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山梨でプーランク⑨ピアノと木管五重奏のための六重奏曲

こんにちは、ウチダユメミ(@yumemiob_sub)です。
山梨に移り住んで、約3年。
ぶどう農家を営みつつ、
オーボエの演奏やレッスンなどの音楽活動をしております。

2023年4月1日にYCC県民文化ホールで
オーボエを中心とした室内楽で全曲プーランクのコンサートを行います。
オーボエの魅力やワイン県・山梨だからこそ
フランスの作曲家・プーランクの素敵な曲たちを
広く山梨の皆さんに知って頂けたらいいなぁという想いがあります。

プログラムノートをコンサートの前に公開

#山梨でプーランク 」note第六弾

それでは、本編へ!

ピアノと木管五重奏のための六重奏曲Sextuor pour piano - flute - Hautbois - Clarinette - Basson et cor  FP100

プーランクが1932年に作曲し1937年に改訂した、ピアノと木管五重奏のための室内楽曲である。
ジョルジュ・サール(Georges Salles )に献呈された。

評論家によれば、プーランクは室内楽に関して弦楽器よりも管楽器の音色を好んでいた。
この六重奏曲を作曲する前にすでに『2つのクラリネットのためのソナタ』(1918年)、『クラリネットとファゴットのためのソナタ』(1922年)、『ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲』(1926年)など、複数の管楽器とピアノのための作品を作曲していたが、この『六重奏曲』は編成、長さともに、このジャンルの集大成的な作品となった。

第1楽章 アレグロ・ビバーチェ(Allegro Vivace )

急-緩-急の三部形式。
第1楽章は、序奏部分は仰々しく始まる。
そこからピアノが刻むリズムの上で5つの楽器の短い掛け合いがおしゃべりをしているようでもあるし、パリという都会の喧騒を足早に歩いている人の様子ともとれる。
生気に溢れたウィットはプーランクならでは。
中間部分でファゴットのソロがあり、そこから不安げでメランコリックなメロディが紡がれる。
その部分を抜けると再び冒頭の忙しい部分が現れ、不協和音で分断され、ホルンのソロと共に快活に駆け抜け、最後の最後に冒頭のモチーフも現れイ長調の和音で終わる。

第2楽章 ディヴェルスマン(Divertissement )


緩-急-緩の三部形式。アンダンティーノ、変ニ長調でオーボエが「とても優しく、感情をこめて」と書かれた美しいテーマで始まり、次々とほかの楽器に受け渡される。中間部は半分のテンポとなり、明朗快活な音楽となる。その後、冒頭の主題が変イ長調で再現される。最後は静かに変イ短調の和音で神秘的に終わる。

第3楽章 フィナーレ(Finale )

衝撃的なリズムの冒頭。プレスティッシモ(非常に速く)の主部とレント(ゆっくりとした)のコーダ(終結部)から成る。主部は軽妙洒脱で快活にリズミカルに進んでいく。
途中、ラグジュアリーな雰囲気のメロディやジャズのようなリズムも現れる。1楽章と同様に不協和音を全員で奏でた後、ハッとしたかのようにコーダ(終結部)に突入。
急に静けさが訪れ、徐々にまた熱を帯びてくる。
マックス・ジャコブの「五つの詩」の第五曲「スリックとムリック」の後半部分の旋律であり、プーランクがとても気に入ってたと言われている。
1楽章の様々なメロディも静かに回想され、最後に全員でメジャーセブンのコードを奏でて曲が締め括られる。

コンサートチケットインフォメーション

4月1日YCC県民文化ホールでのコンサートチケットのお申し込みは
下のリンクからも承っており!

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