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"入社3年以内の離職率"はそんなに大事?

就活中、社会人の大人たちにさんざん見せられたのが「入社3年以内の離職率」のグラフだった。ことばの通り、入社1年目から3年目までが退職した比率を示す数値で、どの年も30%を前後している。

このグラフを示して、大人たちは言う。
「せっかく就活を経て行きたい会社に入っても、なんと3割が3年以内に退職しています。なので皆さんは就職先とのミスマッチが起こらないよう、十分会社を検討してください」

学生時代から思っていたのは、3年以内に離職するのがそんなに悪いのだろうか?という疑問だ。

確かにむやみな転職は避けるべきだ。でも3年もしないうちに社会の基礎を学び、自分が社会人として何をすべきか理解して離職の決断をするのであれば決して悪いことではない。会社を変えた勇気をたたえるべきだ。彼らの決断を「ゆとり社員だから」「根性がないから」と片付けてはいけない。

わたしの同期は他の代に比べて辞めないと言われていたけど、4年目となった今年は約半数まで減ってしまった。辞めた同期たちの進路は本当に様々だ。営業を続ける人もいれば、経理からエンジニアを目指して勉強する人、猛勉強の末CAになった人、資格を活かして保育士になった人などがいる。

傍からみれば3年以内の退職はネガティブに見えるかもしれない。でも会社での仕事を経験したからこそ思うことがあって、自分が「本当にやりたい仕事」を再認識できたはずだ。その気づきを25歳前後で得て行動に移せたのは、全く悲観すべきことではないのではないか?

わたしは、社会人経験を経て3年以内に新たなステップに踏み出した彼らを誇りに思う。

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