴う追加資金調達につ

          大阪IRカジノ「関連協定(案)」の公表

          「住民訴訟」の主な論点

           夢洲IR差し止め住民訴訟の提訴から1年余り経過するが、現段階の主な論点は次の2点ではないか。 山田 明  第1に、原告が情報公開請求して非公開とされた基本合意関係文書である。大阪地裁第2民事部は7月6日、22年4月26日付け「基本合意」と題する書面のうち別紙1から別紙5までを、裁判所に提示せよと決定した。この文書提出命令に対する大阪市の対応、裁判所が書面をどの範囲まで原告に開示するかが注目される。原告に開示された文書の検討により、これまで隠されてきた基本合意の中身が一定

          「住民訴訟」の主な論点

          住民訴訟「中間報告」以降の経過

           一昨日(8月26日)レポートした昨年末「中間報告」以降の住民訴訟について、原告の立場から私なりに振り返っておきたい。 山田 明  2023年1月13日午後、大阪市役所市政記者室で会見を行い、多くの記者が参加して質問。とりわけ夢洲の軟弱地盤について関心が高かった。マスコミの皆さんへの情報提供が大切なことを痛感。15日に地盤工学が専門の芝浦工業大の稲積真哉教授とズームで懇談。質疑を通じて写真の「夢洲の地盤課題」という図を確定させた。  2月13日午後、堺市で「夢洲IR差し

          住民訴訟「中間報告」以降の経過

          夢洲IR差し止め住民訴訟「中間報告」

           昨年(2022年)12月末の原告住民と弁護団による住民訴訟「中間報告」(一部割愛)です。  山田 明 合議不調という住民監査請求結果を踏まえて、私たち原告住民は2022年7月29日に大阪地裁に提訴しました。請求の趣旨は次の2点です。 大阪IR株式会社との間で、大阪市が土地所有者の責任として大阪IR株式会社による事業のために必要な土地改良事業費を負担する旨の合意を締結してはならない。 上記土地改良事業のため、大阪IR株式会社に対し、一切の支払いをしてはならない。  

          夢洲IR差し止め住民訴訟「中間報告」

          夢洲IR差し止め訴訟は、「格安賃料」差し止め訴訟との併合へ

          不動産鑑定談合疑惑から「カジノ格安賃料差止訴訟」へ 不動産鑑定談合疑惑から「カジノ格安賃料差止訴訟」へ この7月3日に、夢洲IR事業用地の価格評価の鑑定にあたって、大阪市と鑑定業者間でやり取りされたメールがないとされていたデータが、担当部局のハードディスクに保存されていたという報道があった。 これは、夢洲のIR事業用地の定期借地権設定契約において、その賃貸価格が不当に安く設定され、その決定過程で不正が行われていたという疑惑の証拠ともなりうる文書だった。 国土交通省が4月1

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          大阪IR「基本合意」別紙1から5の公開を求める陳情書

          山田 明(原告・名古屋市立大学名誉教授) 大阪市会2月議会に陳情書を提出大阪市会議長 様 大阪IR「基本合意」別紙1から5の公開を求める陳情書 [陳情趣旨]  私は大阪市民の一人として、夢洲へのIRカジノ誘致に関して大阪市に再三にわたり情報公開請求を行い、大阪市会にも陳情を繰り返してきた。昨年2月15日に大阪府・大阪市・大阪IR株式会社(SPC)で締結された「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域整備等基本協定」別紙2事業日程によると、4月頃「基本協定の締結」と明記されてい

          大阪IR「基本合意」別紙1から5の公開を求める陳情書